為替介入研究所を開設 介入効果を「半減期」で測定し、データ・計算コード・訂正履歴まで全公開
AI MQL合同会社が研究部門「為替介入研究所」を開設。ドル円の本邦による為替介入一次資料主義・証拠状態の明示・訂正の優先を定めた全68条の会則を施行し、第1論文と事前登録文書、再現用コードおよび入力データのハッシュを同時公開しました。
AIMQL合同会社(所在地:〒106-0032 東京都港区六本木3丁目16-12、代表社員:上村十勝)は、2026年8月8日、日本の通貨当局による外国為替平衡操作(為替介入)を検証可能な方法で研究する研究部門「為替介入研究所」(所長:上村 十勝、URL:https://fxir.jp/ )を開設し、研究上の憲章にあたる全68条の会則を施行しました。
あわせて第1論文、事前登録文書、再現用の計算コードおよび入力データのハッシュを同時に公開しています。
https://fxir.jp
問い合わせ: info@fxir.jp
介入速報: https://fxir.jp/live.html
論文等: https://fxir.jp/research.html
なお本研究所は、AIMQL合同会社の研究部門であり、独立した法人格を有しません(会則第2条)。
■ 開設の背景:介入をめぐる情報は「確定」と「推計」が混在する
為替介入に関する情報は、確定した公表値、市場推計、そして解釈が同一の文面の中で混在しやすい構造にあります。財務省が実施額を確定公表するのは月次(対象期間の翌月末)および四半期ごとの日次内訳(約3か月後)であり、それ以前に流通する数値は推計にとどまります。
本研究所は「どこまでが確認済みで、どこからが推計・仮説なのか」を記述単位ごとに明示し、第三者が同じ資料から同じ結論を再生成できる状態を目標とします。
■ 3つの原則
【1】一次資料主義(会則第8条・第9条)
事実認定の根拠は、財務省・日本銀行・FRB・ニューヨーク連邦準備銀行・CFTC等の公的機関が直接公表した資料、法令・議事録・公式会見録等の一次記録、およびデータ提供主体から直接取得した原観測市場データに限定します。報道・アナリストレポートは一次資料を探すための端緒としては用いますが、研究上の最終証拠とはしません。一次資料を確認できない場合は「未確認(UNVERIFIED)」と明示します。
【2】証拠状態の明示(第10条・第11条)
すべての記述を、FACT/CONFIRMED(一次資料で確認済み)、ESTIMATE(推計)、HYPOTHESIS(仮説)、UNVERIFIED(未確認)の4状態に区分して表示します。推計を確定値として、仮説を事実として表示することを会則で禁じています。
【3】訂正の優先(第29条〜第33条)
過去の結論、研究者の評価、運営法人の利益を守る目的で研究結果を維持することを禁じます。撤回は研究上の失敗とみなさず、誤りを認識しながら訂正しないことを失敗と定義しています。訂正・撤回した研究成果は削除せず、旧版を閲覧可能な状態で保存します。
これらは次の一文に集約されます(第4条)。
Evidence over Authority. Verification over Trust. Correction over Reputation. ――権威より証拠を、信用より検証を、面子より訂正を。
この原則は、本研究所自身の研究成果に対しても適用されます。
■ 第1論文:介入効果を「半減期」で測定する
開設と同時に公開した第1論文 WP-001「為替介入の反応関数は二層構造をとる」では、2022年以降の円買い介入を6つのエピソードに整理し、その効果を瞬間的な値幅ではなく「効果の半減期」――介入によって生じた値幅の半分を終値ベースで戻すまでに要した営業日数――で測定しました。
・半減期は1営業日から431営業日まで分布する【FACT】
・5.53兆円のエピソードが431営業日、11.73兆円のエピソードが5営業日である【FACT】
・投入額と半減期の関係は、標本数の制約(n=5、順位相関はいずれもp>0.4)により統計的に結論できない【会則第22条】
また、介入後のマクロ経済環境の変化が効果を持続させるという仮説について、判定基準(日本銀行の利上げ幅、米2年国債利回りの低下幅、実現ボラティリティの水準)を観測前に固定したうえで過去に適用し、「環境変化が到来すれば効果は持続する」という単純な形の仮説は反例により棄却されることを示しました。
さらに、介入の実施タイミングが価格変動の激しさと一致しない事例を報告し、「撃つか否か」を決める発動条件と「いつ撃つか」を決める執行条件を別の反応関数として扱う必要を提起しています【HYPOTHESIS】。
いずれも標本数6件の記述的観察であり、統計的推論ではありません。
論文本文、事前登録文書(PR-001)、計算コード、入力データの取得手順とSHA-256ハッシュ、外部監査報告は、いずれもサイト上で無料公開しています。公開データはクリエイティブ・コモンズ表示4.0国際(CC BY 4.0)で提供します。
■ 会則第50条「自己不要化原則」
本研究所は、介入回数、速報件数、アクセス数といった研究対象の増加そのものを成功とは定義していません(第48条)。会則は最終条で次のように定めています。
「市場参加者による価格発見が十分に機能し、為替介入を常態的に必要としない市場が実現した場合、本研究所はその状態を研究上の成功と認定する」(第68条)
介入が常態的に必要とされなくなり、研究所そのものが不要になることを最終到達点として明記しています(第50条)。
■ 今後の予定
・研究成果ハッシュの外部タイムスタンプによる存在時刻の証明 ・介入エピソード台帳、当局者発言台帳、訂正台帳の継続的な更新 ・検証済みデータのAPI提供(現在はベータ版・無料)
■ 本リリースに関する注意
本研究所の研究結果は、金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言を目的とするものではありません(会則第42条・第43条)。AI MQL合同会社は金融商品取引業者ではありません。記載した数値のうち確定資料が未公表のものは、公表後に訂正する場合があります。
■ 会則および公開資料
・会則 全68条 https://fxir.jp/rules.html
・研究成果一覧 https://fxir.jp/research.html
・検証・再現手順 https://fxir.jp/verify.html
【会社概要】 商号:AIMQL合同会社
所在地: 〒106-0032 東京都港区六本木3丁目16-12
代表社員:上村 十勝
運営サイト:為替介入研究所 https://fxir.jp/
【本件に関するお問い合わせ】
為替介入研究所(AI MQL合同会社)
所長:上村 十勝
E-mail:info@fxir.jp
X:https://x.com/fxirjp











