アスホターゼアルファが日本において希少疾病用医薬品指定を取得

アスホターゼアルファが日本において希少疾病用医薬品指定を取得

 米国コネチカット州チェシャー、2014年9月8日--アレクシオン・ファーマスーティカルズ(NASDAQ:ALXN、以下 アレクシオン)は、日本の厚生労働省が低ホスファターゼ症(以下 HPP)の治療薬としてアスホターゼアルファを希少疾病用医薬品(ODD)に指定したことを2014年9月16日(火)に発表しました。
 HPPは、骨石灰化不全を特徴とする慢性かつ進行性のある極めて稀な遺伝性代謝疾患です。HPP患者さんは、骨の破壊や変形、重篤な筋力低下、けいれん発作、呼吸不全、および早期死亡など、多様かつ生命に影響を受ける可能性があります(1-5)。 アスホターゼアルファは、骨を標的とした酵素補充療法の画期的なファースト・イン・クラスの薬剤であり、HPPの根本的原因を解決するようにデザインされています。

 アレクシオンのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバル研究開発責任者のマーティン・マッケイは次のように述べています。
 「HPPは患者さんやそのご家族に対して深刻な影響を及ぼす疾患ですが、現在のところ、承認された治療選択肢は存在しません。アスホターゼアルファに対する今回の希少疾病用医薬品指定は、この重篤な超希少疾患の日本人患者さんに対して効果的な治療選択肢を提供するニーズが極めて高いことを裏付けています」

 厚生労働省は、日本の対象患者さんの数が50,000人未満であること、重篤な疾病の治療手段として特に医療上の必要性が高いことなどを条件に、薬事・食品衛生審議会の答申に基づいて希少疾病用医薬品を指定します。製薬会社は、希少疾病用医薬品指定を取得すると、製造販売承認の優先審査のほか、指定の適応症に対して承認を取得した場合には10年間の再審査期間が認められるなどのメリットや支援措置を受けることができます。


【低ホスファターゼ症(HPP)について】
 低ホスファターゼ症(HPP)は、骨石灰化不全を特徴とする遺伝性、慢性および進行性の超希少代謝疾患であり、骨の破壊や変形、重篤な筋力低下、けいれん発作、呼吸不全および若年死に至ることがあります(1-5)。
 HPPは、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)と呼ばれる酵素の遺伝子コーディングの変異が原因で発症します(1,2)。HPPにおける遺伝子異常はあらゆる年齢層の患者さんに影響を及ぼします(1)。HPPは発症時の年齢によって分類され、小児期発症HPPは年齢18歳未満で発症した場合と定義されます(1)。

 HPPは、年齢を問わず、患者さんに深刻な影響を及ぼす可能性があります(1)。
 小児のHPP患者さんは主として呼吸不全が原因で高い死亡率が認められます(1,5)。 青年期および成人期まで生存した患者さんの場合、長期的な臨床的続発症には、再発性および治癒しない骨折、衰弱性の筋力低下、重度の疼痛、ならびに車椅子、歩行器および杖などの歩行補助器具が必要とされる状況などがあります。(1,4)


【アスホターゼアルファについて】
 アスホターゼアルファは、酵素補充療法を標的とした極めて革新的なクラス初の治験薬で、HPPの根本的な原因である遺伝的欠損のある代謝過程を正常化し、HPP患者さんが生涯苦しむことになるミネラル代謝調節障害による重篤で致死的な合併症を予防・解消することを目的に、開発が進められています。
 2013年、米国食品医薬品局(以下 FDA)は、画期的治療薬にアスホターゼアルファを指定しました。FDAによると、画期的治療薬の指定は、1つ以上の臨床的に重要なエンドポイントにおいて、ある医薬品が既存の治療薬を上回る実質的な改善を実証できることが暫定的な臨床エビデンスによって示唆される場合に、重篤または生命を脅かす疾患の治療薬開発を促進する目的で策定されています。
 2014年4月には、アレクシオンは、FDAにHPP患者さんの治療としてアスホターゼアルファのための生物製剤認可申請(BLA)の申請を開始しました。2014年7月には、アスホターゼアルファの販売承認申請(MAA)が行われ、欧州医薬品庁(EMA)によって迅速審査に指定されました。


【アレクシオンについて】
 アレクシオンは、生活を一変させる治療薬のイノベーション、開発、商品化を通して、重篤な希少疾患を抱える患者さんへ貢献することを主眼としたバイオ製薬企業です。アレクシオンは、補体阻害領域におけるグローバルリーダーであり、慢性的な補体活性化のコントロール不良を原因とする衰弱性かつ致命的な2つの超希少疾患、発作性夜間血色素尿症(以下 PNH)および非定型溶血性尿毒症症候群(以下 aHUS)の治療薬であるソリリス(R)(エクリズマブ)を開発し、提供しています。
 ソリリスは現在、PNHの治療薬として約50カ国でaHUSの治療薬として約40カ国で承認されています。アレクシオンは、PNHおよびaHUS以外の重篤な超希少疾患領域におけるソリリスのその他の潜在的な適応評価や、アスホターゼアルファなど、複数の治療領域にわたる革新的なバイオテクノロジー製品候補の開発を行っています。本プレスリリースとアレクシオンに関する詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.alexionpharma.com


【セーフハーバーに関する記述について】
[ALXN-G]
 本プレスリリースには、HPPに対するアスホターゼアルファの潜在的な医学的ベネフィットに関する記述など、将来予測に関する記述が含まれています。将来予測に関する記述は、諸要因による影響を受け、これらの要因により将来予測に関する記述がアレクシオンの結果および計画と異なる可能性があります。HPPの治療薬としてのアスホターゼアルファの上市に関する販売承認または重大な制限に関する規制当局の決定、十分な製造能力の手配と商業インフラの確立の遅れ、臨床試験の結果からより広く多様な患者集団でのアスホターゼアルファの安全性と有効性に関する結果が予測できない可能性、政府機関など第三者の支払者が承認された場合のアスホターゼアルファの使用に対して容認できる比率で償還金を支払わないかまったく支払わないリスク、アスホターゼアルファを使用する患者数の推定とアスホターゼアルファを使用した患者さんの疾病の自然史に関する所見が不正確なリスク、ならびに米国証券取引委員会にアレクシオンが提出した報告書の中で適時記載したさまざまなリスクなどがあります。このリスクにはアレクシオンの2014年3月31日を末日とするForm 10-Q四半期報告書に記載したリスクを含みますが、これらに限定されません。アレクシオンは、法律に基づき義務が生じた場合を除き、この将来予測に関する記述を見直し、本プレスリリースの発表日後に発生した事象または状況を反映する予定はありません。


【参考文献】
(1) Rockman-Greenberg C. Hypophosphatasia. Pediatr Endocrinol Rev. 2013; 10(suppl 2):380-388.
(2) Whyte MP. Hypophosphatasia: nature’s window on alkaline phosphatase function in humans. In: Bilezikian JP, Raisz LG, Martin TJ, eds. Principles of Bone Biology. Vol 1. 3rd ed. San Diego, CA: Academic Press; 2008:1573-1598.
(3) Whyte MP, Greenberg CR, Salman N, et al. Enzyme-replacement therapy in life-threatening hypophosphatasia. N Engl J Med. 2012; 366(10):904-913.
(4) Seshia SS, Derbyshire G, Haworth JC, Hoogstraten J. Myopathy with hypophosphatasia. Arch Dis Child. 1990; 65(1):130-131.
(5) Baumgartner-Sigl S, Haberlandt E, Mumm S, et al. Pyridoxine-responsive seizures as the first symptom of infantile hypophosphatasia caused by two novel missense mutations (c.677T>C, p.M226T; c.1112C>T, p.T371I) of the tissue-nonspecific alkaline phosphatase gene. Bone. 2007; 40(6):1655-1661.

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