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    研究・開発職の情報収集における生成AIの活用は1割強にとどまる  情報に求めるものは「質・精度」  「ビジネス情報の収集シーンとその課題に関する調査」の結果を公表

    調査・報告
    2025年8月20日 11:45

    株式会社日本能率協会総合研究所(東京都港区・代表取締役社長:譲原 正昭)は、大企業の研究・開発職を対象として、「ビジネス情報の収集とその課題に関する調査」を実施しました。生成AIなど新たなツールが次々と登場する中で、研究・開発に携わるビジネスパーソンが日々どのような手段によって情報収集しているか、情報収集においてどのような課題を感じているかなどについて、業種別/従業員数規模別で捉えました。


    本リリースでは調査結果の一部を抜粋してご紹介しています。無料の調査レポートをお求めの方は、下記URLのフォームよりお申し込みください。


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    https://info.jmar.biz/l/567462/2025-08-18/869y7g



    <主な調査結果>

    【Point 1:大企業の研究・開発職で情報収集に生成AIを活用しているのは13.5%】

    アンケートでは回答者に対して24通りの情報収集手段を提示して利用状況を尋ねたが、生成AIの利用は第8位となり、その利用率は1割強にとどまった。生成AIブームが熱を帯びる中、研究・開発職は情報収集で生成AIを活用することに慎重であることがうかがえる。なお、この利用率は、総務省『情報通信白書』における生成AIの個人利用率(26.7%)と比べても低い水準にある。


    【Point 2:情報収集における課題のトップは、「必要な情報が見つからない/得られない」(32.5%)】

    課題の第2位は「情報収集している時間や余裕がない」(28.6%)。

    生成AIなどの新たなデジタルツールによって情報収集の手段が増えても、すでに世の中に存在している情報の中には必要な情報が見当たらない、ということが最大の課題となっている。


    【Point 3:情報収集において最も重視しているのは「質・精度」(37.2%)】

    「探しても必要な情報がない」「情報収集している時間がない」といった課題が顕在化する一方で、情報収集において最も重視されているのは情報そのものの「質・精度」であった。こうした課題認識や「質・精度」を重視する傾向は生成AI利用者ほど顕著に表れており、リサーチの自前化(DIY化)の限界がうかがえる。

    そして、情報収集に関して外部からの何らかの支援を求める回答は、計55.4%に上っている。



    <調査結果を踏まえた当社見解>

    ◆ 生成AIや様々なデジタルツールは、情報収集の「入口」としては有効ですが、ビジネス上の意思決定や戦略・施策検討の場面で情報を活用するには、質・精度の高さや、個別の課題・文脈に即した情報収集が不可欠となります。


    ◆ 個別の課題・文脈に沿った「欲しい情報」は、残念ながらまだ世の中に存在していないことも多く、そして、AIなどから得られる二次情報は、基本的には「古い」情報です。まだ競合企業が知らない、ビジネスの差別化に繋がる情報の収集や、今この瞬間の市場・企業のスナップショットは、経験豊富な「人」による背景理解・論点設計・解釈が不可欠であり、事前のプランニングがその成否を分けることになります。


    ◆ 当社では、情報収集だけにとどまらないインサイトの導出もサポートし、皆様の意思決定をご支援します。

    AIによるアウトプットの精度を、当社リソースをフル活用して確認・検証するサービスも開始しました。


    詳細はこちら

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    <調査概要>

    調査名 :ビジネス情報の収集とその課題に関する調査

    調査期間:2025年7月16日(水)~2025年7月25日(金)

    調査対象:従業員数1,000名以上の企業・組織に所属する、

         研究・開発職のビジネスパーソン(国内)

    調査方法:インターネット調査

    回答者数:1,461名


    ※ 本調査における「ビジネス情報」:企業が事業活動において意思決定を行うために必要な、市場・顧客・競合・技術・社会動向などに関する定量的/定性的な情報



    【Point 1:大企業の研究・開発職で情報収集に生成AIを活用しているのは13.5%】

    研究・開発職におけるビジネス情報の収集手段は、「インターネット検索」「ニュースサイト・業界メディア」「特許・論文情報」「文献、専門紙誌」など、従来からあるオーソドックスな公開情報の収集・探索が上位を占めた。一方、生成AIの利用率は13.5%で第8位となった。生成AIの大衆化以降、着実に浸透してきていることがうかがえるが、総務省『情報通信白書』における個人利用率(26.7%)に比べると、今なお低位にとどまっている。


    Q. どのような手段でビジネス情報を収集していますか?(複数回答)

    ※単純集計の上位回答のみ抜粋


    図表1

    図表1


    【Point 2:情報収集における課題のトップは、「必要な情報が見つからない/得られない」(32.5%)】

    課題のトップは、「必要な情報が見つからない/得られない」(32.5%)。次いで「情報収集をしている時間や余裕がない」(28.6%)。

    その他、「信頼できる情報かどうかの判断・評価が難しい」(16.7%)、「生成AIなどを導入しているが、使いこなせない」(12.0%)、「生成AIによる回答の質・精度がわからない」(7.2%)といった、情報の信頼性・精度に悩まされているという回答も比較的多く挙げられた。


    Q. ビジネス情報の収集に当たって、どのような課題を感じていますか?(複数回答)

    ※単純集計の上位回答のみ抜粋


    図表2

    図表2


    そして、生成AIの利用者ほどこうした情報収集における課題を強く認識している傾向にあり、「必要な情報が見つからない/得られない」は全体より11.7pt高い44.2%に上っている。


    Q. ビジネス情報の収集に当たって、どのような課題を感じていますか?(複数回答)

    ※生成AIの利用者/未利用者別に集計、上位回答のみ抜粋


    図表3

    図表3


    【Point 3:情報収集において最も重視しているのは「質・精度」(37.2%)】

    情報収集においては「スピード」(14.4%)や「手軽さ」(14.9%)よりも、情報そのものの「質・精度」が求められている。しかし、Point2で述べたとおり「探しても必要な情報がない」「情報収集している時間がない」といった課題も横たわっており、リサーチの自前化・DIY化では研究・開発職の情報ニーズは満たせない可能性が示唆されている。

    さらに、生成AI利用者ほど情報の「質・精度」を重視する傾向もみられ、先述の課題認識も加味すると、生成AIへの期待値と実利用におけるギャップが生じている可能性もうかがえる。


    Q. あなたがビジネス情報収集の手段を選ぶ際に、最も重視することは何ですか?(単一回答)

    ※単純集計、生成AIの利用者を抜粋


    図表4

    図表4


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    【お問い合わせ先】

    株式会社日本能率協会総合研究所 経営・マーケティング研究部

    〒105-0011 東京都港区芝公園3-1-22

    担当 : 冨田

    TEL : 03-6435-6477

    Email: rmdb@jmar.co.jp


    本件引用の際は、お手数ですが上記宛てに掲載紙などをご送付ください。

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