ChatGPTの登場を皮切りに、主に文章作成の様々な場面でAIが導入されるようになりました。
PRHACKにおいても、広報業務のAI活用として、過去にChatGPTによるプレスリリースの書き方を紹介しております。
そして、中でも重要なポイントに挙がるのが、「プロンプト(＝指示文)」の取り扱いです。
プロンプトは、ChatGPTに指示を送るための文章によるアプローチ方法であり、その良し悪しはプレスリリースの質を左右する重要な要素と言えます。
そこで本記事では、ChatGPTによるプレスリリース作成で重要なプロンプトに注目し、初心者向けテクニックと注意点を解説していきます。
※尚、以下の記事では「ChatGPTを活用したプレスリリースの書き方」を紹介しておりますので、あわせてご参考にしていただけますと幸いです。
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目次
ChatGptでのプレスリリース作成で重要な「プロンプト」の初心者向けテクニック
まず本項では、ChatGptでのプレスリリース作成で重要な「プロンプト」の初心者向けテクニックを3点解説いたします。
「プロンプト」を構成する4項目に分けて修正点を探る
ChatGPTから出力されたプレスリリースが、
- 「しっくりこない」
- 「どこを修正すればいいかわからない」
といった場合には、プレスリリースの「プロンプト」を構成する4項目に分けて考える方法がおすすめです。
基本的にプレスリリースのプロンプトは、
- 指示
- 目的
- 情報
- 表現
上記4項目で構成されており、問題がどの項目に由来するのかを考えれば修正点が見つかりやすくなります。
指示
「指示」は、ChatGPTが出力する文章の作業内容を明確に示す部分です。
例えば、プレスリリースのアドバイスのみが返ってくるなど、プレスリリースの形式が正しく構成されない場合には、AIにプレスリリースの原稿作成を明確に「指示」する必要があります。
目的
「目的」は、ChatGPTに担当してもらいたいことや役割を伝えることを指します。
しっかりと「広報担当者」としての役割やルールを伝えることで、最新かつ信頼性の高い情報を集めたり、PRしたい魅力を押し出した文章の出力に期待できます。
情報
「情報」は、プレスリリース作成に必要なリソースを指します。
プレスリリースは、特性上これから発表される最新情報がメインになるため、ChatGPTの調査では知り得ない情報が当然含まれます。
内容が不足している場合には、プロンプトでリソースを余すことなく提供できているかを確認することで情報漏れを改善することができます。
ただし、1点注意が必要なのは、ChatGPTに入力された内容は今後の学習データとして利用される可能性があるため、非公開情報・機密情報は入力しない方が安全です。例えば、社名と新商品が紐づいて学習されてしまうというようなことを防ぐため、プロンプトの時点では、別の名前に置き換えて入力するなどの方法をおすすめします。
表現
「表現」は、出力されたプレスリリース全体の雰囲気や印象を司る部分です。
「シンプルでわかりやすく」や「厳かな雰囲気で」というように、文章のテイストを指示するだけでも、プレスリリースの仕上がりは大きく改善します。
修正点を抜き出したら引用して明確に指示する
修正点を抜き出し、プロンプトで改善を指示する際におすすめなのが、修正点を引用して指摘するテクニックです。
やり方としては、気になるフレーズをコピーして、「〇〇の部分をもっとシンプルな表現で」というようにそのまま引用して指示します。
修正したい部分をピンポイントに指摘することできるので、全体的な構成や雰囲気を崩さず、一部分だけを修正することができます。
複数の提案を指示する
ChatGPTのポテンシャルを最大限に引き出すためには、1つの「プロンプト」に対し、複数の提案を指示するテクニックがおすすめです。
やり方としては、「異なるタイトルを5つ提案してください」というようにプロンプトで数を提示し、複数の提案に対してさらにフィードバックしていきます。
複数の提案の中から良かったものを選択する作業を繰り返すうちに、AI学習の要求に対する理解が深まることで、文章精度の向上に期待できるのです。
ChatGptでのプレスリリース作成で重要な「プロンプト」の注意点と対策
次に、ChatGptでのプレスリリース作成で重要な「プロンプト」の注意点をピックアップし、対策も合わせてご紹介いたします。
作業途中で文章が出力されてしまう
ChatGPTでのプレスリリース作成は指示する内容が多く、プロンプトを区切りたくても、送信するごとに文章が出力されてしまうことがあります。
対策としては、プロンプトの冒頭で事前に文章の出力タイミングを指示しておく方法が挙げられます。
例としては、“私が「作成してください」と指示するまで文章を出力しないでください”と指示しておくことで、出力のタイミングをコントロールすることができるでしょう。
情報に誤りがないか確認し、必要があれば正しい情報を補完する
AIを活用したプレスリリースの作成で最も注意したいポイントに、情報の正誤確認が挙げられます。
どんなに優れたAIであっても人の目によるチェックは必要不可欠であり、間違った情報はプレスリリースを配信するメディアの信頼性にも大きく関わります。
特に、情報不足が原因で不確かな情報を混在させてしまうケースは多いので、何度も文章を確認し、必要に応じて正しい情報を補うようにしましょう。
意思決定や評価(リアクション)を忘れない
AIの弱点の1つに、意思決定ができない点が挙げられます。
特に複数の提案がある場合、何を採用するかを伝えなければ、なかなか完成系に辿り着けなくなってしまいます。
また同様に、提案に対しての評価(リアクション)がないと、AIは提案の良し悪しを判断することができません。
よって、ChatGPTでのプレスリリース作成では、提案に対する反応として「選択と評価」を徹底することで、効率的に精度の高い文章作成を引き出すように心がけましょう。
さいごに
ChatGptでのプレスリリース作成は、業務効率化において非常に有効です。
しかしながら、使いこなすには本記事で取り上げた「プロンプト(＝指示文)」をより深く理解する必要があるでしょう。
まずは本記事で取り上げたテクニックと注意点をご参考に、AIの良さを引き出したプレスリリース作成を目指していきましょう。
