一般社団法人 日本データ復旧協会-DRAJ  2018年-2020年のデータ復旧市場規模について統計データを発表

リモートワークの推進等によりシンクライアント/クラウド化進む  2020年(1~12月)データ復旧依頼数は80,000台と推定

 一般社団法人 日本データ復旧協会(略称:DRAJ、所在地:東京都港区、会長:浦口 康也)は、2018年-2020年(1~12月)のデータ復旧業界・市場規模について統計データを発表いたしました。

 調査の結果、2020年における業界全体のハードディスクドライブ(HDD)およびソリッドステートドライブ(SSD)復旧依頼件数は、昨年比4,000台減の80,000台(PC61,400台、外付け15,600台、サーバー3,000台)と推定しました。


 パソコン(PC)の販売台数は、2017年から2019年にかけWindows10入替えにより急増、2020年はGIGAスクール構想やリモートワーク拡大によって特需を迎えました。一方で、PC復旧依頼率は前回調査データ(2017年)比2%減と減少傾向にあります。2020年に入り、Windows7からWindows10への入替えも終息を迎え、ここ数年入替え時に発生していたデータ移行トラブルが減少、働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染症対策によるリモートワークの普及によりシンクライアント化(デスクトップ仮想化等)が進み、端末からのデータ復旧機会が減少していることに起因しているとみられます。サーバーについても、オンプレミスからクラウド化への移行は更に加速し、復旧依頼率は前回調査データ(2017年)比3%減、復旧依頼台数は900台減とみられる中、外付けについては、HDDからSSDへのシフトによる総台数の増加により、復旧依頼台数は1,400台増、復旧依頼率も堅調(2%増)となっています。


データ復旧依頼台数推移


■2020年

<PC(IDC参考)>

(1)販売台数(2020年)   :1734.0万台

(2)稼働分(5年分)     :6815.0万台

(3)データ消失率     :1.00%

(4)復旧必要台数((2)×(3)):68.2万台

(5)復旧依頼率      :9.0%

(6)復旧依頼台数((4)×(5)):6.14万台


<外付け(NAS含む)※テレビ録画用途を除く>

(7)販売台数(2020年)     :254.8万台

(8)※稼働分(5年分)     :1202.2万台

(9)データ消失率       :1.00%

(10)復旧必要台数((8)×(9)) :12.0万台

(11)復旧依頼率       :13.0%

(12)復旧依頼台数((10)×(11)):1.56万台


<サーバー(IDC参考)>

(13)販売台数(2020年)        :44.6万台

(14)稼働分(5年分)         :252.4万台

(15)データ消失率          :1.00%

(16)復旧必要台数((2)×(15))    :2.52万台

(17)復旧依頼率           :12.0%

(18)復旧依頼台数((16)×(17))    :0.30万台

(19)合計復旧依頼数((6)+(12)+(18)):8.00万台


■2019年

<PC(IDC参考)>

(1)販売台数(2019年)   :1735.0万台

(2)稼働分(5年分)     :6136.0万台

(3)データ消失率     :1.00%

(4)復旧必要台数((2)×(3)):61.4万台

(5)復旧依頼率      :10.50%

(6)復旧依頼台数((4)×(5)):6.44万台


<外付け(NAS含む)※テレビ録画用途を除く>

(7)販売台数(2019年)     :214.2万台

(8)※稼働分(5年分)     :1217.4万台

(9)データ消失率       :1.00%

(10)復旧必要台数((8)×(9)) :12.2万台

(11)復旧依頼率       :13.0%

(12)復旧依頼台数((10)×(11)):1.58万台


<サーバー(IDC参考)>

(13)販売台数(2019年)        :51.6万台

(14)稼働分(5年分)         :264.0万台

(15)データ消失率          :1.00%

(16)復旧必要台数((2)×(15))    :2.64万台

(17)復旧依頼率           :14.0%

(18)復旧依頼台数((16)×(17))    :0.37万台

(19)合計復旧依頼数((6)+(12)+(18)):8.40万台


■2018年

<PC(IDC参考)>

(1)販売台数(2018年)   :1191.0万台

(2)稼働分(5年分)     :5941.0万台

(3)データ消失率     :1.00%

(4)復旧必要台数((2)×(3)):59.4万台

(5)復旧依頼率      :11.0%

(6)復旧依頼台数((4)×(5)):6.54万台


<外付け(NAS含む)※テレビ録画用途を除く>

(7)販売台数(2018年)     :211.8万台

(8)※稼働分(5年分)     :1303.2万台

(9)データ消失率       :1.00%

(10)復旧必要台数((8)×(9)) :13.0万台

(11)復旧依頼率       :12.0%

(12)復旧依頼台数((10)×(11)):1.56万台


<サーバー(IDC参考)>

(13)販売台数(2018年)        :52.9万台

(14)稼働分(5年分)         :269.4万台

(15)データ消失率          :1.00%

(16)復旧必要台数((2)×(15))    :2.69万台

(17)復旧依頼率           :15.0%

(18)復旧依頼台数((16)×(17))    :0.40万台

(19)合計復旧依頼数((6)+(12)+(18)):8.50万台



<復旧依頼数、復旧台数の定義、推定根拠については下記の通り>

※1 (5)、(11)、(17)の復旧依頼率は前回調査同様、各社の経験値から算定。

※2 (7)については、当協会独自調査から推計。

※3 (8)については、アーカイブ、バックアップ用途の未稼働分を含む。

※4 (15)については、サーバーの原価償却期間を5年として稼働期間を定義、その間に各HDD個体の障害に遭遇する確率が全体で30%ほどに達するとして、冗長化継続対応を怠ったためにデータを消失するユーザーが1%と想定。

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