歯科医療の高度な臨床能力と臨床研究力を備えた人材を養成 歯学...

歯科医療の高度な臨床能力と臨床研究力を備えた人材を養成  歯学研究科に歯学専攻を開設

学校法人神奈川歯科大学(理事長:鹿島 勇、学長:櫻井 孝)では、2017年4月1日から新たに大学院歯学研究科(研究科長:槻木 恵一)に「歯学専攻」を設置しました。
1975年に大学院歯学研究科が開設されて以来、「愛の精神の実践」を建学の精神とし、「高度な研究能力と社会に貢献する人材の育成」を教育理念とした、これまでの教育研究上の取り組みを継承発展させ、歯科医療が抱える現代の諸課題に対応できる、高度な臨床能力と自立した臨床研究力を備えた人材の養成を行います。

【歯学専攻の特色】
本学では、充実した課程制大学院を構築しており、他の歯学研究科には無い、以下の特色があります。

(1) 大講座制による横断的な教育の実施
大講座制を施行しており、講座内での分野横断的な教育研究体制により、専門領域の枠を超えた多分野融合的な教育を実践し臨床研究能力を身につけていただきます。

(2) 多彩な能力を身につける共通講義の開講
コースワークとして共通講義を5科目開講し充実させ、系統的な教育により自立的な研究者としての高い能力の修得を行います。特に、単位互換も積極的に活用し幅広い学識を身につけていただきます。

(3) 充実した国際プログラム
大学院生が国際性を身につけるために、短期留学や海外での学会発表を体験させる国際交流プログラムを実施します。

(4) 歯科臨床に卓越した専門医教育の展開
臨床研究の基本は、歯科臨床を通じた疑問であり、臨床的なスキルを学ぶことは臨床研究の充実に欠かせません。各専門分野に、基礎系の知識を含めて学ぶことができる臨床プログラムを開講しクリニカルワークとして行い専門医取得を支援します。

(5) 横須賀キャンパスと横浜キャンパスの2校地による教育
歯学専攻では、高齢化に対応した横須賀キャンパスと高度先進医療を行う横浜キャンパスの2つの異なる機能を持った附属診療施設で充実した教育が受けられます。


【歯学専攻の概要】
大学院名 :神奈川歯科大学大学院歯学研究科
      Graduate School of Dentistry, Kanagawa Dental University
専攻名  :歯学専攻
      Doctoral Program in Dental Science
学位の名称:博士(歯学)
      Doctor of Philosophy in Dentistry

歯学専攻では、入学定員18名、博士(歯学)の学位が取得可能です。終了の要件は、4年以上の在学、30単位以上取得、コースワーク到達試験の合格、学位論文の提出と最終試験の合格が必要です。4年間を通じて、各大学院生には、複数の指導教官がマンツーマンで丁寧な指導を行い、身につけるべき能力の取得を目指します。社会人に対しても、夕方の授業の開講や録画されたビデオの視聴により、就労にも配慮された教育が展開されます。
歯学専攻の開設にあたり、設置基準上の指導教員を大幅に上回る101名の教員を配置し、143科目を開講しており、充実した教育体制を構築しています。


【設置の趣旨】
近年、歯科医師の過剰が大きくマスコミに取り上げられていますが、歯科医師の役割は、これまでの歯科医師像をはるかに超える新たな広がりをみせています。特に、口腔という臓器が、局所性の器官ではなく、全身の一部としての意義の解明が進み、口腔が全身の健康へ貢献することが明らかになってきています。本学でも咀嚼が脳機能を賦活化することや、腸管免疫と口腔の粘膜免疫のクロストークの解明などを行ってきました。さらに、歯周病をはじめとした口腔の炎症性疾患が、肝疾患や糖尿病などと関連することも明らかになり世界的にも非常に注目されています。
この様に、歯科医師は、健康寿命の延伸に重要な役割を果たしており、国民の健康を全身の視点で治療できる高度の歯科医師の養成は、まだまだ充分とはいえません。これ以外にも、高齢化社会に対応した全身管理に造詣の深い歯科医師、ライフステージでわけるのでなくライフコースに基づく生涯を見通した歯科医師、災害時に迅速に対応できる歯科医師、増加する口腔癌に対応する歯科医師が必要とされていますが、いずれも指導的立場の人材は不足しています。
大学院歯学研究科では、歯学部における教育の上に、歯学専門分野において、現代社会から求められている「研究マインドの高い高度な臨床能力と自立した研究力を備えた人材」を養成することで社会的課題の解決を目指し、地域社会や歯科会に社会貢献するため、新たに歯学専攻を設置しました。


【養成する人材像】
大学院歯学研究科の理念のもと、社会的需要が見込まれる研究マインドの高い高度な臨床能力と自立した臨床研究力を備えた人材の養成を行います。特に、倫理観に裏付けられたプロフェッショナリズムの醸成、科学者としての基本的素養の育成、歯学専門領域における深い理解と実践力の育成、課題解決のために国内だけでなく海外の情報を使いこなす能力は必須となっています。
そこで、歯学専攻では、具体的に以下の能力を身につけるための教育を行います。

(1) 高い倫理観を持ち、研究と臨床に必要な諸規則を熟知し応用する能力を身につけている。

(2) 歯学専門領域における臨床的課題を発見する能力の育成と同時に課題解決のために、多様な研究方法論を理解し実践する能力を身につけている。

(3) 普遍性のある研究成果を広くパブリケーションすることができる能力を身につけている。

(4) 歯学専門領域を横断する幅広い知識に裏打ちされた柔軟かつ俯瞰的な判断ができるマネージメント能力を身につけている。

(5) 地域における医療の歯科的課題解決を世界の動向を視野に入れて検討できるグローバルな思考能力を身につけている。
ここで養成された人材は、地域歯科医療において、その臨床研究能力を生かし様々な臨床的な課題を解決する指導的な人材、研究機関において、歯学専門領域の臨床課題を俯瞰的な思考で解決する新しい医療を開発する研究者としての活躍が期待されています。


【第1回入学式を挙行】
日時:2017年4月5日 14:00開式
場所:神奈川歯科大学 本部棟5F
   神奈川県横須賀市稲岡町82


【神奈川歯科大学】
神奈川歯科大学は、1964年4月に神奈川県横須賀市に開設されました。本学の前身は、1910年5月に開校した東京女子歯科医学講習所であり100年を過ぎた伝統を持ち、一貫して歯科医療従事者の養成を行い、多くの歯科医師、歯科衛生士を輩出してきました。
建学の精神は、「全てのものに対する慈しみの心と生命を大切にする「愛の精神」の実践即ち生命に対する畏敬の念」を掲げ、高い技術と人間味あふれる人材を養成しています。

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