1本のヘッドでCMYK4色を印刷でき、機器の小型化に貢献する...

1本のヘッドでCMYK4色を印刷でき、機器の小型化に貢献する基幹部品 インクジェットプリントヘッド「KJ4B-0150」を新開発

捺染(衣服など)・広告看板用途で事業の拡大を目指す

京セラ株式会社(代表取締役社長:山口 悟郎)は、プリンティングデバイス事業にて開発・製造・販売をおこなうインクジェット印刷機の基幹部品インクジェットプリントヘッド(以下、ヘッド)において、1本のヘッドでCMYK4色の同時印刷が可能で、解像度150dpi(4色で600dpi)、印刷速度76.2m/分を実現した「KJ4B-0150」を開発しましたので、お知らせいたします。
機器の小型化に貢献する本製品の投入により、捺染・広告看板用途へ積極的に展開し、事業の拡大を目指してまいります。本製品は、2016年1月より販売を開始する予定です。

インクジェットプリントヘッド「KJ4B-0150」
インクジェットプリントヘッド「KJ4B-0150」

製品名   : インクジェットプリントヘッド「KJ4B-0150」
サイズ   : 200×45×66.8(mm)(幅×奥行×高さ)
印刷速度  : 76.2m/分 (600dpi送りの4色同時)
解像度   : 150dpi
印刷幅   : 112mm
インク   : 水系インク
開発製造拠点: 鹿児島国分工場

このたびの新製品は、1本で4色同時印刷を実現するヘッドです。印刷機に搭載するヘッドの数を1/4に削減できるだけでなく、各種電気配線やインク配管などの部品点数の削減も可能とし、機器の小型化に貢献します。さらに、ヘッドの有効印刷幅が世界最大レベル※の112mmで、幅広印刷が必要な場合でもヘッドの使用本数が少なく設計できることから、機器メーカーの設計の容易性、組み立ての負荷低減にも寄与します。

■開発背景
商業印刷では、昨今、印刷物の「小ロット化」「短納期化」「在庫削減」「可変印刷」など多様なニーズに対応できるデジタル印刷への需要が高まっています。特にファッション業界においては、ファストファッションの流行が広がり、短納期で少量の商品を印刷する技術・機器が急速に求められています。
今なお、商業印刷において主流であるアナログ印刷方式は、デザイン原稿ごとに複数枚の版が必要であり、セッティングに手間と時間を要することや、在庫管理や保管スペースなども必要となり、大きなコストが発生します。一方、インクジェット方式をはじめとするデジタル印刷は、デザインデータを即座に必要量だけ印刷することが可能であるため、版の管理が不要となり、生産性向上とコスト削減に貢献するだけでなく、版洗浄用の廃液も発生しないため、環境負荷の低減にも寄与します。
当社は、これまでに世界最速レベル・高精細印刷を実現するヘッドとして、300dpi×2色、600dpi、1200dpiのモデルを量産しています。今回、新たに4色同時印刷可能な150dpiヘッドを投入することで、高速・高精細に加え、機器の小型化、コスト削減、環境負荷低減などの幅広いニーズに応え、商業印刷におけるデジタル化の可能性をさらに広げてまいります。

■本製品の特長
1. 1本のヘッドで4色同時印刷を可能とし、印刷機の小型化・軽量化に貢献
本製品は、1本のヘッドで品質の高い4色同時印刷を可能とし、搭載するヘッド数を削減でき、さらに各種配線やインク配管などの部品点数も削減できるため、印刷機の小型化・軽量化に貢献します。

2. 幅広のヘッドにより、機器設計・調整の負荷低減に貢献
ヘッドの有効印刷幅を世界最大レベル※の112mmとすることで、幅広の印刷が必要な場合でもヘッドの使用本数が少なく設計できるなど、機器設計が容易となります。また、印刷機の組み立て工程や部品の交換時において、ミクロン単位でのヘッドの位置合わせやインク吐出、配線、インク配管など、さまざまな調整の負荷低減にも貢献します。

3. 独自技術により、高い印刷品質と高速印刷を実現
京セラがこれまでに培ってきたインク流路構造の設計技術や圧電アクチュエーターの駆動制御技術を用いることで、解像度150dpiで4色同時印刷のヘッドとして、76.2m/分の高速印刷を実現しました。これにより、デジタル印刷の高速化を図り、生産性向上に貢献いたします。

※ 京セラ調べ(2015年10月1日現在)

本製品については、本年10月7日(水)~10月10日(土)に千葉・幕張メッセにて開催される「CEATEC JAPAN 2015」の京セラブースにて、ご紹介する予定です。
京セラブース:ホール5 小間番号 5K52 キーテクノロジステージ

京セラCEATEC JAPAN 2015スペシャルサイト
http://www.kyocera.co.jp/ceatec/index.html

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