世界三大毛織物産地・尾州のテキスタイルのワークショップにアパ...

世界三大毛織物産地・尾州のテキスタイルのワークショップに アパレルを学ぶ学生やテキスタイル好きが参加、 2日間で計35名以上が尾州テキスタイルで 自分ならではの楽しみ方を満喫!

愛知県一宮市は、同市を中心としたエリア「尾州」で育まれてきた、高品質で多彩な表情を持つ「尾州テキスタイル」の魅力を伝えるため、2019年3月8日(金)と3月13日(水)の2回にわたり、渋谷区道玄坂の「FabCafe Tokyo(ファブカフェ東京)」で、「尾州テキスタイル」に、実際に触れて、オリジナルな楽しみ方を発見していただくファッションワークショップを開催、2日間で計35名以上が参加し、実際に尾州テキスタイルに触れて楽しみました。

尾州テキスタイルのファッション性を発信するため、ファッションの街・渋谷で尾州テキスタイルを楽しんでいただくことを目指して愛知県一宮市が2016年に立ち上げたのが「渋谷おみやげプロジェクト」です。今回のワークショップは、その第3弾のイベントです。


尾州テキスタイル ファッションワークショップの様子


第1回目は、ファッションアパレルを学ぶ都内の学生を対象に開催。尾州のリーディングカンパニーである中伝毛織の中島副社長による尾州テキスタイルについてのレクチャーで、歴史や特徴を学びます。その後、用意された豊富な尾州生地サンプルとアクリル板を組み合わせて、ピアスやヘアゴムなどのアクセサリーを制作。多様な色、織り、手触りのサンプルから、好きなものを選び、組み合わせを楽しみながら、自分だけのオリジナルアクセサリーを作り上げました。

学生たちは、「アパレルを学んでいるので尾州はよく知っているし憧れている」「服づくりのための布探しをするときに自分が求めている生地がなかなかなかったりするので、多様なテキスタイルデザインができる尾州の仕事は面白そう」「生地の裏と表で全然質感が違うことが面白いと思ったので、片耳ずつ表と裏にして使ったイヤリングにした」などと楽しんでいました。


第2回目は一般の方を対象に、尾州の質感あふれる上質な布を巻く・まとうことによってワンランク上のファッションを楽しんでいただくことを目的に開催。講師は、一宮市で、レトロビルを素材ショップやファッション・デザイン等のテナントが集まる総合ビル「リテイル」として生まれ変わらせて、若手アパレルデザイナーやクリエーターから注目を集めているコーディネーターの稀温(きおん)氏。

織られ方や加工によってどれだけ多様な布ができるのか、配られた布サンプルを観察。実技タイムでは、参加者が布の方向を意識しながら腰に巻いたり、肩にかけたりして、布自体の見え方を確認。大ぶりなファッションベルトなどの小物と組み合わせて、どんどんアレンジを加えていきます。ご自身も若いころは、ブランドで使われている布のハギレを買って、アクセントとして取り入れるおしゃれを楽しんでいたそうです。

華麗なツイード生地からニット生地まで、用意された多様なサンプルから、参加者は思い思いのものを選び、稀温さんのアドバイスも受けながらさまざまなアレンジに挑戦しました。参加者は、「海外っぽい華やかでかわいい生地が多いのが意外だった」「洋服として購入したら相当高価だと思うが、ハギレで楽しむという発想は面白い」と、初めての尾州生地を楽しんでいました。



■尾州と尾州テキスタイルとは

「尾州」とは、旧国名・「尾張国」の別称で、愛知県一宮市、稲沢市、津島市、江南市、名古屋市及び岐阜県羽島市を中心としたエリアです。

木曽川流域の豊かな自然環境に恵まれ、尾州での生地づくりは弥生時代からその痕跡がみられます。麻、絹、綿、ウールと時代に合わせて変遷しながら、繊維の一大産地に発展してきました。

特に明治期に安価なインド綿の流入に対抗する形で取り組んだ羊毛工業の質の高さで世界に認められ、現在、イギリスのハダースフィールド、イタリアのビエラと並び、「世界三大毛織物産地」とされています。もちろん国内最大の毛織物産地でもあり、国内生産量の約7割を占めています。



■ひとつの大きな地域工場「尾州」

尾州テキスタイルの特徴は、糸から生地になるまでの多くの工程をこの地域の中で分業・協業によって一貫してできることにあります。紡績、撚糸、染色、製織、編立、整理加工といったそれぞれの工程で専門的かつ高度に蓄積された知識と技術を長年にわたって継承してきたため、尾州全体が一つの大きな工場ともいえます。

地域としてのこうした一貫生産の仕組みが、国内外で高い評価を得る品質を確保しています。また、伝統柄のように単一なものではなく、多種多様な素材の組み合わせや技法によるバリエーション豊かな表情のテキスタイル生産を実現しています。

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