穏やかさの―境地 京都府立堂本印象美術館で特別企画展「生誕1...

穏やかさの―境地 京都府立堂本印象美術館で特別企画展 「生誕100年記念 堂本元次」(DOMOTO Mototsugu : A Centenary Retrospective 1923-2010)を4月15日から開催

京都府立堂本印象美術館( https://insho-domoto.com/ )は、2023年4月15日(土)~5月31日(水)に特別企画展「生誕100年記念 堂本元次」、「第6回京都府立堂本印象美術館 野外彫刻展」を同時開催いたします。


チラシ



会期  :2023年4月15日(土)-5月31日(水)

開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)

休館日 :月曜日(※5月1日(月)は開館)

     新型コロナウイルス感染拡大防止のため、

     予定を変更する場合がございます。

     ご来館前に当館ホームページなどで最新情報をご確認ください。

入場料金:一般510(400)円、高大生400(320)円、小中生200(160)円

     ※( )は20名以上の団体料金

     ※65歳以上の方(要公的証明)および障害者手帳を

     ご提示の方(介護者1名含む)は無料

主催  :京都府、京都府立堂本印象美術館、京都新聞

助成  :一般財団法人地域創造



【展覧会概要】

堂本元次(1923-2010)は京都市に生まれました。1941年、京都市立絵画専門学校(現 京都市立芸術大学)に入学し日本画家を志しますが、2年後に繰り上げ卒業し出征。幾度も死線をさまよい、広島で被爆するなど過酷な体験を経、戦後、画家として歩みはじめます。堂本印象に師事するようになると、師の影響を受けてさまざまなジャンルに挑むようになります。

元次の画風に転機が訪れるのは、1979年に初めて中国を訪れてからです。中国の素朴な風景に魅せられ、以後、同地に取材した作品を発表するようになります。深い情熱を持ちながらも、それを抑制し穏やかな表現を展開させた作風が高く評価され、日本画界の重鎮として確固たる地位を築きました。

本展では、戦後の代表作をはじめ、さらに学生時代の同級生である下村良之介や、1930年代に新進気鋭の画家として活躍していた田口壯ら先輩の作品も紹介し、戦中、戦後を生きた堂本元次の画歴を振り返ります。


第1章 元次芸術の基層

出征前の学生時代の作品の他、元次と交流のあった同級生や先輩の作品を紹介します。特に、若き日の元次に大きな影響を与えながらも早世した前衛画家田口壯の作品を特別に展示します。


第2章 画家として出発

従軍中、幾度も死線をさまよい、さらに広島で被爆するなど過酷な体験を経、復員後、念願の画家となります。1951年に堂本印象の画塾東丘社に入ると、師の影響を受けた作品を描くようになりますが、次第に独自色を打ち出していきます。


第3章 独自の境地へ

1979年中国を訪れてから、中国風景を題材に新たな境地を切りひらきました。



【展覧会のみどころ】

(1)元次だけじゃない!交流のあった画家たちも紹介

・学生時代の同級生である下村良之介、大野俶嵩らの作品なども紹介

・1930年代に前衛画家として日本画界を先導し、惜しくも早世した田口壯の作品を特別展示

・師印象の東丘社出品作も参考展示することで、元次が師の影響から独自の境地をひらくまでの変遷をみつめます


(2)学生時代から晩年まで網羅

・戦時中の学生時代に遺作として描いた意欲作から、初期の出世作「室内」、代表作「懸空寺」も展示

・本画のみならず、構想やスケッチなども展示することで元次の制作過程を紹介

・意外に知られていない抽象画作品も数多く展示


(3)過酷な戦争体験をしながらも、その表現はどこまでも穏やか

・定評のある水の表現「映」「水路を来たる」など

・カラリスト元次の真骨頂「気満ちる山湖」「炳霊寺の石佛」など



【イベント】

<ギャラリートーク>

日時:2023年4月29日(土)14:00~

   2023年5月21日(日)14:00~

場所:2階展示室



【同時開催】

第6回京都府立堂本印象美術館 野外彫刻展

会期:2023年4月15日(土)-5月31日(水)

場所:京都府立堂本印象美術館 庭園

料金:無料



【主要出品作品】

出征前に遺作として描いた作品

堂本元次「海風渡る老松」1942年(昭和17)東福寺退耕庵蔵


堂本元次「海風渡る老松」1942年 東福寺退耕庵蔵


戦後、堂本印象に師事

堂本元次「棚の交錯」1956年(昭和31)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「棚の交錯」1956年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「赤彩視覚」1963年(昭和38)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「赤彩視覚」1963年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「明日の夢」1971年(昭和46)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「明日の夢」1971年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「映」1978年(昭和53)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「映」1978年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


中国風景に新境地

堂本元次「懸空寺」1986年(昭和61)日本芸術院蔵


堂本元次「懸空寺」1986年 日本芸術院蔵


堂本元次「水路を来たる」1997年(平成9)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「水路を来たる」1997年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「美しく映ゆ劉家峡」1989年(平成元年)京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


堂本元次「美しく映ゆ劉家峡」1989年 京都府蔵(京都府京都文化博物館管理)


特別展示

田口壯「喫茶室」1934年(昭和9)山口県立美術館蔵


田口壯「喫茶室」1934年 山口県立美術館蔵


【問い合わせ先】

京都府立堂本印象美術館

〒603-8355 京都府京都市北区平野上柳町26-3

TEL   : 075-463-0007

HP   : https://insho-domoto.com

アクセス: 京都市バス「立命館大学前」下車すぐ

取材依頼・商品に対するお問い合わせはこちら

プレスリリース配信企業に直接連絡できます。