プレスリリースの書き方、基本構成や6つのおさえるべきポイント

2020年9月10日 2020年9月11日

プレスリリースを出すと決まったけれど、

「具体的に何を書いたらいいの？」
「どんな文章・表現で書いたらいいの？」

初めてプレスリリースを書くことになったら、上記のように疑問がいくつも浮かんでくるのではないでしょうか。
仮に仕組みや目的が理解できていても、いざ書くとなると難しいものです。
そこで本記事では、「プレスリリースの書き方」について、基本構成やおさえるべきポイントを解説していきます。
一番重要なタイトルの付け方やメディア別のアプローチ方法など、初めての方に限らずプレスリリースの作成経験者にも役立つ内容ですので、ぜひご参考にしてください。

1 プレスリリースの書き方でおさえるべき6つのポイント
2 【メディア別】アプローチのポイント
3 まとめ

プレスリリースの書き方でおさえるべき6つのポイント

それでは「プレスリリースの書き方でおさえるべきポイント」として、

目的の再確認
情報整理
プレスリリースの基本構成
一番重要なのはタイトル(見出し)！
他社のプレスリリースや雛形を参考に
配信前の10のチェックポイント

上記6項目について解説していきます。

1．目的の再確認

はじめに、「プレスリリースを出す目的」について再確認しましょう！
そもそもプレスリリースを企業が活用する強みは、メディアの記者に記事として取り上げてもらい、広く情報が伝えられる点です。
よって、まずは「メディア担当者にプレスリリースへの興味を持ってもらうこと」が1つの重要な目的になります。
具体的には、

インパクトのあるタイトルや導入文
内容が伝わりやすい画像や資料の活用

といった工夫が有効になるでしょう。

そして、次に意識したいのが「記事として世間に広めたくなるようなポイントを作ること」です。
読者が関心を寄せてくれそうな

希少性や驚きのある情報
季節感やイベント性

を積極的に押し出していくことで、メディア側に掲載意義をもたらすことに期待できるでしょう。

2．情報整理「5W5H」のリストアップ

プレスリリースを書く前の「情報整理」は、文章を書く際の地図のような役割を果たします。
中でも「5W5H」をリストアップする方法は、プレスリリース作成の基本です。

5W（WHO：誰が、WHAT：何を、WHEN：いつ、WHERE：どこで、WHY：なぜ）
5H（HOW：方法、HOW MUCH：金、HOW MANY：数、HOW LONG：時、HOW in FUTURE：将来）

に当てはめて要素を洗い出すことで情報漏れを防ぐだけでなく、プレスリリースで伝えたいキーメッセージがより明確になるでしょう。

3．プレスリリースの基本構成に情報を当てはめる

情報の整理ができたら、プレスリリースの基本構成に情報を当てはめていきます。
一般的に、プレスリリースを構成する要素は以下の通りです。

【冒頭】：「報道関係者各位」などを記載する定形
【見出し(タイトル)】：記者・編集者に興味を持ってもらう上で最も重要
【リード文】：全体内容が掴める導入
【本文】：「概要」「特長」を文章で詳しく紹介
【文末】：「会社概要」や必須の「問い合わせ先」
【画像・補足資料】：視覚的訴求やインパクトのある画像で目を惹く

【冒頭】
「報道関係者各位」「プレスリリース」「日付」「発行者名」を記入します。冒頭はある程度定形化されているものなので、必要以上に手を加える必要はありません。

【見出し(タイトル)】
最初に目に入る重要な部分です。メディア担当者の目に留まるように、インパクトがありつつも無駄のないタイトルを目指しましょう。

【リード文】
本文に興味を持ってもらうための重要な導入です。プレスリリースの内容が把握できるよう、「5W」でまとめた情報を活用することで、読み手に分かりやすく概要を伝えましょう。

【本文】
プレスリリースのメインコンテンツです。「5H」を活用して情報を補足することで、読みやすいプレスリリースを作成することができます。また、伝えたい内容は前半に持ってくるようにし、公式性の高い情報を心がけましょう。

【文末】
「問い合わせ先」や「会社概要」を明記します。代表者や事業内容などを明示する事で企業認知や信頼感に繋がります。

【画像や資料】
必要に応じて活用し情報を補足していきます。特に、画像は“直感的で分かりやすい情報”としてプレスリリースに有効なため、メディアが記事に応用しやすい文字なし画像を積極的に多用していきましょう。

4．一番重要なのは見出し(タイトル)！

「メディア53社に聞いた！メディアの目に留まる効果的なプレスリリースとは？」でも取り上げていますが、プレスリリースがメディア担当者の目に留まるには、印象的で魅力的な見出し(タイトル)が最も重要です。
主に以下の3つのポイントを押さえるようにしましょう。

1．短く簡潔に
「あと1字削る！」くらいの気持ちで短く簡潔に、「～を発表します。」「～を発売しました。」などの文章的な表現は不要です。見出しの末尾は、「～を発表」「～を発売」など必ず体言止めにしましょう。

2．記事化のイメージが湧く情報を入れる
トレンドや季節性のあるキーワードを取り入れたり、「全長◯m」「手のひらサイズ」など数字やイメージしやすい表現で伝えたり、具体的な記事化を想起させる情報でメディア掲載を狙いましょう。

3．ターゲットメディアを常に意識
例え同じ商材のプレスリリースであったとしても「ライフスタイル誌ではデザイン性」「Tech系メディアでは機能性」「地域メディアでは地名」など、狙っているメディアに合った親和性の高い情報を意識して掲載を狙っていきましょう。

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5．他社のプレスリリースや雛形を参考に

プレスリリース作成に慣れていない初期の段階では、他社のプレスリリースや雛形を参考にするのもおすすめです。
競合である同業者のプレスリリースを真似るのは抵抗があるかもしれませんが、参考にしていく中で「もっとこうしたら良くなる」「自社ならこういうアプローチができる」というように押さえるべきポイントやアイデアが見えてくることもあります。
プレスリリース作成に慣れたら、他社にはない要素を加えて差別化を図るなど、プレスリリースに自社ならではの工夫を取り入れていきましょう。

【参考ページ】
＠Pressから出されている企業様のプレスリリース一覧ページ
▼雛形集を含む「プレスリリース書き方セット」を無料でダウンロード

6．プレスリリース配信前の10のチェックポイント

最後にプレスリリース配信前の10のチェックポイントをご紹介します。

見出しとリード文だけで内容が理解できる
発信者の伝えたい主旨が明確である
全体的に簡潔にまとめられており、読みやすい
メリハリのある文章・構成で書かれている
時流に合ったポイントが盛り込まれている
情報に信頼性がある
広告・宣伝じみた表現ではない
具体的な数字データが記載されている
専門用語が多用されていない
記事にすぐ使える画像が用いられている

プレスリリースを書き終えたら、受け取るメディア側の立場になって、上記のポイントをチェックしましょう。
作成者以外の第三者にチェックしてもらうのも非常に有効です。

【メディア別】アプローチのポイント

プレスリリース配信では「この雑誌に取り上げて欲しい」「テレビに取り上げられたい」など、媒体ごとに目標を掲げるケースもあるかと思います。
しかしながら、メディア媒体によってプレスリリースに求められる情報は異なるため、アプローチにも異なる工夫を取り入れる必要があるでしょう。
そこで本項では、主要４メディアである

WEBメディア
新聞
雑誌
テレビ

について、プレスリリース配信のアプローチのポイントを解説します。
ぜひご参考にしていただき、各メディア媒体ごとに対策を立てていきましょう。

Webメディア

Webメディアの多くは、随時記事を更新しており、掲載レスポンスに優れている点が特徴です。
Webメディア向けのプレスリリース配信のアプローチでは、主に以下の点がポイントに挙げられます。

記事のアイキャッチや挿入画像に活用しやすい文字なし画像を用いる
メール配信に対応し、文字情報のみで記事掲載できるように情報を揃える
プレスリリースの関連資料に遷移するURLなども有効

掲載枠に限りがないことが多いので、とにかくすぐに記事化しやすい工夫を意識し、高頻度でプレスリリースを配信しましょう。
また、メディアサイトはURLリンクにも対応しているので、関連資料に遷移するURLリンクなども積極的に活用していくのがおすすめです。

新聞

新聞には、全国紙以外にも以下のような様々な種類があり、取り扱う情報を意識したアプローチが重要です。

地域の情報を扱う「ブロック紙・地方紙」
産業／流通／金融などの情報を扱う「産業経済紙」
スポーツ／芸能情報などを扱う「スポーツ紙」
食料／エネルギー／教育など業界それぞれに特化した「業界紙」

まずは、配信するプレスリリースに適した新聞社を選定することで、記者の目に留めてもらえるようにしましょう。
さらに、新聞は常に情報の新鮮味を重要視するため、情報の希少性を高める要素が不可欠です。
具体的には、「業界初」「新規オープン」「新サービス」など、「初めて」「新しい」という要素をどれだけ強調できるかがポイントになってくるでしょう。

経済面	生活面
・経済や株式市場に影響⇒大企業・上場企業・グローバルな動向⇒多国籍企業	・働き方、育児・介護、性マイノリティなど

雑誌

雑誌は、月刊・隔月刊・週刊など刊期が様々ありますが、いずれも早い時期におおよその掲載内容が決定する点が特徴です。
例えば、月刊誌の2月号の掲載を狙う場合、約2か月前には掲載内容の大筋が決まっているため、年越し前の12月中にはプレスリリースで情報を届けなくてはなりません。
一方で、他のメディア媒体よりも読者の年齢・性別・趣味嗜好などが明確で、事前に対策がしやすいという利点もあります。
雑誌掲載を狙う場合は、早い時期から特集記事を先読みしたプレスリリース対策が1つのポイントになるでしょう。

テレビ

テレビは、他のメディア媒体よりも視聴者層が広い点が特徴です。
よって、大衆受けする内容が好まれる傾向があるため、ニッチなテーマよりも世間の注目を集めやすい内容が求められるでしょう。
具体的には、「何万食売れた」などの実績数値や、「SDGs」などトレンドワードに紐づけたアプローチが効果的と言えます。
また最近は、SNSと同様に映える映像が求められる傾向があり、視覚的なインパクトや美しさを押し出せる商品・サービスでテレビ取材を狙いやすいでしょう。

報道番組	情報番組
・信ぴょう性を高めるため、数字を多用・基本的には、新聞と同じ観点	・テーマに沿って情報を提供する・トレンドを作る

まとめ

本記事では、「プレスリリースの書き方」について、基本構成やおさえるべきポイントを解説しましたがいかがでしたでしょうか？
プレスリリースは基本構成さえ理解することができれば誰でも簡単に作成することができます。
しかし一方で、メディア取材や記事化につなげるためには、見出しの工夫やメディアに合った最適なアプローチが求められるでしょう。
特に最近はSNSの影響もあり、視覚情報の優先度が高まるなどメディアの傾向には常に変化が見られます。
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