大学レベルの最難関階級 数学検定1級に小4の9歳が最年少合格

大学レベルの最難関階級  数学検定1級に小4の9歳が最年少合格

2019年10月27日実施の個人受検調査結果

公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水静海)は、2019年10月27日(日)に実施した第344回「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」の個人受検の結果を取りまとめたところ、理数系大学卒業程度の内容である1級に兵庫県在住の小学校4年生の児童(受検当時9歳)が合格し、これまでの最年少合格記録を2歳(1学年)更新したことがわかりました。


実用数学技能検定 個人受検の様子


■合格率5.7%の最難関「数学検定1級」とは

数学検定1級は、数学検定のなかで最上位の階級で、2018年度の年間の合格者数は69人、合格率は5.7%という難関です。検定は、1次:計算技能検定(60分)と2次:数理技能検定(120分)で構成されています。出題数は1次が7問、2次が4問(うち必須2問、選択2問)と多くありませんが、出題範囲は大学程度・一般(理数系大学卒業程度)の内容で、多変数関数などの解析分野、行列や線形変換などを含む線形代数、相関係数や回帰分析を扱う確率統計、アルゴリズムの基礎など、他の階級に比べ学習範囲がとても広く、すべて記述式です。

今回数学検定1級に挑戦したのは494人で、そのうち71人が合格しました。問題は、1次では、行列の固有値や重積分を求める問題などが出題され、2次では、素数判定条件をあたえるWilsonの定理に関する問題やガンマ関数に関する問題(いずれも選択問題)などが出題されました。



■これまでの最年少合格記録を2歳(1学年)更新

これまでの数学検定1級の最年少合格記録は、2018年10月に合格した小学校5年生(11歳)でしたが、今回小学校4年生(9歳)の児童が合格したことで、1年ぶりに最年少記録が1学年(2歳)更新されました。

この児童は、1歳のころにテレビで流れていた「すうじのうた」に興味を持ったことをきっかけに、幼児期には、数字にまつわる知育玩具やパズルで遊びながら数学にも興味を持ちはじめ、小学校2年生ごろには数学検定合格を目標に学習をするようになったそうです。2017年10月に小学校2年生(7歳)で数学検定5級(中学校1年生程度)に合格後、2018年4月には小学校3年生(8歳)で3級(中学校3年生程度)に、同年10月には準1級(高校3年生程度)に合格しました。その後も継続的に学習を続けてきた結果、今年2019年4月に1級1次に、今回の10月の検定で2次に合格したことで、1級最年少合格の快挙を成しとげました。

今回の合格通知を受けて、この児童から以下のとおり抱負が寄せられました。

「『合格』の文字を見たときは、涙が出そうなくらいうれしくなりました。数学検定合格を目標にして数学を学んだことで、問題を解くことの楽しさや目標を持って学ぶことの大切さを知ることができました。これからも、たくさん数学を学習し、将来は学んだ数学の知識を生かして、地球温暖化を止める研究など世の中の役に立てるように貢献したいと思っています。」



■全国で3歳から89歳までの志願者が検定に挑戦(2019年10月27日個人受検結果)

今回の個人受検全体の志願者数は21,044人で、受検者数は19,647人。志願者層をみると、10歳代の方が全体の72.0%にあたる15,156人でもっとも多く、小学生・中学生・高校生を中心に多くの若い方々が志願していることがわかります。しかし、数は少ないながらも50歳代以上の志願者も一定数いることや、最年長の合格者をみると60歳代や70歳代が多いことをみると、幅広い年代で学び直しや生涯学習に検定が活用されていることがわかります。


現在、世界的にはSTEAM教育(Science<科学>、Technology<技術>、Engineering<工学>、Art<芸術>、Mathematics<数学>)の推進が重要視され、国内でも次期学習指導要領で新科目「理数探究基礎」「理数探究」が高等学校に新設されるなど、理数教育の充実が指摘されています。また、2019年3月に文部科学省・経済産業省の有識者会議が取りまとめた報告書「数理資本主義の時代~数学パワーが世界を変える~」においても、数学の知識・能力をもった人材、いわゆる「理数系人材」に対する需要が急速に高まっているという見解が示され、文理を問わず「数学」教育の一層の充実が必要な時代となっています。


当協会は、今後も国民のみなさまの算数・数学の学びがさらに深まり、また生涯にわたる算数・数学の学習活動の一助として活用していただけるような検定事業の運営に邁進してまいります。



【数学検定1級について】

●構成

「1次:計算技能検定」「2次:数理技能検定」があり、すべて記述式で解答する。


●検定内容

【解析】微分法、積分法、基本的な微分方程式、多変数関数(偏微分・重積分)、基本的な複素解析

【線形代数】線形方程式、行列、行列式、線形変換、線形空間、計量線形空間、曲線と曲面、線形計画法、二次形式、固有値、多項式、代数方程式、初等整数論

【確率統計】確率、確率分布、回帰分析、相関係数

【コンピュータ】数値解析、アルゴリズムの基礎

【その他】自然科学への数学の応用 など


●目安となる学年

大学程度・一般


●検定時間と出題数

1次(計算技能検定)=60分・7問

2次(数理技能検定)=120分・2題必須と5題より2題選択


●合格基準

1次は全問題の70%程度、2次は全問題の60%程度。


●年間合格率(2018年度)

1級年間合格率5.7%(受検者数1,216人、合格者数69人)

※検定に関する各データはこちらをご覧ください。

https://www.su-gaku.net/suken/examination/data.php



【個人受検とは】

個人受検とは、受検する方が個別で受検申し込みを行い、当協会が全国の県庁所在地を目安に設ける検定会場で受検する方法です(一部、県庁所在地でない地域があります)。



【実用数学技能検定について】

「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2015年以降は35万人を超え、また、2016年以降は実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は600万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は30,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。



【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)

「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。



【法人概要】

法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会

所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階

理事長 : 清水静海(帝京大学大学院 教職研究科長・教授、公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)

会長  : 甘利俊一(理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)

設立  : 1999年7月15日

事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行

      (2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施

      (3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供

      (4)数学の普及啓発に関する事業

      (5)数学や学習数学に関する学術研究

      (6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業

URL   : https://www.su-gaku.net/



※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。

※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。

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