カンボジアで農業を行う日系企業HUGS、途上国農業データ管理...

カンボジアで農業を行う日系企業HUGS、 途上国農業データ管理サービス「AGRIBUDDY」をリリース  ~ 「次の50億人」に向けたITインフラサービスの構築 ~

 日系企業のカンボジア進出サポートや大規模なキャッサバ農場の運営などを行っているHUGS co.,ltd.(カンボジア法人、共同代表:北浦 健伍・黒川 治郎)は、世界で50億人以上と言われるまだスマートフォンを持たない「次の50億人(Next Five Billion)」のうち、大多数を占める発展途上国の農家向けに無料ウェブサービス「AGRIBUDDY(アグリバディ)」ベータ版のAndroid版アプリをGoogle Playから11月17日にリリースいたします。

ウェブイメージ画像1
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「AGRIBUDDY」サイト  : http://agribuddy.com
「AGRIBUDDY」動画ページ: https://vimeo.com/112015930

 今回リリースのベータ版は、カンボジアとタイで1,000ダウンロードを見込んでおり、2015年度中に「次の50億人」の中から10万ユーザーの獲得を目指します。また、2014年11月18日には取締役の加藤 順彦が東京大学にて製品概要を発表いたします。


■「AGRIBUDDY」開発の背景
<流用が難しい、先進国と途上国の農業の違い>
 様々な事業にITが導入されていく中、農業のIT化はかなり立ち遅れています。近年シリコンバレーにようやく農業系スタートアップたちが誕生し、注目を集め始めました。ただ、あらゆる環境が整っている先進国と途上国では、人々の教育水準の低さやモラルの違いによる仕事の不正確さなど、前提条件が違いすぎるため、先進国の農業系サービスには無い機能が途上国では求められます。

<途上国における農作業の可視化が課題>
 途上国では、一部の農家が既存のGPS測定器を500ドル(5万円)程度で購入し、農作業を行った領域の面積を測定して労働者への賃金の支払いや、作業請負業者への支払いなどを行っています。
 しかし、GPS測定器を持たない場合、目分量での計測となり、賃金の支払いなどに関して争いが絶えません。またGPS測定器のデータ管理は、ある程度のITリテラシーが求められるため、計測したデータが全く蓄積されず、使い捨てになっているのが現状です。

 当社では1,000ヘクタールのキャッサバ農場を運営した経験から、途上国農業のIT化がこれからの時代に必要だと考え、代表的な発展途上国カンボジアにて農業を行いながら先進国レベルのウェブサービス構築を行っています。上記のような現状に対応するべく、「AGRIBUDDY」をリリースいたしました。


■「AGRIBUDDY」とは
 今回リリースした「AGRIBUDDY」は、アプリを携帯端末に無料でダウンロードするだけで、GPS測定器と同じ機能が利用可能になります。また一度計測したデータは「AGRIBUDDY」にレポートを送信するだけで、Google Mapsを使用した地図上に詳細な面積や作業日、計測者などの計測データを表示することができるので、エリアごとの生育状況やそれぞれの作業領域を可視化することにより、農場の具体的な様子が容易に把握できます。

 さらに農場オーナーの間での情報共有も容易になるので、それぞれの農場で実際にどのような作業がどれくらいのスピード・クオリティーで行われているのかモニタリングし、適切なタイミングで適切な判断と指示ができるようになります。


■「AGRIBUDDY」の特長
(1) 農場や作業状況の可視化
 携帯端末に搭載されたGPS機能で農場や日々の農作業進捗データの計測し、計測されたデータを「AGRIBUDDY」のクラウドに送信することにより、Google Maps上で実際の農場や作業状況の可視化を実現し、PC所有者は自分自身の農場を設定し、より詳細な状況の把握ができます。また現場の写真を撮影してレポートするだけで、具体的な面積や状況が理解できるようになりました。

(2) 撮影した写真を各農場や各作業ごとに振り分け可能
 「AGRIBUDDY」で撮影された写真はジオタグによって、各農場や各作業ごとに振り分けることができ、農場の具体的な様子が容易に把握できます。また、誰がいつどこで撮影した写真かすぐに判別できるので、それぞれの農場で実際にどのような作業がどれくらいのスピード・クオリティーで行われているのかモニタリングが可能です。

(3) 作業の掛け持ちが簡単にできる
 自社の作業進行状況などを公にせず、クローズドの関係者のみで情報を共有できます。また反対に、互いの農場の生育状況を共有しながらより良い収穫量を目指したい農家や、契約栽培を複数の農家に依頼している企業、複数の農家のコンサルティングを行う専門家などは、各地に散らばる農場それぞれの農場管理者から招待してもらうことにより、招待された全ての農場の栽培状況、作業進行状況を俯瞰することが可能になります。


■「AGRIBUDDY」概要
アプリ名称   : AGRIBUDDY(アグリバディ)
料金      : 無料
対応端末    : Android端末 OS2.2以降
言語環境    : 英語・クメール語・ベトナム語・タイ語
         ※随時対応言語数を増やします
リリース開始日 : 2014年11月17日ベータ版リリース
         2015年4月正式版リリース
Google Play URL: https://play.google.com/store/apps/details?id=hugs.agribuddy


■今後の展望 「第3世界標準プラットフォーム作りを目指す」
 「AGRIBUDDY」を「次の50億人(Next Five Billion)」である多くの途上国農家に無料でダウンロード・利用していただくことで、利用者から多くの貴重な生きたデータをシェアしてもらいます。そのデータを活用し、農家の収穫量の向上や適正な作物の選定などに役立てるサービスを広く提供できる第3世界標準プラットフォーム作りを目指します。

 具体的には発展途上国全域でのサービス構築に向けて、「AGRIBUDDY」事業のみを専属で行う新法人を香港に設立する予定です。また、ドローン(空撮用無人飛行機)に「AGRIBUDDY」のGPSデータをインプットすることにより、それぞれの農場のリアルタイム映像や画像を簡単に撮影できるようなサービスの提供や、どこに居ても農場の様子が位置情報付きで可視化できる特性を活かした専門家による農作物育成コンサルティングサービス、さらにはGPSデータを活用した無人農作業機の開発などを計画しています。


■HUGS co.,ltd.とは
 カンボジアへの進出サポートのほか、約1,000ヘクタールの農園を運営するなど、カンボジアが抱える様々な問題を、寄付や支援に頼らずビジネスで解決することを目標に事業を展開しています。

URL: http://hugs-int.com/jp/index.php

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