EHEDG JAPAN設立に関する契約調印について

報道関係者各位
プレスリリース                      2008年5月16日
                      社団法人 日本食品機械工業会

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   EHEDG JAPAN(イーヘッジ・ジャパン)設立に関する契約調印について
      -日食工が衛生設計に関する国際機関の一員に!-
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社団法人 日本食品機械工業会(会長:尾上 昇、以下 日食工)は、
FOOMA JAPAN2008の“レセプションパーティー”において「EHEDG JAPAN」設立に
関する契約調印式を執り行います。
我が国食品機械に関する安全・衛生化活動の更なる高度化を図るため、
欧州 EHEDG本部の協力を得て、EHEDG JAPANを日食工内に設置します。
EHEDG JAPAN設立により、日食工は衛生設計に関する国際機関の一員となり、
極めて重要な役割を担ってゆくこととなりました。

■EHEDG JAPAN設立に関する調印式スケジュール
日食工は5月27日、FOOMA JAPAN2008のレセプションパーティーの冒頭部に
おいてEHEDG JAPAN設立契約調印式を執り行います。調印式会場、及び具体的
スケジュール等は以下の通りです。

【EHEDG JAPAN設立契約調印式会場、スケジュール】
日時  : 5月27日 17:45
会場  : ホテル日航東京“ペガサス”(レセプションパーティーホール)
住所等 : 〒135-8625 東京都港区台場1-9-1
TEL   : 03-5500-5500(代表)
会場情報: http://www.hnt.co.jp/party/01/index.html


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<参考>
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EHEDG JAPAN設立記念セミナーを5月27日展示会場にて開催致します。
会場:東京ビッグサイト 東6ホール セミナーC会場
日時:2008年5月27日 14:00~14:50
講師:Knuth Lorenzen EHEDG会長


1.日食工とEHEDGの衛生構造に対する取り組み
日食工は、我が国食品機械産業の総合的な進歩・発展を図ると共に、食品の安全
性向上に貢献することを目的に1948年に設立されました。
日食工は、10種類の安全・衛生設計基準を定めた「JIS B 9650シリーズ」の
原案等の作成に積極的に取り組んでいます。

一方、EHEDG(European Hygienic Engineering & Design Group:欧州衛生工学・
設計グループ)は食品の加工および包装における衛生促進を共通の目的として
機器製造業者、食品会社、研究教育機関および公衆衛生機関等によって、
1989年に設立されました。EHEDGは、衛生工学の観点から食品製造業における
“食の安全確保”及び“健全な食品製造のための実践的指針”を提供すること
を主な活動としています。

2.食品安全に対する社会的要求
2007年は、我が国の食品安全(以下、フードセーフティ)が、社会的な課題として
クローズアップされた一年となりました。フードセーフティに関する問題は、
2008年に至っても輸入餃子への農薬混入等、未だ収束する様子はありません。
国民生活センターが公表するリコール情報をベースに日食工が分析したところ、
2006年までの食品の年間リコール件数は100件前後でした。しかし、2007年は
通常の3倍近い295件まで急増しました。表示上の誤りや、賞味期限切れ原料の
使用等に起因するリコールが著しく増えただけでなく、異物混入によるリコール
も通常の2倍以上に相当する105件と激増しました。
国際規格では、“安全”は「受入不可能(unacceptable)なリスクがないこと」
(ISO/IECガイド51)と定義しています。このリスクは、時代や社会の変化に
伴って変化します。
フードセーフティに対する我が国の“受入不可能なリスク”のレベルは、
2007年を境に大幅に引き下げられ、食品に一層低いリスクが求められるように
なりました。食品製造に携わる全ての産業は、このことを強く認識して企業
活動に取り組まなければ、今後、市場からの退場を容赦なく宣告される恐れが
高くなっています。

3.日食工、EHEDGの衛生に対する社会的要求への対応
国際安全規格は、1995年より安全・衛生設計について全く新しいアプローチを
定めました。
衛生設計に関する従来の規格は、食品機械の具体的な構造を示していました。
新しい国際安全規格では、「リスク低減に基づく安全(衛生)の達成」をはかる
アプローチ(以下、リスクベースド・アプローチ)を採用しています。これは、
規格が定める“衛生構造”を全ての機械が一律に採用するアプローチではなく、
リスクに応じた適切な衛生構造を検討し採用するという新しい考え方です。
日食工は、こうした新しい考え方を一足早く受入れ、国際安全規格に整合する
JIS原案の作成に取りかかり、当該原案は2003年から2005年にかけて公式に発行
されました。
しかし、安全・衛生のアプローチが従来の概念と大きく異なることから、
発行後に規格利用に関する問い合わせが多数寄せられました。日食工は、
食品機械JISの業界への普及・浸透を図るため、食品生産設備の安全・衛生
設計に関するガイドライン作成等、様々な活動に取り組んできました。

一方、このリスクベースド・アプローチにも課題があります。それは、
“リスクを低減させたことを科学的根拠に基づいて説明しなければならない”
ということです。つまり、機械メーカ・食品メーカは、衛生構造を評価する
方法・基準を持たなければ、このリスクベースド・アプローチに基づく手法を
採用することができません。
このような評価方法・評価基準は、企業が定める事項です。しかし、一部の
大手企業を除き、各企業が独自に定めるのは人的・資金的に非常に困難となって
います。
このような課題を解決するためEHEDGは、衛生性に関する様々な評価方法・
評価基準等の具体的事例をガイドラインとして発行しています。
国際安全規格に基づく設計に取り組む企業にとって、EHEDGガイドラインは、
大変貴重な資料となります。
日食工でも2006年より洗浄性に関する評価方法・評価基準についての研究に着手
しています。しかし、我が国における衛生構造に関する研究者数が圧倒的に
少なく、また日食工一機関で取り組むには、課題が多すぎるのが現状です。


4.衛生構造に関するグローバル・ハーモナイゼーションと日食工の参画
EHEDGの活動は、欧州地域内に限定されるものではありません。グローバル・
ハーモナイゼーションの理念の基、ISO、IDFの他、米国3A、NSF等、世界を
代表する規格作成機関と連携し、多くの事業に取り組んでいます。
現在の欧州-米国を軸とした、衛生設計に関するグローバル・
ハーモナイゼーションの流れに、近年中国、インドネシア、シンガポール、
インド等の食品メーカも関心を寄せています。もはや我が国だけが、国際的な
枠組みから一線を画し独自路線を歩むことは、我が国食品関連産業全体の
孤立化を招きかねません。
日食工はいまこそ、グローバル・ハーモナイゼーションに積極的に参画し、
国内から世界へと視線を移し、世界を見据えた食品の衛生化に貢献すべき時で
あると考えています。


5.EHEDG JAPAN設立後の主な活動と事務局
日食工は、EHEDG JAPAN設立後、直ちにEHEDG JAPAN運営委員会を組織し、
36を超えるEHEDGガイドラインの翻訳、並びにEHEDG JAPANウェッブサイト作成等
に取りかかります。
翻訳終了後、EHEDG JAPANは、ガイドラインの提供(目標2010年)を行う他、
段階的に説明会開催等のサービスを拡張して行く予定です。
〔EHEDG JAPANの主な活動概要(予定)〕
(1) EHEDGガイドライン(和文)の販売
(2) EHEDGガイドライン説明会の開催
(3) 設計者トレーニングコースの開講
(4) 衛生設計シンポジウム等の開催
(5) 食品機械JIS作成への参画 等

【団体概要】
名称:社団法人 日本食品機械工業会
住所:東京都港区芝浦3-19-20
設立:昭和23年(1948年)
会長:尾上 昇(おのえ のぼる)

【本件の問い合わせ先】
社団法人 日本食品機械工業会 事業部
担当 : 大村
TEL  : 03-5484-0981
FAX  : 03-5484-0989
e-mail: ohmura@fooma.or.jp
                                 以上

カテゴリ:
企業動向
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