医療VRのジョリーグッド、健康・医療AIのExaMDと業務提携 AI×ゲームによる新ヘルスケアサービスを共同開発

世界で50兆円規模の在宅医療市場へ進出

 医療VRのパイオニアである株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役CEO:上路 健介、以下ジョリーグッド)は、世界的に拡大する在宅医療市場に向けて、AI/生成AIを活用したコンシューマー向けサービスの企画・医療サービスを共同開発するため、株式会社エクサウィザーズ(東京都港区、代表取締役社長:春田 真、以下エクサウィザーズ)の100%子会社で、健康リスクの早期検知等の健康・医療分野のAIサービスを企画、開発・提供する株式会社ExaMD(東京都港区、代表取締役:羽間 康至、以下ExaMD)と業務提携しました。
 この取り組みにより、ゲームとAI/生成AIを活用した、コンシューマー向けの全く新しいヘルスケアプラットフォーム「バーチャルファミリー」を開発します。
 ジョリーグッドは2014年の創業以来、エンターテイメント分野におけるVRサービスを開発・提供しており、2021年からは医療分野に事業を拡大しました。現在は医療業界向けに医療VRのサブスクリプションサービス「JOLLYGOOD+」や、精神疾患を対象としたデジタルヘルスVRを展開しています。

 ExaMDはエクサウィザーズから健康・医療領域のマルチモーダルAIプロダクト・サービスに関する事業を継承しており、認知症分野を対象に会話音声AIを活用したプログラム医療機器(SaMD : Software as a Medical Device)など、医療・ヘルスケア分野でのAIサービスを開発しています。

 両社とも医療分野でのテクノロジー活用とサービス開発に取り組んでおり、未婚の1人暮らし世帯の増加による医療ニーズの高まりや医療提供体制の維持という社会課題に対し、コンシューマー向けの在宅医療サービスの拡充が解決策の一つとなり得ると考えています。

 各々の強みを最大限に引き出すことによって、ゲームやコミュニケーションを通じて自然に健康データを収集・分析します。認知症診断など予防医療に役立つ在宅医療サービスを開発し、他業種と連携を図りながら、1人暮らし世帯であっても安心して暮らせる社会実現に貢献します。

■日本で増える1人暮らし 2050年に44%

 今後は世帯の単独化がさらに進み、在宅医療サービスへのニーズが高まる見込みです。

 日本の世帯数の将来推計※1によると、平均世帯人員は2020年の2.21人から2033年に1.99人、2050年には1.92人と減少を続け、1人暮らし世帯の割合は2020年の38.0%から2050年に44.3%になります。なお、1人暮らしの高齢単独世帯のうち、未婚者は2020~50年で男性は33.7%から59.7%、女性は11.9%から30.2%と急増します。
 またCBインサイツ※2によると、便利でパーソナライズされた費用対効果の高いサービスに対する患者や医療提供者のニーズはグローバルで高まっており、在宅医療の市場規模は3600億ドル(約50兆円)以上と推定されています。在宅医療市場は世界的に成長が期待されています。
※1 国立社会保障・人口問題研究所『日本の世帯数の将来推計(全国推計)』(令和6(2024)年推計)
※2 CB Insights. “Prioritizing 14 technologies bringing healthcare into the home.” November 15, 2022.
https://www.cbinsights.com/research/mvp-technology-framework-home-healthcare-delivery/

■コンシューマー事業の立ち上げについて

 ジョリーグッドは2023年11月より、デジタルを通じて誰もが医療に参加できる未来を創出する「ひらけ、医療。」プロジェクトを推進しています。今回開発する「バーチャルファミリー」は、自宅でも行うことができる予防医療を、セルフケアの一環として病院外へひらいていく初めての取り組みです。

 「バーチャルファミリー」は、仮想空間における家族とのふれあいをテーマに健康管理をより楽しくすることで、生活の質を向上させることを目指しています。ゲーム上の家族の食事・運動・睡眠といった健康レベルを上げながら、音声やテキストでコミュニケーションをとることによって、共通のミッションをクリアします。スマートフォンやPCなどマルチデバイスでアクセスでき、今年日本発売予定のApple Vision Proなどの空間コンピューティングにも対応します。

 ジョリーグッドは自社で取得した「健康状態に連動するデジタル治療コンテンツの提供手法に関する特許(特許第7422362号)」を活用しながら、在宅医療市場における新たなサービスの提供だけでなく、健康管理の概念を根本から変えるきっかけを作っていきます。

1人暮らし世帯の健康不安を和らげながら、多様なニーズにお応えできるサービスに進化させるべく、「バーチャルファミリー」に参画する企業やVCといった共創パートナーを募集します。

お問い合わせ:https://jollygood.co.jp/contact-us-2

■業務提携に関するコメント

株式会社ExaMD 代表取締役 羽間 康至 氏

 エクサウィザーズグループでは、AIを用いた社会課題の解決を通じた幸せな社会の実現をミッションに、新たなサービス開発やパートナー企業との協業を多様な産業で進めてきました。この度、設立したExaMDでは健康・医療領域に特化をしたAIプロダクトの開発・提供を推進しています。
 今後、生活者目線で考えた社会の仕組みとしての解決策がより必要になると考えています。今回のジョリーグッドとのゲームというエンターテインメントを切り口とした取り組みは、生活者にとって自然な形で普段の生活シーンに溶け込むための重要な要素だと考えています。
 今回のチャレンジが大いに楽しみであると同時に、AIの社会受容・浸透のあり方のロールモデルの1つとなれるように邁進していきたいと思います。

株式会社ジョリーグッド 代表取締役CEO 上路健介

 「究極の医療は、家族の調和にある。」家族の調和とヘルスケアには密接な関係があります。ストレスを感じた時に支え合ったり、家族のために栄養バランスを意識した食事をしたり、家族にうつさないように感染予防や衛生に気をつけたり。自分ひとりのためには普段やらないこと、続けられないことが、家族とコミュニケーションすることで無意識に行うヘルスケアになっています。未婚の一人暮らし世帯が約半数にまで増加するとされる日本社会は、医療ヘルスケアの普及を目指す健康社会実現へのハードルと言えます。
 ジョリーグッドはその解決策の一つとして、医療者だけでなく患者さんのご家族や親族などすべての人が医療に携われる社会を実現すべく「ひらけ、医療。」というプロジェクトを医療者やアーティストの皆さんとともに展開しています。
 この度、新たにエクサウィザーズグループのExaMDとともに、「バーチャルファミリー」という“新しい体験”を世の中に発信できることを本当に嬉しく思います。日本のゲームコンテンツの力とクリエイティブテクノロジーが切り拓く、全く新しいヘルスケア体験にどうぞご期待ください。

■株式会社ExaMDについて https://examd.com/

 ExaMDは、エクサウィザーズから健康・医療領域のマルチモーダルAIプロダクト・サービスに関する事業を継承し、2024年2月にエクサウィザーズの100%子会社として設立しました。第一弾として、認知症分野を対象に会話音声AIを活用したプログラム医療機器(SaMD)など、医療・ヘルスケア分野でのAIサービスを開発しています。今後、認知症以外も含む健康リスクをマルチモーダルデータ(音声、動画像など)から検知・予測するAI技術やプロダクトとそれらの知見を活かし、多様な業界とのコラボレーションによる新規サービス共創も手掛けてまいります。

■株式会社ジョリーグッドについてhttps://jollygood.co.jp/

 ジョリーグッドは、米国やアジアを中心に、高精度なVRソリューションと、VR空間のユーザー行動を解析するAIによる医療福祉向けサービスを開発するメディカルテクノロジーカンパニーです。VRやAIなどのテクノロジーにより、医療教育、精神疾患治療など、人の成長や社会復帰を加速し、医療の進化や人の生きがいを支えるサービスを様々な研究機関や企業の皆様と共に展開しています。
 これまで日本では250以上の医療・福祉機関への導入実績があり、米国ではハーバード大学やボストン大学、タイではマヒドン大学と共同開発事業を手掛けています。

◾️「ひらけ、医療。」プロジェクト

 「ひらけ、医療。」は、誰もが医療に参加することで、あらゆる場所に医療がある未来の創出を目指していくプロジェクトで、ジョリーグッドが2023年11月に立ち上げました。日本の医療は高齢化による医療ニーズの増加や人材不足といった課題を抱えており、あらゆる生活者が医療に参加しやすい環境構築が必要とされています。
詳細はこちらをご覧ください。https://jollygood.co.jp/hirake-iryou

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