イマジオム、ものづくりトラブルの原因を究明する カメラシステム「TargetWatcher」にトリガ連動機能を追加

    複数のセットを連動させ、10台以上の高速カメラでの同時撮影を可能に

    サービス
    2018年4月10日 11:00

     株式会社イマジオム(本社:茨城県日立市、代表取締役:高木 太郎)は、生産ラインや製造機械で発生するトラブルの原因を究明するためのカメラシステム「TargetWatcher(ターゲット・ウォッチャー)」に、新たに「トリガ連動機能」を追加します。トリガ連動機能は、カメラが写す映像を記録するための「トリガ」を、あるTargetWatcherから別のTargetWatcherに伝達する機能です。TargetWatcherでは、本体となるパソコンの機能・性能や、カメラとパソコンの接続距離などが制約となり、1台のTargetWatcherに接続することのできるカメラの台数が限られています。しかし今回追加するトリガ連動機能を使うと、2台以上のTargetWatcherを連動させて接続可能なカメラの台数を無制限に増やすことができます。10台以上の高速カメラを使った同時撮影も可能になりますので、材料や部品が、10m以上の距離を、肉眼で見えないような速さで移動しているといった、高速かつ長大な生産ラインで発生するトラブルの解決に威力を発揮します。トリガ連動機能のリリースは、2018年5月7日の予定です。



    製品ホームページ: http://www.imageom.co.jp/TargetWatcher/



    ■トラブル対策用カメラシステム「TargetWatcher」

     「TargetWatcher」は、生産ラインや製造機械でごくたまに発生するトラブルの原因を究明し、再発を防止する目的で開発されたカメラシステムです。ドライブレコーダのようにトラブルの時だけ映像を残す「トリガ撮影」、時間をさかのぼって映像を残す「遡及記録」、ハイスピードカメラのように速い動きを鮮明に記録する「高速撮影」、防犯カメラのように複数の視点から撮影して死角をなくす「多カメラ撮影」といった機能・特徴を併せ持ち、いつどこで現れるか予想しにくいトラブルも見逃さずに記録して、再発防止策の検討に役立てることができます。


    TargetWatcherセット



    ■高速多カメラ撮影の必要性

     TargetWatcherを使うトラブルの原因究明では、その発生原因に対していくつかの仮説を立て、撮影した映像でそれらを立証/否定するアプローチを採ります。ちょうど犯罪事件で、複数の容疑者の中から真犯人を特定するため、証拠やアリバイを探す取り組みに似ています。1回のトラブル発生で確実に原因を特定するには、このような「証拠」や「アリバイ」を含む映像をもれなく記録しておく必要があります。これがTargetWatcherに、高速かつ多カメラでの撮影が求められる理由です。

     多くのTargetWatcherユーザが「4台以上のカメラでの同時撮影は必須」という認識を持っています。しかし最新型のラップトップ型(ノート型)パソコンは、スリム化・低消費電力化に伴い、4台以上のカメラを接続することが難しくなりつつあります。そのためTargetWatcherに多くのカメラを接続する新しい方法が求められていました。



    ■TargetWatcherとトリガ

     カメラシステムとしてのTargetWatcherは、平常時にはカメラに写った映像を記録せずに捨て、トラブルが発生した時だけ動画として残す動作をしています。これは、たまにしか発生しないトラブルを、長い時間にわたって待ち続けるために必要な動作です。一方でトラブル発生時に映像を残すには、そのことをTargetWatcherに知らせなければなりません。そのための仕組みを「トリガ」と呼びます。

     TargetWatcherには、トラブルに起因して発生する各種のトリガを検知する機能がありますが、従来は検知したトリガを1台のTargetWatcherの中でしか使うことができませんでした。しかし今回追加するトリガ連動機能を使うと、1台のTargetWatcherが検知したトリガを、他のTarget-Watcherに送ることができるようになります。


    トリガ連動機能のイメージ

    https://www.atpress.ne.jp/releases/153734/img_153734_2.png



    ■用途

     トリガ連動機能を持つ新しいTargetWatcherは、高速・多カメラでの撮影が必要なトラブルの原因究明に役立ちます。たとえば次のような生産ラインでの活用を想定しています。


    ‐缶や容器の成形ライン

    ‐日用品や衛生品の製造ライン

    ‐カードや紙製品の製造ライン

    ‐食品や嗜好品の包装ライン

    ‐化粧品や医薬品の充填ライン

    ‐文房具や電子機器の組み立てライン


    さらに多方向からの同時撮影ができるハイスピードカメラとして、研究開発の分野にも幅広い用途がありそうです。



    ■展示会出展のお知らせ

     今回の機能追加を受け、イマジオムは下記の展示会に製品を出展します。


    <画像センシング展 2018>

    会期    : 2018年6月13日(水)~15日(金)

    会場    : パシフィコ横浜(神奈川・横浜)

    主催    : アドコム・メディア株式会社

    ホームページ: https://www.adcom-media.co.jp/iss/


    <第22回 機械要素技術展>

    会期    : 2018年6月20日(水)~22日(金)

    会場    : 東京ビッグサイト(東京・有明)

    主催    : リード エグジビション ジャパン株式会社

    ホームページ: http://www.mtech-tokyo.jp/



    <ご参考資料 TargetWatcherについて>

    ■使用可能なトリガ

     現状のTargetWatcherでは、次のトリガを使うことができます。多様なトリガが使えますので、さまざまなトラブルの解決に役立ちます。


    <トリガの種類:トリガのかかるタイミング>

    キーボード操作   : 異常に気づいたユーザがパソコンのキーボードを押した。

    PLCとの通信     : PLC(機械制御用コンピュータ)がエラーを検出した。

    ディジタル信号の入力: パソコンに接続された外部機器が異常信号を出力した。

    アナログ信号の入力 : パソコンに接続されたセンサが異常な値を検出した。

    カメラ映像の変化  : 警告灯が点灯した、本来の動きとは違う動きが見られた。

    音声の入力     : 機械が異音を発した、異常に気づいたユーザが叫んだ。

    タイマ       : あらかじめ指定した時間が経過した。



    ■TargetWatcherの価格

     TargetWatcherの現在の価格は次のとおりです。複数セットのTargetWatcherをご購入いただく場合、2セット目以降の価格が安くなる「複数セット割引」も用意しております。


    <内訳>

    ・ご導入時

    [ソフトウェア価格、年間ライセンス料(1年目)]

    Lエディション(機能制限あり)        :  900,000円

    Uエディション(機能制限なし)        : 1,500,000円

    Lエディション(機能制限あり、2セット目以降):  450,000円

    Uエディション(機能制限なし、2セット目以降):  750,000円


    [ハードウェア価格]

    本体パソコン:お見積もり

    本体パソコン以外(カメラ、その他):お見積もり


    ・ご導入後1年ごと

    年間ライセンス料(2年目以降):90,000円/年


    ※価格は希望小売り価格(税抜き)です。



    ■TargetWatcherを使うトラブル対策

     TargetWatcherを使って行うトラブル対策の具体的な進め方の例を次に示します。このような取り組みでは、高速・多カメラでの撮影が非常に有効です。


    手順[1]トラブルの把握

      (説明) トラブルの事象や発生頻度を調べる。

      (例) 事象:機械に材料が巻き込まれる。

         発生頻度:1~2日に1回くらいの割合で発生する。


    手順[2]仮説の列挙

      (説明) [1]を踏まえ、トラブルの原因として考えられるものを列挙する。

      (例) ア.材料の一部が折れ曲がっていたのではないか?

         イ.材料の一部に破れがあったのではないか?

         ウ.材料が風で舞い上がっていたのではないか?

         エ.材料に水滴が垂れて貼り付いていたのではないか?


    手順[3]TargetWatcherの設置

      (説明) [2]の仮説を実証/否定する映像が撮れる位置にカメラを設置する。

          またトラブル発生時に映像が残るようにトリガをセットする。

      (例) 仮説ア・イに対して:材料の供給部分を写すカメラを設置

         仮説ウに対して  :材料の搬送部分を写すカメラを設置

         仮説エに対して  :水を流すホースを写すカメラを設置


    手順[4]映像の確認

      (説明) トラブルの再発を待つ。再発したら、[3]で設置したカメラの映像を確認し、

          [2]で列挙したそれぞれの仮説を検証する。

      (例) ア.材料は折れ曲がっていなかった。

         イ.材料は破れていなかった。

         ウ.材料は舞い上がっていなかった。

         エ.ホースから水が漏れ、材料に垂れていた。

          →仮説エがトラブルの原因だった。


    手順[5]対策

      (説明) 特定された原因を踏まえ、再発防止策を講じる。

      (例) ホースを新品に交換し、材料の下側を通すようにした。



    ■株式会社イマジオムについて

     独創的なコンピュータ技術で、日本と世界の「ものづくり」と「ことづくり」に貢献します。


    設立    : 2004年4月

    資本金   : 1,000万円

    本社所在地 : 〒316-0024 茨城県日立市水木町1-11-10

    代表取締役 : 高木 太郎(たかぎたろう)

    ホームページ: http://www.imageom.co.jp/



    ■TargetWatcherに関するお問い合わせ先

    担当者   : 株式会社イマジオム TargetWatcher係

    電話    : 0294-28-0147(代表)

    ファクシミリ: 0294-28-0148(代表)

    電子メール : office@imageom.co.jp(代表)

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