マルハニチロ×ミツカン 共同研究 マグロずしのおいしさの秘密...

マルハニチロ×ミツカン 共同研究  マグロずしのおいしさの秘密を解明!!

マルハニチロ株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:伊藤 滋、以下 マルハニチロ)、株式会社Mizkan(本社:愛知県半田市、代表取締役社長 兼 CEO:吉永 智征、以下 ミツカン)は、「マグロずしの風味に及ぼす食酢の影響」について、2019年8月27日(火)に一般社団法人日本調理科学会2019年度大会で共同研究発表を行いました。本研究では、個人の嗜好レベルではおいしいと認識されているものの、科学的には解明されていなかったマグロずしのおいしさを検証しました。

2019年10月より消費税増税に伴い、内食需要が拡大し、ご家庭ですしを食べる機会が増えていくと予想しております。マルハニチロとミツカンは、本発表を機にマグロずしの魅力をさらに感じていただくとともに、ご家庭でも気軽においしく楽しく食べられる、すしの魅力を生活者の方々に発信してまいります。



■研究結果要約

(1) マグロは、白飯と食べるよりも、すし飯と一緒に食べると更においしい!!

どの品種のマグロも、白飯よりもすし飯と一緒に食べることで、よりおいしいと感じられることが分かりました。

これは、マグロずしの風味に関わる大きな要素である、マグロ由来の酸味や魚の脂の風味(脂質)が白飯よりも、すし飯と一緒に食べることで弱く感じられることが要因であると考えられます。


(2) 脂がよくのったマグロは、赤酢※1を使用したすし飯と食べるとおいしい!!

脂がよくのったマグロは、米酢を使用したすし飯よりも、赤酢を使用したすし飯と食べる方が、相性が良く、おいしいと感じられることが分かりました。

赤酢×中トロ 画像


※1 赤酢…ミツカンでは、すし飯が赤みがかった色になる「酒粕酢」のことを「赤酢」と定義しています。本研究では、原料に3年熟成粕を含む酒粕のみを使用した食酢、「三ツ判(R)山吹(R)」を使用しております。



■参考資料

【評価方法】

(1) QDA法※2を用いて、マグロとすし飯のそれぞれの品質、特徴の違いを評価。

※2 QDA法(定量的記述分析法)…ヒトを分析型パネルとし、自らが作成した特性用語(例えば、甘い、辛い等)に基づいてその特性を定量化する方法。


(2) 順位法※3を用いて、サンプルのマグロずしを喫食した際の各特性の強さを順位付けして評価。

※3 順位法…3種類以上のサンプルに、ある特性(味の濃さ、大きさ、好ましさ等)について順位を付ける方法。


【評価対象】

・マグロ

地中海産天然赤身マグロ、地中海産養殖中トロマグロ、国産養殖中トロマグロ(魚種は全てクロマグロ)の脂質含量の異なる3種類を冷凍し、解凍したものをネタとして使用。


<表1:冷凍マグロの成分分析結果(100gあたり)>

成分 地中海産天然赤身マグロ 地中海産養殖中トロマグロ 国産養殖中トロマグロ

脂質 0.5g          35.9g           10.9g

鉄  1.26mg         0.47mg          0.70mg

(一般財団法人日本食品分析センター調べ)


・すし飯

三ツ判山吹(赤酢)を使用したすし飯、白菊(R)(米酢)を使用したすし飯を使用。すし飯の比較対象として白飯を使用。


<表2:酢の特徴まとめ>

酢        特徴

三ツ判山吹(赤酢):主原料は酒粕で、芳醇な香りと、旨みのある味が特徴

白菊(米酢)   :主原料は米で、すっきりした香りと、まろやかな酸味が特徴


クロマグロ : https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_2.jpg

三ツ判山吹 : https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_3.jpg

白菊(業務用): https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_4.jpg


【評価結果(QDA法)】

<表3:マグロの特徴まとめ>

マグロ          特徴

地中海産天然赤身マグロ :マグロ特有の鉄っぽい風味、酸味がしっかりとした赤身

地中海産養殖中トロマグロ:最も脂を感じられる

国産養殖中トロマグロ  :地中海産養殖中トロマグロより脂は少なめ、酸味は強め


<表4:マグロずしの特徴まとめ>

マグロずしの特徴:すし飯の種類に関係なく、赤身ではマグロ特有の鉄っぽい風味や酸味、中トロでは魚の脂の風味といったマグロ自体の風味が、特徴に大きく影響している


【評価結果(順位法)】

マグロずしのおいしさの評価は、どの品種のマグロも、すし飯の種類に関係なく、すし飯との組み合わせが有意に高評価でした。中でも、地中海産養殖中トロマグロとすし飯(赤酢)の組み合わせが有意に高評価でした。

地中海産養殖中トロマグロは、マグロをQDA法で評価した際、地中海産天然赤身マグロ、国産養殖中トロマグロに比べ脂が多いことが分かっており、脂がよくのったマグロと、すし飯(赤酢)の組み合わせが最もおいしいことが分かりました。


※表5~7:有意差検定、5%水準で有意差あり(NEWELL. & MACFARLANE.の検定表による)

有意差があった場合、下記の表4~6の棒グラフの右側に、「*」を表示。


<表5:地中海産養殖中トロマグロのおいしさ評価>

すし飯(赤酢)が有意に高評価で、次いですし飯(米酢)、大きく離れて白飯の順でした。

https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_5.png


<表6:地中海産天然赤身マグロのおいしさ評価>

白飯が有意に低評価で、すし飯間に違いは見られませんでした。

https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_6.png


<表7:国産養殖中トロマグロのおいしさ評価>

白飯が有意に低評価で、すし飯間に違いは見られませんでした。

https://www.atpress.ne.jp/releases/194295/img_194295_7.png

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