ベンチャー企業広報の始め方とメリットについて解説!広報が必要な理由とは?

広報担当に抜擢された方の中には、何から始めればよいか誰に相談したらよいか、悩む方も多いと思います。大手企業は組織化された広報部を持っている場合があり役割や相談相手が明確ですが、ベンチャー企業で新たに広報になった担当者にとっては心配事が多いでしょう。

今回の記事では、ベンチャー企業の広報の取り組み方やメリット、広報活動が必要な理由について解説していきます。

広報活動とは?ベンチャー企業と大手企業の違い

ベンチャー企業としての取り組み方の説明の前に、まずは広報活動について確認しておきたいと思います。

広報活動とは

「PR(=Public Relations)」という概念のとおり「一般の人々との関係性」を構築することを目指した活動です。関係性を構築する上で事業内容や企業文化を認知してもらうために「情報を発信する」ことが大きな役割となります。

また、情報発信するためには自社事業だけではなく企業としての考え方についても理解を深めておく必要があり、自社について深く知ることも広報活動の一環と言えるでしょう。

広報と広告は違う

名前が似ていることで混同して認識されることが少なくありませんが、目的や手段には大きな違いがあります。

<広報>

目的認知獲得、信頼獲得、ブランディング
手法メディアへの情報提供、WebサイトやSNS等からの情報発信
コスト無料~低い
掲載方法メディアが選んで記事にする
受ける印象客観的で信頼性が高い

<広告>

目的売上・集客等を向上させること
手法広告枠を購入する
コスト高い [広告枠購入、製作費]
掲載方法購入した広告枠へ掲載
受ける印象主観的で信頼性がやや低い

広報は、認知や信頼の獲得が目的となります。認知度が高まることで、商品やサービスだけでなく、採用活動でも人々に選んでもらいやすくなるという効果を得ることができるのです。初めのうちはダイレクトに売上に繋がらないため軽視されることもしばしばありますが、後の営業活動やブランディングの地盤作りのため絶対に行わなければいけない活動でしょう。

また、認知度・信頼度獲得において、メディアという信頼できる第三者から紹介されることは非常に大きな役割を果たし、視聴者・読者がより多いメディアへの掲載を目指して情報発信をしていくことが重要です。

広報には色々な役割がある

広報担当の仕事はプレスリリースを配信することだけではありません。プレスリリースを配信したり、SNSで情報発信したりすることは露出を獲得するために大事な仕事ですが、ネガティブな報道を最小限に止める活動(=危機管理広報)も広報担当が中心に行う重要な仕事です。

大手企業では広報部門内で役割が分業になっていることが基本ですが、一人で広報を担当する場合は全ての役割を果たす必要があります。やりがいはありますがリソース不足で苦労することもあるでしょう。

ベンチャー企業に広報が必要な理由

企業・事業の認知度UPができる

一般的に、ベンチャー企業の認知度は低いことが多いです。そのため企業や事業の認知拡大をするために広報活動は必要です。良いサービスも知らなければ無いも同然と言われるほど認知度は商品・サービスの比較検討に大きく影響するため、認知度があればあるほど営業活動をしやすくなるというメリットもあります。

また、丁寧に情報発信を行うことで信頼性を上げることもベンチャー企業には必要な活動です。目標やビジョンを発信して共感を集めることができれば、資金調達にもプラスに働くでしょう。

低予算で実施できる

認知度UP=接触回数UPと単純に考えるのであれば広告でも可能です。ただ、広告は客観性に少々欠けており、費用が高いという点、ベンチャー企業が初めに取り組む認知施策としてはあまり相応しくないでしょう。

一方、広報活動はSNSなら無料で実施でき、プレスリリース活動も低予算で実施することが可能です。メディアに取り上げてもらえるかどうかの問題はありますが、取り上げてもらえた場合は信頼性と認知度をともに獲得することができます。

社員のモチベーション向上に繋がる

自社がメディアに良く取り上げられることで、社員は働いてる自分に誇りを持つことができます。また新事業やサービスのPRだけでなく、会社内部のルール改定など「社員を大切にする会社」としての取り組みが取り上げられることも、社員にとってはモチベーション向上に繋がるでしょう。また、働きやすい企業環境の発信は離職率の低下だけでなく、働きたいと思う人が増えて採用活動にもプラスの影響があります。

社員への還元は社内報として発信することもモチベーション向上に効果的です。

ベンチャー企業の広報担当が押さえるべきポイント

継続的な情報発信を行う

プレスリリースは継続的な配信が重要と言われています。メディアとのリレーションを築くため全ての企業にあてはまりますが、ベンチャー企業は特に実施する必要性が高いでしょう。認知度が低い状態から活動していくため、一度のコンタクトだけではメディアに覚えてもらうことは難しいです。1日に数十通~数百通のプレスリリースを受け取るメディアに対して、半年に1回、年間1回のプレスリリースでは認知度は高まりづらいでしょう。

社内コミュニケーション強化でネタ探し

継続した配信をしなければならないと言っても、配信する内容に困る担当者は多いでしょう。配信するネタを集めるために広報担当者は社内コミュニケーションを強化し常に情報を探しにいく姿勢でいることが求められます。

メディアとの繋がりを作る

一度繋がりを作ってしまえば、プレスリリース等を直接送ることができるため、より目に留めてもらいやすく、記事にしてもらいやすい効果が期待できるでしょう。ただ、メディア担当者の異動は早い場合も多く、一度繋がりを作ったメディアでもリレーションを持ち続けることをお勧めします。

ベンチャー広報の始め方

自社を知る

広報担当になったらまずは自社を知るところから始めましょう。代表の意見や事業の把握だけではなく、現場で働く社員の意見も聞いておけると会社全体のことが把握できます。 自社の現状を知ることで課題を見つけ、「広報」という手段で解決する方法を考え、動き出す必要があります。

年間の広報計画を立てる

自社の理解を深めた後は、年間の広報計画を立てましょう。多くのベンチャー企業はスポットでのみプレスリリース等の情報発信を考えている企業が多いように伺えますが、継続して情報発信していくことが重要なため、計画立ては必要です。

さらに言うと、計画を立てる際は社会の時流にあわせることも重要です。特にSDGsやESGへの取り組みなど、社会で議論に熱を帯びているタイミングで発信していく等の計画立てが必要となります。

ベンチャー企業の広報手段

プレスリリース配信

メディアが記事を書く際に一番情報源としているのがプレスリリースです。プレスリリースは、事業者がステークホルダーへ情報を発信するための基本的な活動です。時間をかけてメディアの連絡先を集めてメールや郵便で直接送ることも可能ですが、プレスリリース配信サービスを使うことで効率良く送ることも可能です。そのため、メディアとのリレーションが少ないベンチャー企業の広報担当者はサービスを利用しながらメディアとの関係を構築していくことをお勧めします。

プレスリリース配信サービスを利用すると、サービスサイト上にも掲載されるため、メディアだけでなく一般生活者の目に届けることができる点もプレスリリース配信サービスを利用するメリットと言えるでしょう。

SNSアカウント開設

一般生活者と双方向の情報発信を手軽にできるSNSを始めることも広報活動のひとつです。情報の発信に即時性があり、ファンを作りやすく、顧客からの評価も受け取りやすい点で企業の信頼性を高める効果が期待できるでしょう。

しかし、無料で開設できるという手軽さがある一方で、発信内容によっては炎上することもあるため、SNS上での立ち振る舞いには十分に注意する必要があります。

さいごに

本記事では、広報活動の必要性から始め方まで解説しました。社内外関わらずステークホルダーに対して自社を発信していく広報担当はまさに企業の顔と言えるでしょう。広報担当がいなければ、会社とステークホルダーの間に良好な関係は生まれません。それだけ広報活動は企業成長に大きな影響を与えてくれます。

初めて広報担当に着任した担当者は不安があると思います。ただ、広報は個人戦ではありません。経営者や事業担当者などを巻き込み、まずは自社を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

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