烏山病院 発達障害デイケアの調理プログラムに出版社オレンジペ...

烏山病院 発達障害デイケアの調理プログラムに 出版社オレンジページが 初心者向け料理本『ゆる自炊BOOK』で協力

だれにでも作りやすい料理本を多数出版してきた株式会社オレンジページ(東京都港区新橋)が昭和大学附属烏山病院の発達障害デイケアに協力。調理プログラムのテキストとして、初心者向けの料理本『ゆる自炊BOOK』が採用されました。この取り組みには意外なきっかけがありました。

きっかけは、発達障害のお子さんを持つママの『ゆる自炊BOOK』感想ツイート
新生活などをきっかけに自炊を始める人が気張らず作れるメニューを収録した『ゆる自炊BOOK』。2016年春の発売以来、料理初心者の強い味方となってきた本書は、全編プロセスカットつきで、レシピを読まずに「見て」作ることができるのが最大の特長です。そんな本書が、新たな視点から再注目されたのは、昨年の夏。きっかけはSNS「Twitter」でのつぶやきでした。


なちゅ。@育児マストドンBabuu
9歳長女に買った料理本。「ゆる自炊BOOK」想像以上によかった。
レシピ豊富だけどどれも簡単。切った後の材料の大きさ、作業工程を全部写真で図解してくれてるので、言語理解が弱いタイプにもこれはいける予感。
絵カードでの支援のようだ。視覚優位の発達さんに超おすすめ!!
2018年6月20日


この〈 図解式の料理本『ゆる自炊BOOK』は、発達障害の方におすすめ! 〉という要旨のツイートは、強い共感を伴って爆発的に拡散され(2.4万件リツイート、6.6万件いいね:2019年9月末時点)、弊社への問い合わせも急増! 反響の大きさに驚き、「ニーズがあるのであれば、ぜひその現場に直接届けたい」という思いで、発達障害の専門家・専門機関にアプローチを重ねました。
そして、2019年1月より、烏山病院発達障害デイケアで、実際に『ゆる自炊BOOK』をテキストに、調理プログラムがスタート。弊社は、現場でのフォローと取材を進めてきました。   

なちゅ。さんから、後日談としてメッセージをいただきました!                                                                                                                        
『ゆる自炊BOOK』をきっかけに、料理に1年間取り組んだうちの長女(小4→小5)も、ずいぶん腕を上げました。今では毎朝、自分と家族の朝食を作っています。
得意のスクランブルドエッグは『ゆる自炊BOOK』のレシピです。自分で自分の食事の用意ができることは、本人にとって大きな自信と肯定感にもつながっていると感じます。


『ゆる自炊BOOK』『ゆる自炊弁当BOOK』掲載メニューでの調理プログラムの様子
例1 「ふわふわスクランブルドエッグ」(『ゆる自炊BOOK』より)

~身近な食材「卵」を使ってシンプルなメニューに挑戦!~

卵料理の定番・スクランブルドエッグ。本書では、初心者向けに丁寧に、卵液をフライパンに入れたあとの状態の変化が順を追って分かる写真つきで紹介。卵の調理経験がない参加者もいたが、割り方、ほぐし方などフォローし、各自写真を確認しながら調理。全員が成功、達成感を得られた。試食後には「料理って意外と簡単」「楽しかった♪」「朝食に作りたい!」などの感想が聞けた。


例2 「ナポウドン弁当」(『ゆる自炊弁当BOOK』より)

~常備しておくと便利な「冷凍うどん」でお弁当にも持っていけるメニューを♪~

パスタの代わりに手軽な冷凍うどんで作るナポリタン風のメニューに挑戦。詳細な調理のプロセス写真はもちろん、切り分けたあとの食材の写真も掲載しているため、イメージがわき作業しやすいと好評だった。「冷凍うどんを初めて使った」「(鍋でゆでなくていいので)スパゲティより簡単に作れた」という発見から、「もっと冷凍うどんのメニューを知りたい!」という声もあがった。

この日は2人1組での分担作業。迷いや疑問が生じたときにお互いアドバイスしあったり、計量など1人ではうまくできない工程では協力したりと、コミュニケーションを図りながら完成させ、最後は等分に盛り付けて一緒に試食。


現場からのコメント

昭和大学附属烏山病院リハビリテーションセンター デイケア

臨床心理士・公認心理師 横井英樹さん

「大人になるまで発達障害の特性があると気づかずに生活してきた方がデイケアを利用しています。コミュニケーションの苦手さや独特の感性やこだわりなどから、友達ができずに周囲から孤立した経験を持つ方もたくさんいます。視覚的でわかりやすい構成の『ゆる自炊BOOK』を使った調理プログラムによって、人生初の他者との楽しい作業となったり、不安いっぱいの一人暮らしに少し自信がもてたり、利用者の自立に向けた大きな助けとなるテキストとして活用させていただいています」


●昭和大学附属烏山病院 リハビリテーションセンター デイケア
大正15年に創設された精神科の専門病院で、2008年に国内初の成人の発達障害専門外来を開始すると同時に、発達障害(ASD)専門プログラムを開始。2013年にはADHD専門プログラムにも拡大。対人・生活スキルの向上を目的としたプログラムへの参加やスタッフとの関わりを通じて、「自己理解の促進」「社会参加」を目指す。また学会活動(成人発達障害支援学会)を通して、発達障害者支援の全国展開とネットワークづくり、さらに家族支援手法の開発、家族会設立支援なども行っている。


調理プログラムに参加した方の声や反応

■『ゆる自炊BOOK』『ゆる自炊弁当BOOK』の感想

・簡単に作れるものばかりで、新しいメニューにも挑戦したくなる。 
・文章だけでなく、写真がたくさんあるので、イメージしやすく、作りやすい。
・フライパンで炒めるという工程でも、どの順番でどのように食材を入れていけばいいか、写真があるので一目で分かり、迷わず調理を進められる。
・使用する調味料の種類が少ないのに、味がバッチリ決まるのがすごい。
・調理器具が少ないので、洗い物の負担が減ってよい。


■今回の調理プログラムをきっかけとした広がり
・みんなで料理をする楽しさ、一緒に食べる楽しさを共有できた。
・一人暮らしなので毎日自炊をしないといけないが、前より料理自体が楽しくなった。
・食材を洗う、切る、量る、火をつける、炒めるなど、毎回の経験を通し、できることが増えてきた。
・「朝食によさそう」といった生活シーンの想像、「〇〇(食材や調味料)を足してもおいしそう」といったオリジナルのアレンジアイディアなど、自分ごととして料理を捉えた意見が出るようになった。

・プログラム終了後、次のメニュー候補を探したり、ほかの料理本も手に取るようになるなど、料理に興味を持つようになった。
・プログラムのメニューを自宅でも作り、家族に「おいしい」と喜んでもらえた経験を、後日、デイケアスタッフに報告してくれた。
・作った料理を人数分に取り分ける際、正確に等分し、盛り付けも美しくできたメンバー。周囲からほめられ、自信を持つことで、いつか調理関係の仕事に就きたいという意欲を持ち始めた。


『ゆる自炊BOOK』 https://www.orangepage.net/books/1064(2016年3月17日刊行)
……レシピに加え、一人暮らしに役立つキッチン術、くさりかけ野菜事典など、コラムも充実。 
『ゆる自炊弁当BOOK』 https://www.orangepage.net/books/1189(2017年9月14日刊行)
 ……『ゆる自炊BOOK』の続編。できるかぎり簡単でおいしく、節約につながる弁当を紹介。
 本体各1204円(税別)、A5変型判、アジロ、カバーつき


●株式会社オレンジページ
2019年に創刊34周年を迎えた生活情報誌『オレンジページ』(月2回発行)をはじめ、料理や家事、健康など、日々の暮らしに寄り添う本を数多く刊行している出版社。2017年には料理の体験型施設として「コトラボ阿佐ヶ谷」(https://www.coto-lab.com/)を東京・阿佐谷にて開業。毎日、様々な料理教室を開催している。

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