美容専門学校「国際文化学園」が縄文から現代までの 日本人の美意識をテーマにしたギャラリーを渋谷にオープン! 第2回企画展は「吉原遊女に見るヘアスタイル」展を 6月4日より開催。
学校法人国際文化学園は、「縄文時代から現代までの日本人の美意識」をコンセプトとしたギャラリー「KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉」を2024年12月にグランドオープンいたしました。ギャラリーの名称 KOKUSAIBUNKAとは、国際文化理容美容専門学校を運営する学校法人国際文化学園に由来します。教育機関であるとともに研究機関でもあるべきという創立以来の校是に基づき活動し、2019年には美容考古学研究所が設立されました。
当ギャラリーでは、ヘアスタイル・メイク・着付などの技術や歴史、変遷についての研究成果を元に、江戸時代から続く化粧道具、かんざし、装束、浮世絵、また、ユニークなハサミ、バリカンなどの理容道具や、縄文、弥生、古墳の土偶、埴輪、土器に描かれている美容表現など多彩なテーマで企画展示を開催いたします。
第2回目となる企画展は、「吉原遊女に見るヘアスタイル」を開催いたします。
吉原遊女に見るヘアスタイル チラシ
現在、NHKで放映されている大河ドラマ『べらぼう』では、江戸末期(安永~天明)の吉原遊廊に生きる人々が描かれていますが、登場する女性たちが結っている「灯籠鬢(とうろうびん)」や「横兵庫(よこひょうご)」といった髪型にも注目が集まっています。
灯籠鬢とは、左右の鬢に鯨の骨製の鬢差しを入れて張り出させ、灯籠のように毛筋が透けて見えるようにしたもの。繊細でいてとても美しい髪型です。江戸の遊女たちに流行し、喜多川歌麿(うたまろ)の浮世絵にも描かれています。
横兵庫とは、江戸時代中期以降吉原、島原などの高級遊女(花魁)に結われた髪型です。もともとは髷を高く輪にした「兵庫髷」から発達した髪型で、髷を横に倒し、左右の鬢を大きく張り出したのが特徴です。
本展は、吉原における風俗文化の一端を、かつらや浮世絵などの資料からご覧いただきます。特に「吉原傾城 新美人合自筆鏡」は、『べらぼう』にも登場する北尾重政の弟子である北尾政演(まさのぶ)(劇作者・山東京伝としても活躍)が描いたものです。
繊細な筆遣いで細部まで丁寧に描かれた美人画からは、当時の吉原の様子がうかがい知れるだけでなく、灯籠鬢を結った遊女が描かれており、髪飾りのあしらい方、また遊女の格や年齢による違いが見て取れます。遊女として、それぞれに創意工夫を重ねていた、艶やかな世界をご紹介します。
会期は2025年6月4日(水)~8月29日(金)まで。会期中の6月25日(水)、7月30日(水)は当ギャラリーの館長でもあり、日本美容風俗研究の専門家でもある村田孝子によるギャラリートークを開催、吉原遊女の髪型や化粧について解説いたします。併せてお楽しみください。
吉原傾城 新美人合自筆鏡
江戸時代の化粧道具
【開催概要】
吉原遊女に見るヘアスタイル
会期 :2025年6月4日(水)~8月29日(金)
会場 :KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉
国際文化理容美容専門学校渋谷校6号館B棟2階
(東京都渋谷区神泉町1-2 2階)
時間 :12:00~16:30(最終入館は16:00まで)
入場料:500円
休館日:土曜日、日曜日、月曜日、祝日
※学校行事開催の関係で日程等変更の場合があります。
●ギャラリートーク
テーマ :吉原遊女の髪型、化粧
開催日時:2025年6月25日(水)、7月30日(水)14:00~15:00
会場 :KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉
講師 :村田孝子(KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉 館長)
KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉画像
KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉
村田館長によるギャラリートーク
【プロフィール】
村田孝子(むらた たかこ)
青山学院大学文学部教育学科卒。元ポーラオルビスホールディングス ポーラ文化研究所化粧文化チーム。主に日本と西洋の化粧史・結髪史を調査し、その研究成果をビデオや展覧会、論文等で発表。著書に『眉の文化史』『モダン化粧史』『日本の化粧』(共著)、『結うこころ日本髪の美しさとその型』(編著)ポーラ文化研究所発行。岩波書店『広辞苑』第五版・「風俗」担当。『江戸三〇〇年の女性美』(株式会社青幻社)などがある。元・国立歴史民俗博物館外部リニューアル委員 現・東京都江戸東京博物館外部評価委員現在は国際文化学園ギャラリーの館長兼、美容考古学研究所所長。
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