第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング...

第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・ 業種ランキング」調査  ~1位は民間企業初の「任天堂」、 就活準備に「オファー型サイトへの登録」が大幅伸長~

法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果を発表いたしました。


第9回となる今回調査では、1位「任天堂」、2位「国家公務員」、3位「地方公務員」、4位「ソニー」、5位「グーグル(Google)」となりました。これまで過去8回の調査では、国家公務員もしくは地方公務員のいずれかが1位となっていましたが、今回初めて民間企業の「任天堂」が1位となりました。「任天堂」は、「理系・男性」から人気を得ており、昨今のゲーム人気を背景とするヒットメーカーへの憧れや自分の好きなことを仕事にしたいという気持ちの表れがうかがえます。

また、就職先選定の重視項目1位が「給与額」であること、将来望む就業の形1位が「出世して高収入を得たい」であること、1,000万円以上の年収を得たいと考える学生が増加していること等から、前回調査よりも就職先選定において高収入を得ることが重要な要素となっていることが表れており、働くことに対する貪欲な姿勢やチャレンジする姿勢が垣間みえます。

今回調査と就活生の就職したい企業調査を比較すると、就活生は「安定性」を重視する傾向が強いのに対して、大学1、2年生では「趣味」や「収入」への志向を重視する傾向がみられます。就職を目前に控える就活生に比べて、大学1、2年生は就職に対するイメージや企業研究が十分でないために、企業名や商品・サービスから企業を選定していることが要因として考えられますが、今後の大学生活を経て自らの進路を決めていく中で、その経験や周囲の環境によって、現在の志向から変化が生じることでしょう。

近年、少子高齢化などに起因する労働力不足対策の一環として、企業はインターンシップなどを活用し、新卒採用開始を年々早めていると言われています。学生の皆さんには、急いて事を仕損じることのないように、企業研究などを入念に行いながら就職先を十分に吟味して最良の選択をしてほしいものです。



▼本調査の結果は以下掲載サイトでもご覧いただけます。

https://www.riskmonster.co.jp/study/research/

▼動画版はこちら 「YouTube リスモンちゃんねる」

https://youtu.be/PIY48ty5czM



[調査結果]

(1) 上位20社のうち、8社が製造業

「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」の1位は「任天堂」(回答率6.7%)となりました。次いで「国家公務員」が2位(同6.0%)、「地方公務員」が3位(同4.5%)となり、以下4位「ソニー」(同4.3%)、5位「グーグル(Google)」(同4.2%)、6位「資生堂」(同3.7%)、7位「パナソニック」(同3.5%)と続きました。

今回調査では、任天堂(前回4位)が、第1回調査から前回調査までトップ2を占めていた公務員の牙城を崩し初めてトップとなりました。その他、「NTTデータ」(前回104位→今回16位)や「日本赤十字社」(前回75位→今回20位)、「イオン」(前回53位→今回13位)など、順位が大きく変動した企業が多くみられました。

業種別では、製造業が8社(任天堂、ソニー、資生堂、パナソニック、サンリオ、アップル(Apple)、トヨタ自動車、花王)となり、前回同様に最も多い結果となりました。毎回上位にランクインしている食料品製造業がランク外となり、製造業以外では、業種の分散が目立つ結果となっています。(図表A)


図表A


(2) 愛着が企業選定のポイントに

就職したい企業の選択理由について、自由回答で尋ねたところ、1位「任天堂」については、「ゲームが好きだから」、「親しみがあるから」、「人々を楽しませたいから」といった製品への親しみを選択理由とする意見が多いのに対し、2位「国家公務員」、3位の「地方公務員」の「安定しているから」という意見が多い点と志向の相違がみられます。「国家公務員」や「地方公務員」については、共通して「安定している」という意見が多い中、「教師になりたい」や「故郷に恩返ししたい」など、学校教育や地元に関わりたいという意見も多くみられました。4位「ソニー」、5位「グーグル(Google)」、6位「資生堂」では、「製品・サービスが好きだから」のほか、ネームバリューを意識した意見が多くみられます。(図表B)


図表B-1

図表B-2

図表B-3


(3) 男性は交通インフラ企業、女性は化粧品関連企業が人気

就職先として望む企業を男女別に集計したところ、男性は「任天堂」、女性は「サンリオ」の玩具製造業2社が1位となり、前回、男女ともにトップであった「地方公務員」(男性4位、女性6位)は大きく順位を落としました。その他、男性では、前回調査同様に「東海旅客鉄道(JR東海)」や「西日本旅客鉄道(JR西日本)」、「東日本旅客鉄道(JR東日本)」、「日本航空(JAL)」、「全日本空輸(ANA)」などの交通インフラ業界が人気であるのに対して、女性では「資生堂」、「花王」、「コーセー」など、化粧品関連が上位にランクインしており、日常生活での利用シーンの多い業種が人気となっていることがうかがえます。(図表C)

就職先として望む企業を文理別に集計したところ、文系が望む就職先ランキング1位は、「国家公務員」(文系回答率7.0%)となり、次いで「地方公務員」(同6.0%)が2位、「任天堂」(同5.7%)が3位となりました。4位以下では、「日本テレビ」や「TBS」、「ソニー・ミュージックエンタテインメント」、「オリエンタルランド」など、娯楽・エンターテインメント業界のランクインが目立つ結果となっています。一方、理系が望む就職先ランキング1位は、「任天堂」(理系回答率7.7%)となり、次いで「ソニー」(同5.7%)が2位、「国家公務員」(同5.0%)が3位となりました。また、理系が就職したい企業トップ20のうち製造業が18社と約7割を占めており、大学で学んでいる専門知識を活かし、開発や製造の現場で働きたいという志向が強い傾向が表れています。(図表D)


図表C

図表D


(4) 男性は収入、女性はプライベート優先が1位

就職先選定における学生の行動基準について調査したところ、将来望む就業の形としては、「出世して高収入を得たい」(回答率21.3%)が1位となり、「プライベートを優先させたい」(同17.3%)が2位、「優良企業で安定的に働きたい」および「ワークライフバランス重視で働きたい」(各同16.0%)が3位となりました。

「出世して高収入を得たい」については、「1年生」と「男性」では前回から1位となっていましたが、他のセグメントにおいても回答率が上昇し、全体で1位となりました。但し、「女性」では「プライベートを優先させたい」が依然として1位であり、「ワークライフバランス重視で働きたい」が2位となっている点など、他のセグメントとの意識の相違が目立つ結果となっています。(図表E)

就職先の選定において重視する点としては、「給与額」(回答率50.0%)が1位、「福利厚生」(同31.7%)が2位、「勤務地」(同29.3%)が3位となりました。上位3項目は、前回調査から順位変動はあるものの同じ項目であり、各項目に対する関心の高さに大きな変化はみられません。また、今回より調査対象とした「有給の取得しやすさ」が全体で4位、セグメント別でもそれぞれ4位と上位にランクインし、余暇を重視する傾向が強くなっていると推察します。(図表F)

また、「給与額」について、最低限実現したい生涯最高年収を調査したところ、「600万円~800万円」(回答率23.7%)が前回と同様に最も多く、次いで「1,000万円~2,000万円」(同15.8%)、「500万円~600万円」(同14.7%)の順となりました。前回調査と比較すると、全体では「1,000万円以上」(前回19.8%→今回25.5%)が5.7ポイント上昇する中で、「600万円未満」(前回47.3%→今回38.2%)が9.1ポイント低下しており、希望年収の水準が上昇している様子がうかがえます。なお、最低限達成したい生涯最高年収としては、女性よりも男性、文系よりも理系の方が、それぞれ高い傾向が表れる結果となっています。(図表G)


図表E

図表F

図表G


(5) 「オファー型サイトへの登録」が大幅伸長

大学1、2年生に対して、就職活動に備えて取り組んでいることを確認したところ、「授業の履修」(回答率35.5%)、「オファー型サイトへの登録」(同35.0%)、「特に何もしてない」(同33.3%)、「資格取得のための勉強」(同25.7%)の順となりました。「オファー型サイトへの登録」(前回1.5%→今回35.0%)が33.5ポイント上昇したのに対して、前回調査で2位であった「アルバイト」(前回31.3%→今回13.0%)が18.3ポイント低下している点については、アルバイトを通じた就職準備の意識に変化が生じている可能性が考えられます。また、「特に何もしていない」については、「女性」の回答率が高く、就職活動に対しては、男性の方が積極性が高い様子が表れています。(図表H)

2023年1月に就活生を対象に実施した「第9回 就職したい企業・業種ランキング」と本調査を比較したところ、就活生はトップ2を公務員が占め、「安定性」を重視しているのに対して、大学1、2年生では「憧れ」や「嗜好性」が重視され、任天堂が公務員を抑えて1位になるなど、ランキング上位の企業に変化がみられました。また、就活生に人気の食料品製造業界が、大学1、2年生ではランク外となっている点も、志向の違いが表れているといえるでしょう。(図表I)


図表H

図表I


[総評]

「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」は、第9回にして、初めて民間企業が1位となりました。これまで第8回の調査まで、国家公務員もしくは地方公務員のいずれかが1位となっていましたが、今回初めて民間企業である「任天堂」が1位となりました。また、前回までの調査において「理系・女性」に人気の「味の素」など食料品製造業が、今回調査ではランク外となっている点については、昨今の円安等の影響による食料品価格高騰などが企業イメージに影響した可能性が考えられます。

ランキング1位となった「任天堂」は、「理系・男性」から人気を得ており、昨今のゲーム人気を背景とするヒットメーカーへの憧れや自分の好きなことを仕事にしたいという気持ちの表れがうかがえます。

また、就職先選定での重視項目の1位が「給与額」となっていることや、将来望む就業の形の1位が「出世して高収入を得たい」であること、1,000万円以上の年収を得たいと考える学生が増加していること等から、前回調査よりも就職先選定において高収入を得ることが重要な要素となっていることが表れており、働くことに対する貪欲な姿勢やチャレンジする姿勢が垣間みえます。

就活生のランキングとの比較において、就活生が「安定性」を重視する傾向が強いのに対して、大学1、2年生では「趣味」や「収入」への志向を重視する結果となっている点については、就職を目前に控える就活生に比べて、大学1、2年生は就職に対するイメージや企業研究が十分でないために、有名企業や商品・サービスがイメージしやすい企業を選びやすくなることが要因として挙げられます。しかし、実際の就職において、「安定性」、「嗜好」、「収入」のどれを重要視すべきかに正解はなく、今後大学1、2年生が大学生活を経て自らの進路を決めていく中では、その経験や周囲の環境によって、現在の志向から変化が生じる可能性もあります。

近年、少子高齢化などに起因する労働力不足対策の一環として、企業はインターンシップなどを活用し、新卒採用開始を年々早めていると言われています。学生にとっては、その本分である学業が疎かにならない範囲であれば、来る将来に向けて自らの就職先の検討を進めることは有効ともいえますが、急いて事を仕損じることのないように、企業研究などを入念に行いながら就職先を十分に吟味して最良の選択をしてほしいものです。



※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。

https://www.riskmonster.co.jp/study/research/



[実施概要]

・調査名称 :第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査

・調査方法 :インターネット調査

・調査エリア:全国

・期間   :2023年8月18日(金)~8月23日(水)

・調査対象者:大学1年生および2年生の男女個人

・有効回収数:600サンプル



■リスモン調べ動画

今回発表の「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」はYouTubeの「リスモンちゃんねる」でもご覧いただけます。

https://youtu.be/PIY48ty5czM


▼リスモン調べ動画キャプチャ


リスモン調べ動画


■リスモン調べとは

リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しております。

今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。

掲載サイトはこちら http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/



■リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)

2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。

リスモングループ法人会員数は、2023年9月末時点で13,851(内、与信管理サービス等7,315、ビジネスポータルサイト等3,096、教育事業等2,988、その他452)となっております。

ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/

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