<温水洗浄便座に関する意識調査>すっかり定着した温水洗浄便座...

<温水洗浄便座に関する意識調査> すっかり定着した温水洗浄便座… 性・年代別で使用状況や意識に違い

~男性と高齢者には好評も、女性は“衛生面への懸念”アリ~

 国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット(所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上 正勝)は、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第40号として、温水洗浄便座に関する意識調査の結果をご紹介します。

表1
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■7割の家庭に普及している温水洗浄便座…よく使っているのは男性と高齢層
表1「自宅のトイレに温水洗浄便座は装着されていますか」についての回答
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表2「自宅のトイレで、温水洗浄機能を使用していますか」についての回答
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 清潔さと多機能さで外国人旅行者にも評判だという日本のトイレ。最近は公共の場所でも、温水洗浄便座を備えたトイレが増えていますね。今回は温水洗浄便座について調査し、使用状況や使用する理由、自宅や公共のトイレ事情をまとめました。
 まず初めに、自宅トイレに温水洗浄便座が備えられているかを調査。結果は、「はい」が69.4%、「いいえ」が30.6%。約7割の家庭に温水洗浄便座が普及していることがわかりました。また年代別に見ると、年代が高くなるほど、装着率が高くなっていました。
 そこでさらに、自宅トイレで温水洗浄機能を使用しているかどうかを尋ねると、「よく使用している」が66.1%、「ときどき使用している」が14.4%で、2つを合わせた“使用している”計は80.5%と、8割に上りました。
 一方、この使用状況の結果を男女別に見ると、男性の“使用している”計85.1%に対し、女性は73.7%で、男性が女性より10%以上も高くなりました。特に「よく使用している」の項目に注目すると、男性75.8%に対して女性は51.5%で、その差は25%近く。温水洗浄機能が、より男性に愛用されている様子がうかがえます。
 また年代別に見ると、男女ともに、年代が上がるにつれて「よく使用している」の項目が高くなる傾向が顕著でした。全性年代のうち、「よく使用している」が最も低かったのが、女性の20代で22.0%。一方、最も高かったのが、男性の60代で86.9%。多くの家庭に普及している温水洗浄便座ですが、性別や年代によって使用状況には違いがあり、女性より男性に、若い人より高齢層に好まれていることがわかりました。
 “使用している”計の数値を見ると、男性の60代・70代以上では9割を超え、女性の70代以上では97.3%に達しています。温水洗浄便座は比較的新しい装置だと思われますが、若い年代よりも高齢層により浸透し、欠かせないものになっているようです。

出典  :インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「温水洗浄便座」。
調査期間:2016年5月24日~6月7日、DIMSDRIVEモニター4,382人が回答。表3~表7、エピソードの出典も同アンケートです。


■“汚れが落ちて気持ちいい”温水洗浄便座は、お尻のトラブルにもやさしい
表3「自宅のトイレで温水洗浄機能を使用している理由は何ですか」についての回答
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 温水洗浄便座には、性別や年代によって、使用状況に差があることがわかりました。そこで次に、自宅トイレで温水洗浄機能を使用している理由、使用していない理由を調べました。
 まず、温水洗浄機能を使用している理由は何かを聞くと、「紙だけよりも汚れがよく落ちる」が66.4%で最も高く、「さっぱりする」63.5%、「やさしく汚れを落とせる」41.7%、「温水が気持ちいい」39.9%と続きました。“汚れ落ち”に期待した理由が上位に入り、紙で拭くよりも、温水で清浄する“気持ちよさ”が使用理由として大きいことがわかります。
 年代別に見ると、いずれの項目でも、年代が上がるにつれて数値が高くなる傾向が見られました。「さっぱりする」「やさしく汚れを落とせる」「温水が気持ちいい」「お尻のトラブルにもやさしい」の項目は、特に70代以上で、大きく上昇しています。年齢が高くなるにつれて、“やさしい使用感”が重視されている様子がうかがえました。高齢層で温水洗浄機能の使用頻度が高くなるのは、体力に自信のある若い年代よりも、健康に対する関心や心配が高まることと関係があるのかもしれません。


■女性に根強い、温水洗浄便座に対する“衛生面への不信感”
表4「自宅のトイレで温水洗浄機能を使用していない理由は何ですか」についての回答
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 逆に、自宅トイレの温水洗浄機能を使わない理由を聞いてみました。
 1位は「トイレットペーパーのほうが使いやすい」27.7%、2位「節水・省エネのため」24.0%、3位「水ハネなどしてトイレが汚れるから」21.8%と続きました。これに続く4位は、「とくにない」19.6%。「トイレットペーパーのほうが使いやすい」が1位であることからも、温水洗浄便座を使用しない何か決定的な理由があるというより、“あえて使う理由がない”“トイレットペーパーで充分”ということなのかもしれません。
 男女別に結果を見ると、「水ハネなどしてトイレが汚れるから」の項目は男性14.8%に対して女性27.8%、「洗浄ノズルの衛生面が心配」の項目では男性9.6%に対して女性24.7%と、女性の数値が大きく上回っていました。女性が温水洗浄便座を敬遠しがちな背景には、トイレが汚れることへの懸念や、衛生面への不信感があるようです。温水清浄便座を“汚れがよく落ちて気持ちいい”と感じるか、逆に“衛生的かどうか心配”と気になってしまうか…大きな“溝”が感じられる結果となりました。


■公共のトイレでも、温水洗浄便座の利用率が高いのは男性と高齢層
表5「自宅以外で温水洗浄便座を利用しますか」についての回答
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表6「自宅以外のトイレで温水洗浄便座を利用しない理由は何ですか」についての回答
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 ここからは、自宅以外のトイレについての調査を見ていきましょう。
 まずは、自宅以外のトイレで温水洗浄便座の機能を利用するかどうかを聞きました。結果を男女別に見ると、男性では「利用する」が57.6%と半数を超え、「利用しない」22.7%の倍以上も高くなりました。一方、女性では「利用しない」43.6%が、「利用する」30.9%よりも上回りました。また年代別では、年代が高くなるほど「利用する」が上昇。20代の「利用する」は23.8%ですが、70代以上では63.5%と、約40%も差があります。女性より男性が、また年代が高いほど利用率が上昇する、自宅トイレと同様の傾向が見られました。
 自宅以外のトイレで温水洗浄便座の機能を利用しない理由を聞くと、1位は「不特定多数が使用しているから」39.8%、2位「不衛生だと思うから」38.6%、3位「使用するのがなんとなく気持ち悪い」22.7%という結果でした。公共トイレであるがゆえ、“どんな人が使っているかわからない”と敬遠している様子がうかがえます。男女別では、「不特定多数が使用しているから」「不衛生だと思うから」の項目で、特に女性の数値が高く、いずれも男性より20%近く上回っています。女性が衛生面を気にする傾向は、自宅以外のトイレでさらに顕著に現れているようです。


■公共のトイレの要件は“清潔第一”…男性は“機能“重視、女性は“落ち着けること”
表7「自宅以外で使用したいと思うトイレの条件は何ですか」についての回答
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 自宅以外で使いたいと思うトイレの条件を聞いてみました。1位は「清潔であること」84.4%、2位「掃除が行き届いていること」59.6%、3位「洋式が多いこと」30.5%と続きました。まずは、清潔感があることが、自宅以外で使用したいトイレの条件のようです。
 結果を男女別に見ると、3位の順位が男女ともに変わっていました。男性の3位は「温水洗浄便座であること」35.3%。女性では17.1%で、男性の数値が女性を上回り、その男女差が最も大きい項目です。
 一方、女性の3位は「荷物を掛けるフックや置き場があること」40.8%。以下、「洋式が多いこと」33.5%、「ペーパータオルがあること」20.4%、「暖房便座であること」19.8%、「落ち着くこと」19.5%。「温水洗浄便座であること」はそれに続く8位。女性にとって公共のトイレで大事なのは、“清潔”で、かつ“落ち着ける空間”であることのようです。これに対して、男性のほうが、トイレの機能面を重視している様子がうかがえました。


■日本のトイレがいちばん…!?エピソードからわかる海外のトイレ事情
《トイレにまつわる失敗談やエピソード》
【トイレの失敗、トイレあるある】
●駅などのトイレで、清掃とタイミングが合いすぎる。(女性40代)
●いっぱい並んでいると、泣きたくなる。(女性40代)
●20年ほど前、洗浄用の水を噴水のように頭からかぶったことがある。今ではありえないが…。(男性50代)
●昔は和式が当たり前だったのに、今は洋式を選んでいる自分がいる。(女性30代)
●たまに和式だと足がしびれる。(男性40代)
●ドアの鍵が壊れていて落ち着かず、用を足すあいだ、ずっとドアを押さえていました。(女性50代)
●ドアが目の前の狭いトイレも嫌だけど、ノックされても返事のノックができないほど、広すぎるトイレも落ち着かない。(女性30代)
●トイレで居眠りしてしまう。(女性30代)

【携帯電話に要注意】
●5回に1回は携帯電話を忘れます。(女性40代)
●お尻のポケットに携帯を入れていたのを忘れていて、便器に落としたことがある。携帯が防水だったから、壊れずに助かった。(女性30代)

【異文化体験!海外のトイレ事情】
●アメリカのトイレは、使用中かどうか、下の空いているところから確認して入る。(女性50代)
●ドイツのトイレは私が座ると高すぎて足がつきません。小便器も背伸びしないと使えません。(男性50代)
●インドネシアに旅行したとき、ジャカルタなどの都会でも、トイレットペーパーでなく直接手で拭く方式がほとんどで、ショックを受けた。(男性40代)
●オーストラリアの公共の多目的トイレは、麻薬などの使用を避けるため、一定時間が経過すると扉が開く。(男性40代)

 最後に、トイレや温水洗浄便座にまつわるエピソードを教えてもらいました。多かったのは、公共トイレでの“あるある”エピソード。「駅などのトイレで、清掃とタイミングが合いすぎる」「いっぱい並んでいると、泣きたくなる」など、急いでいるときにかぎって清掃中だったり、混んでいたりすることってありますよね。「洗浄用の水を…頭からかぶった」という失敗談も。温水洗浄便座が珍しかったころには、使い慣れず、誤った操作で水をかぶってしまった人、きっといるはずです。また、「昔は和式が当たり前だったのに、今は洋式を選んでいる」「たまに和式だと足がしびれる」など、トイレの洋式化が進んでいることを裏付けるような回答も。“忘れる”“落とす”など、携帯電話にまつわるエピソードも目立ち、個室で携帯を見ている人の多さがうかがえました。
 面白かったのは、海外でのトイレ体験談。中国の公共トイレに個室の扉や仕切りがないという話は有名ですが、アメリカ、インドネシア、オーストラリアなど、さまざまな国のトイレ体験談が寄せられ、各国のトイレ事情に驚かされました。こうして海外のエピソードを読むと、日本のトイレがいかに清潔で、機能的で、安心できる空間なのかあらためてよくわかり、日本のありがたみを感じてしまいますね。


■株式会社プラネットとは
 メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。


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