車載オルタネータ用ダイオード 「SG-K17VLEFGR、SG-K17VLEFGS」量産を開始 当社従来品と比べ順方向降下電圧を約40%低減
サンケン電気株式会社(埼玉県新座市北野3-6-3)は、車載オルタネータ用ダイオード「SG-K17VLEFGR、SG-K17VLEFGS」の量産を開始しました。
本製品は、平均順方向電流50Aという大電流対応品でありながら、当社従来品と比べ順方向降下電圧を約40%低減しました(VF = 0.67V max.)。これにより高効率のオルタネータ回路を構成でき、燃費の向上に貢献します。また、ツェナーダイオード特性を持っており、高いサージ耐量(IFSM = 500A)を有する信頼性の高い製品です。
SG-K17VLEFGRとSG-K17VLEFGSは極性が逆になっており、ペアで使用することで、狭いスペースに効率的にブリッジ回路を構成できます。
パッケージは、高温・高湿条件において高い信頼性を有した高放熱のプレスフィット型(*1)を採用しています。エンジンルーム内の過酷な環境でも安心してご使用いただけます。
12Vバッテリー用オルタネータ回路に最適です。
「SG-K17VLEFGR、SG-K17VLEFGS」
■開発背景
オルタネータとは、エンジンの回転を利用して電力を生成する発電機です。車載バッテリーを充電するとともに、ヘッドライト、エアコン、カーナビなど各種電装品の動作に必要な電力を生み出す部品です。近年、電装品で必要とされる電力は増加の傾向にあり、オルタネータの大電流化が進んでいます。
オルタネータ用のダイオードは、エンジンで生成した交流電力を、バッテリーや電装品が必要とする直流電力に変換する働きを担っており、高熱な環境下に耐える高い信頼性に加え、燃費向上につながる低損失・省エネ性能が求められます。
本製品は内蔵チップの構造を従来品から見直すことで、IF(AV):50A、VRM:17VでありながらVF:0.67V(max.)と、大電流化と低VF化の両立を実現しました。
<用語解説>
(*1) プレスフィット型
スルーホールに圧入するだけで実装が可能な、はんだ付けが不要な形状のパッケージ
■用途
12Vバッテリー用オルタネータ回路
■特長
1. 低VF 0.67V(max.)(IF = 100A)
2. プレスフィット型パッケージ
3. 高いジャンクション温度(TJ=200℃保証)
4. 熱疲労試験:5,000サイクル保証
5. 高サージ耐量(JASO A-1規格対応)
IFSM = 500A(10ms 正弦波、半波、単発)
6. 端子部Pbフリー(RoHS対応)
■パッケージ
・プレスフィット型
プレスフィット型パッケージ
■応用回路例
応用回路例
■SG-K17VLEFG(新製品)とSG-17VLZ(従来品)との特性比較
・VF-IF特性
VF-IF特性の比較(TJ = 25℃)
・VR-IR特性
VR-IR特性の比較(TJ = 25℃および200℃)
■代表特性
1. ピーク非繰返し逆電圧 VRSM: 50V(ピーク非繰返し逆電圧測定回路図参照)
2. ピーク繰返し逆電圧 VRM: 17V
3. 平均順方向電流 IF(AV): 50A
4. サージ順方向電流 IFSM: 500A(10ms 正弦波、半波、単発)
5. 順方向降下電圧 VF: 0.67V(Max.)(IF = 100A)
6. 逆方向漏れ電流 IR: 20μA
7. 高温逆方向漏れ電流 H/IR: 200mA(Max.)(VR = VRM、TJ = 200℃)
8. 逆方向降伏電圧 VZ: 20V~26V(IZ = 10mA)
9. 接合部温度 TJ: -40℃~200℃
10. 保存温度 TSTG: -40℃~200℃
ピーク非繰返し逆電圧測定回路
■オルタネータ用ダイオードラインアップ
オルタネータ用ダイオードラインアップ
■外形図
外形図
■会社概要
社名 : サンケン電気株式会社
代表者 : 代表取締役社長CEO 高橋 広
所在地 : 〒352-8666 埼玉県新座市北野三丁目6番3号
設立 : 1946年9月5日
事業内容: 電子部品、デバイス、電子回路の製造および販売
電気機械器具の製造および販売
前各号に付帯する一切の業務
資本金 : 20,896,789,680円