現代日本画家の旗手である斉藤 典彦氏と、京都を拠点に活躍する...

現代日本画家の旗手である斉藤 典彦氏と、 京都を拠点に活躍するコミュニティデザイナーの由井 真波氏が 成安造形大学の新たな客員教授に就任

成安造形大学(所在地:滋賀県大津市)では、現代日本画家の旗手である斉藤 典彦氏と、京都を拠点に活躍するコミュニティデザイナーの由井 真波氏を2015年度より新たに客員教授に迎え、一層の教育強化を行って参ります。(就任年月日:2015年4月1日)

斉藤 典彦 作品画像「Nachi」
斉藤 典彦 作品画像「Nachi」

■斉藤 典彦(さいとう のりひこ)客員教授
日本画家
神奈川県に生まれる。東京藝術大学在学中の1979年に創画展に初入選、その後2005年まで出品。1989・1993・1994・1997年に創画会賞を受賞。
1985年、東京藝術大学大学院後期博士課程日本画を満期退学。1989年、「第10回山種美術館賞展」で、板を貼りつけた実験的な作品《Shaman Moon》(山種美術館蔵)が優秀賞を受賞する。作品コメントに「美しい砂や土で自然崇拝を描くなんて私には日本画とはまるでアニミズムの一儀式そのもののように思える。」とあるように、単なる日本的美への追従ではないアニミズムへの憧憬をにじませた作品を次々と発表する。

1993年、東京都美術館での「現代絵画の一断面-日本画を越えて展」に出品。なかでも那智の滝を左右のパネルの隙間で表した《Nachi》(東京国立近代美術館蔵)は高く評価され、翌年の文化庁買上となる。1995~96年には文化庁派遣在外研修員としてイギリス、テートブリテンで、ターナー、ブレイクの水彩画について研修する。この前後より板を張り付けた厚塗り作品から、紙の地を活かした薄塗りの作品に変化、山水画を思わせる《Water Land》シリーズを制作する。また、帰国後の絹による《luminous》《かのみず》《みなも》の連作では、水を多用し粗い岩絵具を刷毛で暈す手法で自然のすがたを原初的で崇高な「気配」として定着させ、新たな展開をみせる。

2002年「第1回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」(ニューオータニ美術館)に《Rites of Passage》を推薦出品(同2004・2006・2008年)。2007年、「『賛美小舎』上田コレクション展」(練馬区立美術館)に《in her garden》を出品。また同年、平塚市美術館にて「斉藤典彦展―きもちよくながれる」を開催、これにより第18回タカシマヤ美術賞を受賞する。近年は墨による作品にも取り組み、2012年「墨と紙が生み出す美の世界展」(徳島県立近代美術館)に《in her garden-d》、2014年「水墨最前線」(日本橋高島屋)に《こまやま-w2》などを出品、多方面から現代における日本的表現を探りつづけている。

【斉藤 典彦客員教授が本学で担当する主な教育内容】
自然から採取した土で絵の具を製作し、その絵の具で作品制作を行うことにより画材の成り立ちを知り、人間の創作活動と自然との関わりの深さを理解する。その経験から描くことの原点に立ち返り、自分の表現とは何かを見つめ直す。日本画表現の現在とその素材をテーマに指導する。


■由井 真波(よしい まなみ)客員教授
デザイナー、プランナー
京都市立芸術大学卒業後、株式会社GK京都勤務を経て、有限会社リンク・コミュニティデザイン研究所を開設。
京都を拠点にコミュニティデザイナーとして数々のまちづくりや地域の活性化支援を行なっているほか、コミュニティ・ビジネスを創業する人たちや企業などを対象に、地域資源の活かし方や地域の企業活動の支援方法など、様々な指導や発表会も行なっている。

・1995~2007年 「山背古道」によるまちづくり事業立ち上げ、推進
「山背古道」(京都府南部の城陽市・井手町・山城町・木津町、当時)によるまちづくり事業に参加、構想および立ち上げから10年以上にわたり、府、地元の行政、商工会、民間企業、住民有志との共同によるワークショップ型の多面的なまちづくり活動を推進。

・2001~2002年 「まちづくりセンター椿版」設計、運営ワークショップによるまちづくりの仕組みづくり
京都府井手町のまちづくりセンターの設計および運営に係るワークショップを行い、町内のまちづくり8団体に働きかけ、彼らが自主的かつ継続的に運営を行う「町設民営」の仕組みづくりをサポート。

・2008年~現在 長崎県小値賀町ほか、各地に残る町家・古民家の再生を軸とした、新たな観光まちづくりビジネスの立ち上げおよび地元の担い手による運営の仕組みづくり。
京都市、長崎県小値賀町、徳島県三好市東祖谷、奈良県五條市、島根県津和野町などで、その地に残る町家や古民家を保存・再生し、滞在施設やレストランとすることを軸に、失われつつあった景観資源を再生、観光メニューを開発するなど、新たな活用により各地域にコミュニティ・ビジネスを創出することに貢献。

・2013年~現在 京都府南丹市園部町のまちなか再生支援
買い物客が減り、かつてのにぎわいを失った園部のまちなかの活性化を図るためのワークショップを地元NPO・商工業者・行政・商工会とともに開催、実行計画作成とその実施を支援。

【由井 真波客員教授が本学で担当する主な教育内容】
ものづくりに軸足を置いた「共創」の力にて地域の課題を解決するため、コミュニティデザインという手法を用いて、課題解決型プロジェクトに取り組む「プロジェクト演習」を指導する。
成安造形大学独自のコミュニティデザインのあり方を目指す。


*以下の客員教授に加え、新たに2名が就任し、本学の客員教授は12名となりした。
今森 光彦(写真家、切り絵作家)、大山 功一(ゲームデザイナー)、川本 勇(メディア・プロデューサー、ミュージシャン、「ユーストン」代表取締役)、小林 はくどう(映像作家)、佐伯 チズ(美肌師・美生活アドバイザー)、澤田 知子(フォトアーティスト)、永田 萠(イラストレーター、絵本作家)、西村 礼美(メイクアップアーティスト)、前田 文子(舞台衣装デザイナー)、令丈 ヒロ子(児童文学作家)


【成安造形大学について( http://www.seian.ac.jp/ )】
成安造形大学(所在地:滋賀県大津市仰木の里東4-3-1/学長:岡田 修二/学生数:約800名)は、芸術学部芸術学科に5領域12コース(デザインプロデュース、イラストレーション、洋画、日本画、現代アート、写真、グラフィックデザイン、アニメーション・CG、映像・放送、コスチュームデザイン、プロダクトデザイン、住環境デザイン)を設置する芸術大学です。各領域で高い専門性を築くことを目指し、小規模大学からこそ実現できる、一人ひとりの適性に合わせた個別教育を行っています。
また、地元自治体・企業・各種団体との産官学連携(約80件/年)による実践教育を実践するとともに、9の学内ギャラリーを回遊式の美術館に見立てた「キャンパスが美術館」(展覧会約80本/年)、滋賀の歴史文化を研究し発信する「附属近江学研究所」などを擁し、地域文化向上の一助になることを目指しています。

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