第32回「山本七平賞」 最終候補作決定のお知らせ

第32回「山本七平賞」最終候補作
第32回「山本七平賞」最終候補作
株式会社PHP研究所(京都市南区西九条北ノ内町11、代表取締役社長 瀬津要)は、この度、第32回「山本七平賞」の予備選考会を実施し、下記の通り最終候補作が決定しましたのでお知らせいたします。
◆『生成と消滅の精神史』(下西風澄著 文藝春秋)
◆『諜報国家ロシア』(保坂三四郎著 中公新書)
◆『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(石井光太著 文藝春秋)

※以上、五十音順。

「山本七平賞」について

山本七平賞は、平成3年12月に逝去された山本七平氏の長年にわたる思索、著作、出版活動の輝かしい成果を顕彰することを目的に、平成4年5月に創設されました。賞の対象となる作品は前年7月1日から当年6月末日までに発表(書籍の場合は奥付日)された、書籍、論文で、選考委員は、伊藤元重(東京大学名誉教授)、中西輝政(京都大学名誉教授)、長谷川眞理子(日本芸術文化振興会理事長)、八木秀次(麗澤大学教授)、養老孟司(東京大学名誉教授)の5氏。

最終選考会は9月13日(水)に実施され、受賞作品が決定します。受賞者には副賞として賞金300万円と記念品が贈られ、贈呈式は11月29日(水)、都内で開催予定です。

★山本七平賞の詳細、過去の受賞作品はこちらをご覧ください。

第32回「山本七平賞」最終候補作と著者

『生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる』(文藝春秋 2022年12月12日)

『生成と消滅の精神史』
『生成と消滅の精神史』
ソクラテスが心を神から切り離して以後、 人類の心は何度も作り直されてきた。そもそも心とは何であったのか? AIが台頭する現代、心はどのように捉えられるか? 古代ギリシアから始まる思索の旅は、 西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、認知科学を辿り、夏目漱石へと至る。学問領域を大胆に横断しながら紡ぎ出される、3000年の心の歴史。
著者:下西風澄(しもにし・かぜと)
1986年、鹿児島県鹿児島市生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。哲学に関する講義・執筆活動を行っている。論文に「フッサールの表象概念の多様性と機能」(『現象学年報』)ほか。執筆に「色彩のゲーテ」(『ちくま』)、詩「ねむの木の祈り」(『ユリイカ』)、絵本『10才のころ、ぼくは考えた。』(福音館書店)など。

『諜報国家ロシア ソ連KGBからプーチンのFSB体制まで』(中公新書 2023年6月25日)

『諜報国家ロシア』
『諜報国家ロシア』
ウクライナへの全面侵攻で世界に衝撃を与えたロシア。なぜ国際法を無視し、蛮行を続けるのか? その背景には、ソ連時代に国家の根幹を掌握し、かつてプーチンも所属した諜報機関「KGB」と、ロシア連邦でそれを継承した「FSB」がある。ウクライナで近年公開されたKGBの極秘文書、反体制派やハッカーによるリーク情報、最新のインテリジェンス研究から、「諜報国家」ロシアの社会構造と行動原理に迫る。
著者:保坂三四郎(ほさか・さんしろう)
1979年、秋田県秋田市生まれ。上智大学外国語学部卒業。2002年在タジキスタン日本国大使館、04年旧ソ連非核化協力技術事務局、18年在ウクライナ日本国大使館などの勤務を経て、21年より国際防衛安全保障センター(エストニア)研究員、タルトゥ大学ヨハン・シュッテ政治研究所在籍。専門はソ連・ロシアのインテリジェンス活動、戦略ナラティブ、歴史的記憶、バルト地域安全保障。17年ロシア・東欧学会研究奨励賞、22年ウクライナ研究会研究奨励賞受賞。

『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(文藝春秋 2022年7月30日)

『ルポ 誰が国語力を殺すのか』
『ルポ 誰が国語力を殺すのか』
『ごんぎつね』の読めない小学生、反省文の書けない高校生……現代の子供たちの置かれた衝撃の言語環境とは? 文庫まるごと一冊の精読から始める全人的教育から、他者への想像力を鍛える「哲学対話」まで、国語力再生の最前線の試みを描く渾身のルポ。
著者:石井光太(いしい・こうた)
1977年、東京都世田谷区生まれ。作家。国内外の貧困、災害、事件などをテーマに取材・執筆活動をおこなう。著書に『物乞う仏陀』(文藝春秋)、『絶対貧困 世界リアル貧困学講義』、『遺体 震災、津波の果てに』、『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』、『浮浪児1945- 戦争が生んだ子供たち』(以上、新潮社)、『原爆 広島を復興させた人びと』(集英社)、『43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層』(新潮社)、『本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式』(文藝春秋)、『格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉』(日本実業出版社)、『世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル』 (PHP文庫)など多数。2021年、『こどもホスピスの奇跡 短い人生の「最期」をつくる』で新潮ドキュメント賞を受賞。

以上

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