愛知医科大学「いたみセンター」と慢性疼痛VRの共同研究開発を...

愛知医科大学「いたみセンター」と慢性疼痛VRの共同研究開発を開始!

“疼痛治療の第一人者”とリハビリ治療で活用できるVRの開発へ

 株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役:上路健介、以下 ジョリーグッド)は 、「痛み」に対する国内初の集学的な治療・研究施設である愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」(愛知県長久手市、副院長:牛田享宏、以下 愛知医科大学)と共同で、慢性疼痛に対するVRの有効性についての研究を開始します。

 本研究では、国際疼痛学会の痛みの定義改定に日本の代表として参加した日本の「疼痛医学」を牽引する牛田享宏教授に参画いただき、慢性疼痛患者のリハビリテーション時など、様々な場面におけるVR活用を多角的に研究し、慢性疼痛VRを開発していきます。

■国内成人の22.9%が慢性疼痛を保有も、約60%は現状の治療法に効果を感じず

 日本国内成人の22.9%が慢性疼痛を保有しており、その数は約2,315万人に及びます。慢性疼痛患者の約7割は通院期間が1年以上となっており、現在の主な治療法はマッサージ、薬物療法、理学療法などが主となります。
 一方で、例えば整形外科での治療で完治や明確な改善をした患者は約12%、さらに別の調査では、約60%の患者が治療の効果を感じず通院しなくなったり、通院先を変更したと回答するなど、現状の一般的な治療法には大きな課題があります。
出典:Nakamura M, Nishiwaki Y, Ushida T, Toyama Y. Prevalence and characteristics of chronic musculoskeletal pain in Japan. J Orthop Sci. 2011 Jul;16(4):424-32. doi: 10.1007/s00776-011-0102-y. Epub 2011 Jun 16. PMID: 21678085; PMCID: PMC3140943.
出典:Nakamura M, Nishiwaki Y, Ushida T, Toyama Y. Prevalence and characteristics of chronic musculoskeletal pain in Japan. J Orthop Sci. 2011 Jul;16(4):424-32. doi: 10.1007/s00776-011-0102-y. Epub 2011 Jun 16. PMID: 21678085; PMCID: PMC3140943.
出典:ファイザー株式会社「慢性疼痛に対する患者と医師の意識比較調査」
出典:ファイザー株式会社「慢性疼痛に対する患者と医師の意識比較調査」
出典:ファイザー株式会社「慢性疼痛に対する患者と医師の意識比較調査」
出典:ファイザー株式会社「慢性疼痛に対する患者と医師の意識比較調査」

■共同研究の内容

 本研究の第一フェーズでは、複合性局所疼痛症候群(CRPS)、脳卒中後疼痛といった身体を動かすことに痛みや恐怖がある方を対象とした、VRを利用したリハビリテーション治療の開発研究を行う予定です。

■愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」(https://www.aichi-med-u.ac.jp/su10/su1008/

 愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」は、痛みのケアは診療科・職種の壁を越えて取り組むべきテーマであるという理念から日本で初めて創設された集学的痛み診療・研究施設です。
 診療科・職種の異なるエキスパートが協調して集学的・統合的な痛み治療を実践しています。また、本センターでは「学際的痛み診療システム」「臨床に即した研究の推進」「全人的観点からの痛み教育」という3つの柱を目標に掲げ、痛みの実態解明に関する研究と痛み治療に取り組んでいます。

■愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」牛田享宏教授のコメント

愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」牛田享宏教授
愛知医科大学病院「疼痛緩和外科・いたみセンター」牛田享宏教授
「「疼痛緩和外科・いたみセンター」に来院される患者さんは、通常の疼痛治療で改善が得られず、生活に支障をきたしている方々です。まずは原因を究明し、治療対象を考えることになりますが、慢性疼痛は複雑です。「身体の不調→不安→生活の変化→身体の不調の悪化」といった悪循環が“ネガティブな体験”として脳や身体に記憶され、症状の発症に大きく影響しているからです。そこで、仮想空間内での実運動訓練と成功体験により記憶をポジティブに書き換えることで、身体の病態も改善できるものと考えました。本共同研究は我々がこれまで培ってきた研究知見とジョリーグッド社の超リアリスティックなVR技術の融合で新たな疼痛治療を開発するものであり、様々なタイプの慢性疼痛患者さんの治療につながると考えています。」

■デジタル治療VR〜VRDTx〜(https://vrdtx.com/

 ジョリーグッドは、2020年4月に精神科専門医や薬事戦略の専門家をはじめとしたデジタル治療開発の専門チーム「DTx 事業部」を設立。ジョリーグッドは、VRDTxシステムを基盤に、複数の精神疾患や生活習慣病にパイプラインを拡大し、国内外でデジタル治療事業を展開していきます。

 なお、ジョリーグッドは、精神疾患や生活習慣病領域において共にデジタル治療の開発・研究・販売を手掛ける事業パートナーを募集しています。

問い合わせはこちら:https://vrdtx.com/

■株式会社ジョリーグッドについて(https://jollygood.co.jp/

 ジョリーグッドは、高精度なVRソリューションと、VR空間のユーザー行動を解析するAIによる医療福祉向けサービスを開発するメディカルテクノロジーカンパニーです。VRやAIなどのテクノロジーにより、医療教育、障害者支援、精神疾患治療など、人の成長や社会復帰を加速し、医療の進化や人の生きがいを支えるサービスを様々な研究機関や企業の皆様と共に展開しています。
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サービス
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