まるで“シンデレラ文庫”!?既刊文庫が口コミから一気に10万...

まるで“シンデレラ文庫”!? 既刊文庫が口コミから一気に10万部突破

 株式会社筑摩書房(所在地:東京都台東区、代表取締役社長:山野浩一)は、2011年に刊行した東直子『とりつくしま』(ちくま文庫)が、話題の映像化作品や人気作家に分け入り、突如文庫ランキングに入り始め、累計発行部数が10万部を突破したことをお知らせいたします。

とりつくしま 帯付き書影
とりつくしま 帯付き書影

 『とりつくしま』は、今年2016年8月までの間では累計発行部数1万400部という売れ行きで、“知る人ぞ知る名作”でした。各種ブックレビューでも高く評価され、ファンの間では熱心に話題が広がっていました。そこで、2016年の9月から、口コミの中で出てきていた要素をまとめ、「大好きな人に今すぐ会いたくなる本No.1」「読後、最初に思い浮かんだ顔が あなたの一番大切な人です」といったキャッチフレーズを載せた新帯を付けたところ、その熱は一気に加速しました。福岡の41坪の立地にある積文館書店 天神地下街店では1日に31冊を販売(2016年11月23日)するなど、今やその勢いは全国にまで波及しています。9月からの3ヶ月間で10万3,000部の重版があり、2016年11月24日の重版(8刷)により、刊行から5年後の10万部突破となりました。(2016年12月7日現在 累計11万3,400部)


■大好きな人に今すぐ会いたくなる本No.1:『とりつくしま』内容紹介
 死んでしまったあと、モノになって大切な人の近くにいられるとしたら……。あなたは何になりますか?
 亡くなった人に、「とりつくしま係」が問いかける。この世に未練はありませんか。あるなら、なにかモノになって戻ることができますよ、と。
 日記になって妻の日常を見守る夫。野球で使うロージンバックになって、ピッチャーの息子の試合を見届ける母……。すでに失われた人生が凝縮してフラッシュバックのように現れ、切なさと温かさと哀しみ、そして少しのおかしみが滲み出る短篇小説集。五分に一回キュンとしたりじーんとしたり、歌人でもある著者・東直子だからこそ書けた短く美しい言葉で紡がれた魔法のような11話。
 好きな人に会えずに淋しくてしかたがないとき、仕事や家事に疲れてため息をもらしちゃったとき、大切な人と喧嘩をしてやるせなくなってしまったとき、この物語に救われるかもしれません。
 読後、最初に思い浮かんだ顔が、あなたの一番大切な人です。


■本書11のとりつくしま
・ピッチャーの息子を見守るため、野球の試合で使うロージンバックになった母
・夫のお気に入りのマグカップになった妻
・いつも遊んでいた大好きなジャングルジムになった男の子
・敬愛する書道の先生の扇子になった女性
・ひそかに見ていた図書館司書の名札になった老人
・母の補聴器になった娘
・妻が綴る日記になった夫
・最後の大きな買い物だったマッサージ器になった父親
・憧れの先輩が使うリップクリームになった少女
・孫にねだられたカメラになった祖母
・髪の毛を一本、裏庭のびわの樹の下に埋めて欲しいという一人娘


■読者の感想
「つらいことがあった時に、友達にすすめられて読みました。気づいたら、やさしさに包まれながら号泣していました。」 40代・女性
「普段あまり本を読まない自分でも読みやすく、ぐいぐい引き込まれて、一気読みでした。こんな夢中になれる本があったなんて知らなかった!」 30代・男性
「子育てに忙しくて最近なかなか好きな小説を読めずにイライラしていましたが、短篇ならと思って読み始めると、1話読むごとに涙と愛情があふれてきました。大切な人のそばにいられることって、なんて幸せなんだろう!とあらためて思いしらされました。また、がんばれそうです。」 30代・女性
「わたしだったら何にとりついて、誰のそばにいたいんだろう?読んでいる最中に、無意識に隠していた自分の本当の気持ちに出会いました。やっぱりあの人のことが好き、今なら素直に言えそうです。」 10代・女性
「もしかして、この湯呑み茶碗は亡くなった母なのかも?何気なく普段使っていたものがふと愛おしく思えてきました。今までの人生の中で悲しいさようならがいくつもありましたが、大切な人たちひとりひとりの顔を思い出し、温かい気持ちになることができました。」 60代・男性
https://www.atpress.ne.jp/releases/117221/img_117221_2.jpg


■あなたなら何に「とりつき」ますか?
 筑摩書房ホームページの特設サイトにて、試し読みおよび書店員の方が考えた「私のとりつくしま」を掲載中。
http://www.chikumashobo.co.jp/special/toritsukushima/

 また、本書5刷目からは「とりつくしま栞」が挟み込みされています。読み終わったあとに、大切な人のことを想いながら、自分だったらどうするかな?と考えてもらう手助けになればと思います。
▽とりつくしま 栞(表)
https://www.atpress.ne.jp/releases/117221/img_117221_3.jpg
▽とりつくしま 栞(裏)
https://www.atpress.ne.jp/releases/117221/img_117221_4.jpg


■「とりつくしま」短歌 募集中
 歌人・東直子さんの小説「とりつくしま」(ちくま文庫)をモチーフにした「とりつくしま短歌」を募集しています。投稿された歌の中から東直子さんが優秀作品を選出、筑摩書房が記念品をお贈りします。
※ 優秀作品は筑摩書房ホームページの特設サイトで発表。
  (募集期間2016年12月1日~2017年2月5日)


■とりつくしま短歌とは……
 「とりつくしま」とは、亡くなった人の魂が、この世に戻ってきてとりつく「モノ」のことです。魂がとりついた「モノ」になった気分で、「モノ」の目線で短歌を詠んでいただくことをおすすめします。短歌のあとの括弧「( )」内は作者がとりつくしまにした「モノ」です。東直子さん作の「とりつくしま」の短歌(一例)をご紹介します。

◇ゆっくりと明るくなれるうれしさにあなたの指が私をひらく (扇子) 東直子
◇この指の根元にずっとずっといる君が誰かを好きになっても (指輪) 東直子
◇あのねそらがぜーんぶあおでみてるとねあのねいまねりゅうがとんでる (ジャングルジム) 東直子

<参加方法>
Twitterでご参加ください(お一人様何首でもご投稿いただけます)。

(1) ちくま文庫の公式アカウントをフォローしてください(※ 優秀作品に選ばれた方にはDMでお知らせしますので必ず「@chikumabunko1」をフォローしてください)。
(2) どんなモノになったかを作品のあとに「( )」内で書いてください。
(3) ハッシュタグ「#とりつくしま短歌」を付けてツイートしてください。


■著者プロフィール
 東直子(ひがし・なおこ)1963年生まれ。歌人・作家。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』『東直子集』『十階』など。06年に『長崎くんの指』(のちに文庫『水銀灯が消えるまで』)で小説デビューし、以後、『とりつくしま』『さようなら窓』『ゆずゆずり』『薬屋のタバサ』『らいほうさんの場所』『キオスクのキリオ』『晴れ女の耳』ほか多数の小説作品や、エッセイ集『七つ空、二つ水』などを発表。共著に『回転ドアは、順番に』『短歌があるじゃないか。』『鼓動のうた』などがある。1996年に歌壇賞、2016年に『いとの森の家』で坪田譲治文学賞を受賞。

「直久」ホームページ: http://www.ne.jp/asahi/tanka/naoq/


■『とりつくしま』 ちくま文庫
刊行日    :2011年5月
ページ数   :224
定価     :本体600円+税
ISBN     :978-4-480-42829-5
解説     :大竹昭子
カバーイラスト:岡田里
8刷 累計11万3,400部(2016年12月7日現在)

取材依頼・商品に対するお問い合わせはこちら

プレスリリース配信企業に直接連絡できます。

  • 会社情報