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ビクトレックス社、 コンポジットとPAEKポリマーを一体化させる新規技術を開発  大幅な製造迅速化とコスト削減を実現

企業動向
2015年4月6日 14:30
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超高性能PAEKポリマーの分野で世界をリードするビクトレックス社(本社:英国ソーントン・クリーブリーズ)は、カーボンコンポジットとPAEKポリマーを一体化する新規技術“ハイブリッド・モールディング・プロセス”を開発したことを発表しました。
新規航空機搭載ブラケット

航空機部品の成形を得意とする米Tri-Mack Plastics Manufacturing Corp (以下 Tri-Mack社)との共同開発で、コンポジット材料の強靭さと射出成形による設計自由度を組み合わせることにより、部品の軽量化、迅速な製造およびコスト削減を実現しています。ハイブリッド・モールディング・プロセスで製作された航空機用ブラケット(固定治具)は4月8日から東京ビッグサイトで開催される高機能プラスチック展のビクトレックスジャパンのブース(東11-36)で一般公開されます。


ハイブリッド・モールディング・プロセスは、従来難しいとされてきたカーボン長繊維コンポジットとPAEKポリマーとの一体化を、射出成形で金属部品と樹脂を一体化させる(インサート成形)手法で実現できるのが大きな特徴です。

この手法で製作されたブラケットは、金属や熱硬化性樹脂では実現できなかった部品統合に成功しており、製造時間も従来の数時間から数分単位にまで大幅に短縮。省工程化により製造に要するエネルギーと廃棄物も削減でき、部品の一体化によりエッジ・シーリングやX線検査などの工程が不要となったことでシステムコストの削減を達成しています。


仕上がり品はステンレススチールやチタン製のものと強度、剛性、疲労性などの機械特性が同等以上でありながら、最大60%の軽量化を実現。1機あたり数千個搭載されるブラケットの大幅な軽量化により、航空機のさらなる燃費向上に貢献することが期待されています。

部品統合による省工程化やコスト削減など、ハイブリッド・モールディング・プロセスによるメリットは航空宇宙分野に限らず、自動車、エネルギーやエレクトロニクス業界に対しても広く展開できるものと期待されています。
VICTREX(R) PAEKソリューションと航空宇宙市場向けハイブリッド・モールディング・プロセスについては、 http://www.victrex.com をご覧ください。Tri-Mack社のエンジニアリングと加工に関する専門技術については、 http://www.trimack.com をご覧ください。


【Tri-Mack Plastics Manufacturing Corporationについて】
Tri-Mack Plastics Manufacturing Corporationは、熱可塑性樹脂および熱可塑性樹脂複合材料を専門とするエンジニアリングおよび製造メーカーです。Tri-Mack社は、航空宇宙、医療、エレクトロニクス、工業、および化学処理市場向けに、機械加工、射出成形、組み立て、複合材料製造などの比類ないサービスと高品質な加工能力を提供しています。Tri-Mack社はISO 9001:2008とAS 9100の認証を受けています。詳細は http://www.trimack.com をご覧ください。


【ビクトレックス社について】
ビクトレックス社(Victrex plc)は英国に本社を置く、超高性能ポリマーVICTREX(R) PEEKを主軸とする高機能ポリアリルエーテルケトン製品のメーカーです。主な製品は、VICTREX(R) PEEK、VICOTE(R) コーティング、APTIV(R) フィルムおよびVICTREX Pipes(TM)です。ビクトレックス社の高機能材料は、様々な産業分野で利用されており、多くの優れた特性をバランス良く発揮することで、コスト低減、高品質、他社製品との差別化といったメリットを顧客に提供しています。ビクトレックス社の全ての製品はISO 9001:2008により品質管理されています。ビクトレックス社および同社製品詳細は、 http://www.victrex.com/jp をご覧ください。