タイ王国に「タイ数学検定協会」が発足 実用数学技能検定を通じ...

タイ王国に「タイ数学検定協会」が発足  実用数学技能検定を通じて日本とタイ両国間で連携を図り数学力向上をめざす

公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、タイ国内に2016年2月に発足した「タイ数学検定協会」と連携を図る目的で、同年2月13日(土)、契約文書に調印いたしました。タイ数学検定協会は、タイ国内の数学教育の進展をめざす「タイ数学教育学会」(会長:マイトリー・インプラシタ〔Maitree Inprasitha〕氏)が中心となって発足した現地法人です。
今後は、タイ数学検定協会が当協会の提供する実用数学技能検定(以下、数学検定)の問題をタイの現地語(タイ語)に翻訳して検定を実施し、タイの数学力向上や数学検定を通じた数学教育進展のための研究活動を行う予定で、当協会はタイ数学検定協会と連携を図り、日本とタイ両国の国際交流を深めていく所存です。

清水 静海(左)とマイトリー・インプラシタ氏(右)
清水 静海(左)とマイトリー・インプラシタ氏(右)

■「タイ数学検定協会」発足の経緯
タイのコンケン〔Khon Kaen〕大学(タイ東北部にある国立の総合大学)の数学教育学者(教授)であるマイトリー・インプラシタ氏と当協会との関係は、2010年8月18日から22日に東京で開催された「第5回東アジア数学教育国際会議」(EARCOME5)に遡ります。東アジアの数学や数学教育学者が集う同会議で、当協会常務理事の渡邉 信とマイトリー・インプラシタ氏が「数学と生涯学習」の会議で出会ったことがきっかけです。当協会が日本国内で20年以上実施している数学検定にマイトリー・インプラシタ氏が強い関心をもち、その後、タイ国内で数学検定を実施するための話し合いの席が持たれるようになりました。

タイでは、国をあげて学力向上に努め、国家の発展をめざしており、その一環として算数・数学教育に重点を置き、2015年1月にタイ数学教育学会が発足されました。2015年10月には、コンケン大学の学生が主体となり、小学生を対象にタイで初めて数学検定(タイ語に翻訳)が実施されました。
その後、タイ国内で積極的に数学検定を実施していくにはタイにも検定の運営機関があったほうが良いと考えたマイトリー・インプラシタ氏は、当協会にタイ数学検定協会発足の提案をもちかけ、当協会の助言のもと、2016年2月にタイ数学検定協会が発足しました。

タイ数学検定協会と当協会との契約調印式の席上、マイトリー・インプラシタ氏は、「日本数学検定協会の助言のもと、タイの国民の数学力を高めることができることに感謝し、日本・タイ両国の親善に努めていきたい」と今後の期待を述べました。


■アジア諸国をはじめとした日本国外での検定実施例
現在、日本国外で数学検定を実施している国(日本人学校、補習校を除く)は、タイのほかに、アメリカ・フィリピン・カンボジアがあげられます。とくにフィリピンのセブ島では、当協会が2006年から現地の教員及び生徒を対象に数学検定(英語版)を実施しており、フィリピン全体での累計志願者数はのべで14,000人を超えます。また、当協会は、検定だけでなく、算数・数学の学習支援を兼ねた講習会やセミナーも同時に開催しており、数学検定をとおしてアジア諸国をはじめとした世界中の国々の数学力および数学指導力向上をめざし取り組んでいます。


【実用数学技能検定について】
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった志願者数は、2006年以降は年間30万人を超え、実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も16,000団体を超えました。以来、累計志願者数は450万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(過去5年間でのべ20,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。
※志願者数・実施校数はのべ数です。


【ビジネス数学検定について】
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。


【法人概要】
法人名: 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地: 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長: 清水 静海(帝京大学教育学部教授、
     公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利 俊一(理化学研究所脳科学総合研究センター 特別顧問、
     東京大学名誉教授)
設立  : 1999年7月15日
事業内容:
(1) 数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2) ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3) 数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4) 数学の普及啓発に関する事業
(5) その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL   : http://www.su-gaku.net/

※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。

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企業動向
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教育 社会(国際)

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