首都圏の単身生活者『生活事情』アンケート第20弾 ひとり暮らし40代・50代の「生活事情」アンケートを実施
・自宅で夕食は「毎日」が約6割、 “週5日以上”も約8割と“おうちごはん派”が圧倒的 ・月のお小遣い、平均金額は約43,000円で、若い世代よりも“低予算” ・貯金額は「2,000万円以上」14.5%、“1,000万円以上”が25.3%、 一方、「貯金はしていない」は33.5%で、格差あり ・投資の目的は「老後の備え」が6割超でトップ
いわゆる“就職氷河期世代”または“ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代”と呼ばれている40代・50代の人たちは、日頃どのような意識を持ち、行動し、暮らしているのでしょうか。
株式会社FJネクストホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:肥田 恵輔)は、これまでひとり暮らしの20代・30代を対象にアンケートを実施してきましたが、第20弾を迎えるに際して、ひとり暮らしの40代・50代に着目し、今回、その世代を対象に“生活事情”をテーマとした、暮らしに関する実態や意識を把握するアンケートを実施しました。以下は、その集計・分析結果です。
項目によっては、当社がこれまで実施した20代・30代を対象とした調査と比較しています。
■調査概要■
◆調査期間:2025年6月13日~15日
◆調査方法:インターネットによる調査
(インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計)
◆調査対象:首都圏※在住 独身・ひとり暮らしの働く40代~50代 男女400人
※1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
調査対象
<質問1>自宅で夕食をとるのは1週間のうち、平均して何日程度ですか?
質問1
◆「毎日」が約6割、“週5日以上”も約8割と“おうちごはん派”が圧倒的
全体では、「毎日」が過半数(58.5%)でトップとなりました。次いで「5日」(11.3%)、「6日」(9.3%)と続いています。上位の“週5日以上”(「毎日」「6日」「5日」合計)の割合をみてみると、その合計値は実に約8割(79.1%)を占めています。
一方、「自宅では食べない」は僅か6.5%でした。夕食は“外食”で済ますというイメージがあるひとり暮らしですが、在宅勤務の定着もあってか自宅で夕食を済ませる“おうちごはん派”が多い結果となりました。
また、2017年に実施した調査(※1)では、「毎日」は31.0%(20代・30代、N=300)で、今回の58.5%と大きな差がみられました。コロナ禍の前と後という調査時期の差異はありますが、年代が高くなるにつれて、質・量共に自分でコントロールできる“おうちごはん”志向が高くなる傾向にあるようです。
※1:「ワンルーム単身入居者の『生活事情』アンケート」(2017年3月28日発表)
https://www.fjnext-hd.co.jp/ss/2017/06/pr_20170328.pdf
<質問2>自宅で夕食をとる際、「自炊」と「調理済みのものを買う」(デリバリー含む)とでは、どちらの方が多いですか?
質問2
◆「自炊」派が6割超、女性は約3人に2人が「自炊」派と堅実
前問で“自宅で食べる”と回答した人(374人)に聞いたところ、全体では「自炊」派(60.4%)が「調理済みのものを買う」派(39.6%)を大きく上回りました。おひとり様市場やデリバリーサービスなどが普及する昨今ですが、節約および健康志向の高さが表れた結果と考えられます。男女別では、女性は「自炊」派が約3人に2人(67.0%)と高く、男性も過半数(53.6%)と「自炊」派が健闘しています。
なお、前出の2017年実施の調査(※1)での20代・30代のデータとは、大差はありませんでした。
<質問3>病気・ケガの備えとして、ご自宅で常備しているものは何ですか?
質問3
該当するものをすべてお選びください。(複数回答)
◆トップ3は「マスク」「体温計」「絆創膏」、女性は全項目で高い常備率
病気・ケガの備えとして、ひとり暮らしの40代・50代が自宅に常備しているものは何でしょうか。
常備率が高いトップ3は「マスク」(74.3%)、「体温計」(69.5%)、「絆創膏」(69.0%)でした。4位の「薬」(66.0%)も割合は高く、上位4品目が単身生活者の“定番”と言えそうです。また、上位2つは、コロナ禍を経て定番化した品目とも考えられます。
男女別では、女性は8割超(81.0%)の「絆創膏」を筆頭に、上位4品目が7割を超えるなど全ての品目で男性より常備率が高いことから、女性の方が備えは万全であることが伺えます。
<質問4>健康維持のために、どんなことを日頃実践していますか?該当するものをすべてお選びください。(複数回答)
質問4
◆「手洗い・うがい」「十分な睡眠」「栄養のある食事」で健康維持
健康維持のために日頃実践していることを聞いたところ、「手洗い・うがい」が約3人に2人(66.3%)でトップとなりました。コロナ禍を経て習慣化したことが背景として考えられます。次いで、過半数(50.8%)の「十分な睡眠を取る」、少し差が開いて「栄養のある食事」(39.8%)が上位にランクインしました。
一方、「特に対策はしていない」は14.8%と少数派でした。
男女別では、女性は7割超(73.5%)の「手洗い・うがい」を筆頭に上位4項目が4割を超えるなど、男性よりも実践率が高いことから、女性の健康維持に対する意識の高さが伺えます。また、男性では「適度な運動をする」(37.0%)が3位でした。
<質問5>公共料金、家賃など必要経費を除いた、ひと月のあなたのお小遣い(自由に使えるお金)は、おおよそいくらですか?近い金額をお選びください。
質問5
◆ひと月のお小遣い、「3万円」~「5万円」がボリュームゾーン、平均金額は約43,000円で、若い世代よりも“低予算”
全体で回答数が多かったのは「3万円」(30.3%)で、次いで「5万円」(20.5%)でした。3~5万円のボリュームゾーンが、ひと月のお小遣いの相場と言えそうです。男女別では、“3万円以下”(※2)は男性55.0%に対して女性68.5%と差がみられ、女性の方が“倹約派”であると言えそうです。
また、全体の平均金額(※3)は43,003円でした。2024年に20代・30代を対象に実施した調査(※4)での平均金額は49,987円であることから、若い世代よりも僅かながら“低予算”でした。
※2:「9千円以下」「1万円」「3万円」の合計
※3:「9千円以下」を9千円、「20万円以上」を20万円として算出
※4:2024年 ひとり暮らしの「ふところ事情」アンケート
https://www.fjnext-hd.co.jp/ss/2024/08/fb611f03874b79f29f63c3d6192f881b.pdf
<質問6>現在の貯金額(銀行貯金・郵便貯金)はいくらですか?近い金額をお選びください。
質問6
◆貯金額は「2,000万円以上」14.5%、“1,000万円以上”が25.3%、一方、「貯金はしていない」は33.5%で、格差あり
貯金額は、「2,000万円以上」が14.5%でトップでした。“老後資金2,000万円問題”が話題となりましたが、すでにクリアしている人が約7人に1人いるようです。次いで「1,000万円」(7.5%)、「500万円」(7.0%)の順でした。“1,000万円以上”(※5)は、2024年に20代・30代を対象に実施した調査(※3)では12.5%でしたが、今回の40代・50代では倍以上の25.3%(約4人に1人)に達しました。年齢すなわち蓄えられる期間が長いことに加えて、老後の蓄えが優先された結果と捉えられます。
一方、「貯金はしていない」人も約3人に1人(33.5%)おり、格差が垣間見られます。
また、貯金をしている人(266人)の平均金額は7,599,248円(※6)でした。前出の2024年の20代・30代を対象の調査(※4)での平均金額は4,119,322円であることから、40代・50代は年齢と共に着実に貯金を積み重ねていることが伺えます。
※5:「1,000万円」+「1,500万円」+「2,000万円以上」
※6:「2,000万円以上」を2,000万円として算出
<質問7>投資はしていますか?している方は、投資の種類を教えてください。該当するものすべてお答えください。(複数回答)
質問7-1
質問7-2
◆「投資はしていない」が約6割。一方、投資の種類は「投資信託」「株式」
投資ブームと言われる昨今ですが、「投資をしていない」が全体の約6割(60.8%/243人)を占めました。損失の可能性がある投資よりも、着実な貯金を優先した結果でしょうか(質問6参照)。
男女別では、「投資をしていない」は男性56.5%に対し女性65.0%であることから、男性の方が投資にやや積極的のようです。
また、投資をしている人(157人)に種類を聞いたところ、トップは「投資信託」(66.2%)、次いで「株式」(57.3%)でした。男女別では、「投資信託」は女性(72.9%)の方が男性(60.9%)よりも、「株式」は男性(64.4%)の方が女性(48.6%)よりも、人気が高いという逆転現象が起きています。
なお、2024年に20代・30代を対象に実施した調査(※4)との比較では、全体の投資行動について大きな差は見られませんでした。
<質問8>では、投資する理由は何ですか?3つ以内でお答えください。(複数回答)
質問8
◆投資の目的は「老後の備え」が6割超でトップ
質問7で投資をしている人(157人)に目的を聞いたところ、「老後の備えを確保したいから」が6割超(61.8%)でトップとなりました。老後資金2,000万円問題、年金制度改革など暮らしの先行きに不透明感が増す中、将来に対する不安解消が当面の目的のようです。次いで、「いざという時に備えたいから」(43.9%)、「単純に資産を増やしたいから」(42.7%)と上位3項目に回答が集中しました。
男女別では、女性は「老後の備えを確保したいから」が7割超(72.9%)、「いざという時に備えたいから」が過半数(52.9%)で、女性の方が将来への備えを切実に考えていることが伺えます。
また、前出の2024年に20代・30代を対象に実施した調査(※4)との比較では、やはり40代・50代の方が“老後の備え”は約10ポイント高いという結果になりました。
<質問9>賃貸物件にお住まいの方に伺います。部屋仕様や立地条件が同等の場合、あなたはセキュリティと家賃のどちらを重視しますか?
質問9
◆“家賃重視派”が約7割、女性は僅かながらセキュリティを重視
賃貸にお住まいの人(229人)に、重視するのは家賃かセキュリティかを聞いたところ、全体では「どちらかと言えば家賃重視」(38.8%)が最も多く、次いで「家賃重視」(30.1%)でした。この2つを合わせた“家賃重視派”は約7割(68.9%)で、“セキュリティ重視派”(31.1%)を大きく上回りました。近年の物価高に加え首都圏で家賃の高騰が続いていることが、この結果に至る背景として考えられます。
男女別では、女性は「どちらかと言えば家賃重視」が4割超(40.1%)であるものの、“家賃重視派”は63.9%と男性の73.7%よりも低いことから、男性よりもセキュリティ意識は比較的高いと言えます。
2023年に20代・30代を対象に実施した調査(※7)との比較では、収入の面から家賃を重視すると思われる若い世代の方が、意外にも僅かながらセキュリティ重視の傾向にあるという結果でした。
※7:2023年 ひとり暮らしの「防災・防犯意識」アンケート
https://www.fjnext-hd.co.jp/ss/2023/07/9cf27177577b043990e1d3be2c292157.pdf
<質問10>部屋のセキュリティ設備で、これだけは欠かせないと考えるものは何ですか?(複数回答)
質問10
◆トップ3は「モニター付インターフォン」「ドアチェーン」「オートロック」
ひとり暮らしの部屋に欠かせないセキュリティ設備のトップ3は、「モニター付インターフォン」(47.0%)、「ドアチェーン」(43.8%)、「オートロック」(35.8%)でした。4位は「ドアスコープ」(25.3%)で、“訪問者の顔”を確認できる設備が上位にランクインしています。
男女別では、女性の「モニター付インターフォン」の割合の高さが目立ちます。
また、前出の2023年に20代・30代を対象に実施した調査(※7)との比較では、「オートロック」は若い世代が45.5%に対して、40代・50代は35.8%と約10ポイント低く、「ドアチェーン」は若い世代が31.5%に対して、40代・50代は43.8%と10ポイント以上高くなっているのが特徴的です。
◆「株式会社FJネクストホールディングス」(プライム市場:8935)
事業内容:グループ会社の経営管理、不動産特定共同事業、不動産売買、賃貸
創業 :1980年7月
「都市住空間への挑戦と創造を通して、豊かな社会づくりに貢献していく。」を企業理念に、首都圏にて『ガーラマンションシリーズ』を展開しています。社会の一線で活躍する首都圏の単身者の生活を支えるインフラとして、また、安定した収益を不動産に求める方への資産運用商品として、地域や社会と一体となり、都市住空間の創造に取り組んでいます。