環境負荷を低減する“Detox the Planet” イニシアティブの一環として、 PFC-FREEのソリューションをオープンソース化

2025年までにアウトドアフットウェア業界が有害化学物質排除を達成するため、 より短時間でPFC-FREE実現を可能にする<GREEN PAPER>を一般公開

2003年創業のKEEN Inc.(本社:米国オレゴン州ポートランド、以下 KEEN)は、出自や性別、世代を超えて「誰もがいつでもソトを楽しめ、やりたいことを実現できる世界」を目指し、より良い暮らしとソトの冒険へいざなう、オリジナルかつ汎用性あるアウトドア・フットウェアブランド「KEEN(キーン)」を展開しています。また、環境保護、気候正義、そして災害支援、ジェンダー平等など社会正義への取り組みを「キーン・エフェクト」と呼び、この活動の推進にコミットしています。


PFC-FREEを実現するためのソリューション<GREEN PAPER>


次世代にこの豊かな自然環境を残していくために、KEENは2012年から<Detox the Planetイニシアティブ>をスタート。

サプライチェーンから有害な化学物質を特定・除去し、それらを安全かつ効果的な他の手段に置き換えた環境負荷を最小限にした製品づくりを積極的に行っています。また、当社の靴を製造する労働者の福祉やコミュニティの改善も目指しています。


2021年4月、地球環境について考え、共にアクションを起こし、地球をデトックスする<Detox the Planet>月間を実施。<Detox the Planet>月間第一弾として、フットウェアの撥水加工プロセスから有害化学物質であるPFCsを排除するPFC-FREE(ピーエフシーフリー)のフットウェア製造過程を<GREEN PAPER>としてオープンソース化いたしました。


KEEN公式サイト内<Detox the Planet>ページ( https://www.keenfootwear.com/ja-jp/detox/ )にて<GREEN PAPER>を一般公開し、アウトドア・フットウェア業界に対し、2025年までにPFC-FREEの実現を呼びかけます。



▼KEENが撥水加工から排除しているPFCsは、環境や健康に害を及ぼす有害化学物質PFAS


撥水加工から有害化学物質であるPFCを排除


撥水加工は、アウトドア業界では欠かすことのできない技術であり、アウトドア・フットウェアでも多くの製品に採用されています。その撥水加工に一般的に使用されているPFCsは、PFAS(パーフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル物質)という名称でも知られる、約5,000種のフッ素化合物の総称であり、自然界で分解されにくいことから<フォーエバーケミカル(永遠の化学物質)>とも呼ばれています。これらの有害な化学物質は、多くの場合、汚染された水や廃棄物を通じ、化学物質や部品、完成品の製造が行われている環境中へと入り込み、容易に拡散します。この、環境や人間の健康に害を及ぼすことが判明しているPFASは、エベレストのベースキャンプからヒトの母乳まで、どこででも見つかっているのです。


非営利アドボカシー団体である環境ワーキンググループが2021年1月に行い、SCIENTIFIC AMERICAN誌に掲載された研究*では、「大多数のアメリカ人の飲料水には<永遠の化学物質>が含まれている可能性が高い」とされ、問題が広範囲におよんでいることが明らかになりました。さらに「これらの化合物が自然界で分解されるには、数百年、あるいは数千年かかることすらある。また、体内に蓄積され健康被害を引き起こす可能性もある」とも述べられています。

*出典:SCIENTIFIC AMERICAN:Forever Chemicals Are Widespread in U.S. Drinking Water


「知的財産が、公益に資するイノベーションを阻害してしまうことがあります」と、エリック・バーバンク(KEEN USジェネラル・マネージャー)。

「私たちは7年にわたり、性能で妥協することなく製品からPFCsを排除するためのプロセスを研究、開発、改良してきました。そして現在、KEENフットウェアの95%以上でPFC-FREEを実現し、PFC-FREEでの撥水効果も実証済みです。サプライチェーンと製品からPFCsを排除することにより、これまで180トンものPFCsを削減することができました。他ブランドも一日も早くPFC-FREEを実現できるよう、KEENの取り組みを共有していければと考えました。PFCsを排除することは容易ではありません。これは絶え間なく続く戦いであり、そして人体への影響や環境負荷を考えると、一刻の猶予もない状況です。モノづくりに携わる私たちが企業の壁を越えて協力することで、ポジティブな影響を加速させ、より良い地球環境へと変えることができると信じています」


撥水加工から有害化学物質であるPFCを排除


■モノづくりに携わる人々と共にPFC-FREEを実現するための<GREEN PAPER>■

KEENでは「予防原則(Precautionary Principle)」を採用し、部品や材料で不必要に使用されているPFCを特定・除去してきました。具体的には、最小部品に至るまですべての仕様書を完全に精査し、ベンダーやパートナーの協力のもと、サプライチェーン内からまず約65%のPFCsを速やかに除去することができました。残りの35%については、4年にわたり膨大な時間とリソースを投入し、専門家の協力のもと、PFCを用いない撥水ソリューションを開発。研究と試験を重ね、安全で効果的、かつ現実的なソリューションが誕生したのです。2014年にPFC-FREEの取り組みをスタートし、今日の目標に達成するまでに費やした時間は約10,000時間。その結果、環境中に排出されるPFCsを180トン以上削減しました。


グリーン・サイエンス・ポリシー・インスティチュート(Green Science Policy Institute)のエグゼクティブディレクター・Arlene Blum氏は、「当研究所は、KEEN社が先見性をもってリーダーシップを発揮し、世界で最も残留性の高い有害な化学物質であるPFASを自社製品から排除したことを称賛します。そして更に素晴らしいことに、同社はその方法を惜しみなく公開するのです。人々と地球を守るため、アウトドア・フットウェア業界がすぐにでも彼らの後に続き、PFASの使用を推進やめるよう願っています」と述べています。



■■PFC-FREEを実現するためのソリューション<GREEN PAPER>■■

KEEN公式サイト内<Detox the Planet>ページにて公開

KEEN公式サイト(英語)  https://www.keenfootwear.com/detox/

KEEN公式サイト(日本語) https://www.keenfootwear.com/ja-jp/detox/


*<GREEN PAPER>はこちらからもダウンロードいただけます*

https://keenjp.wpengine.com/wp-content/uploads/2021/03/Green-Paper_JP.pdf



▼2021年4月、KEENは地球環境について考え、共にアクションを起こし、地球をデトックスする<Detox the Planet>月間を実施▼

2021年4月1日(日本時間)の<GREEN PAPER>公開をはじめ、4月9日の売上げの10%を、無料で給水できる場所を簡単に探せるアプリを開発し、人々の消費行動を持続不可能から環境に責任を持つものに変えることをミッションにしている共創型プラットフォームの「mymizu」へ寄付、4月23日の売上げの10%は、西表島の希少種をはぐくむ貴重な自然や文化を明日へ継承することを目指して活動する「Us 4 IRIOMOTE」へ寄付を実施。また、気候変動問題を啓発することを目的とする若者が主催する音楽ライブイベント「Climate Live Japan」のクラウドファンディングをサポートします。そして、音楽やアートでその実力を発揮し、後年は森林保護活動にも力を注いだジェリー・ガルシア×KEENコラボレーションモデルにおいては、全世界の売上げの1%を世界最大の温帯雨林『トンガス国有林(アメリカ)』などの保護活動を展開する団体「The Wilderness Society」に寄付し、温暖化防止へ向けた包括的アクションを実施します。


<KEEN>は米国オレゴン州ポートランドを本拠とする、社会貢献を経営の礎とする家族経営のアウトドア・フットウエアブランドです。出自や性別、世代を超えて「誰もがいつでもソトを楽しめ、やりたいことを実現できる世界」を目指し、より良い暮らしとソトの冒険へいざなう、オリジナルかつ汎用性あるフットウエアを提案しています。2003年の創業と共に発表した水陸両用サンダル『NEWPORT』はフットウェア業界に革命を起こしました。その機能性・快適性・デザイン性を業界最高水準でアップデートし続ける革新的な製品は、有害物質の排除やリサイクル素材の採用など、環境負荷の低減を推進する<Detox the Planet>のもと製造しています。また、環境保護、気候正義、そして災害支援、ジェンダー平等など社会正義への取り組みを「キーン・エフェクト」と呼び、この活動の推進にコミットしています。


KEEN公式サイト: https://www.keenfootwear.com/ja-jp/

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