<自転車の安全利用促進委員会レポート>通学時の自転車事故3年...

<自転車の安全利用促進委員会レポート> 通学時の自転車事故3年連続ワースト1の群馬県  800名以上が自転車通学の群馬県立高崎工業高等学校にて 工業高校ならではの交通安全教室を実施しました

自転車のルール・マナー等の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する「自転車の安全利用促進委員会」と「一般社団法人自転車協会」は、2018年10月18日(木)群馬県立高崎工業高等学校にて、生徒811名を対象に工業高校ならではの、自転車の構造とメンテナンスから学ぶ交通安全教室を開催しましたので、ご報告いたします。


交通安全教室(1)


中高生が起こす自転車事故の割合は他の世代に比べて高い傾向にあり、昨今中高生自身が加害者になってしまうケースも注目を集めています。また、群馬県は通学時の1万人当たりの自転車事故件数が中学生・高校生ともに3年連続ワースト1となっており、生徒への自転車安全啓発は大きな課題となっています。


今回の交通安全教室では、工業高校の生徒に自転車安全について興味を持ってもらえるよう、日ごろ自転車の安全性の検査や自転車技士の試験を実施している一般財団法人日本車両検査協会の高橋 泰仁氏が、自転車の構造や機械的特性を踏まえた安全な乗り方や、メンテナンス方法について講演したほか、生徒の自転車を使用して自分たちでできる点検方法について実演いたしました。


講演では、自転車の構造的な歴史にも触れながら、ブレーキ性能が落ちると走行にどのような影響が出るのか、自分で点検する際に確認するポイントはどこか、などについて解説しました。高橋氏は「高校生の半数以上が点検実施回数0回というアンケート結果もあります。皆さんの自転車は安全に走行できる状態になっていますか?」などと問いかけ、実際の自転車を用いてポイントとなる点検箇所をモニターに映しながら解説し、日頃のメンテナンスの具体的な実施の仕方と重要性を伝えました。

高橋氏は「メンテナンスも重要ですが、購入時も安全な自転車かどうかきちんと見極める必要があります。安全性は見た目だけではなかなか判断しにくいもの。約90項目のテストに合格した安全な自転車の目印であるBAAマークを確認するとよいでしょう」と話しました。



【交通安全教室後の生徒の感想】

・「実際の自転車で説明いただいたので、メンテナンスについて分かりやすく学ぶことが出来た。交通委員としてより一層交通安全に努めたいと思います。」

・「自分の自転車のブレーキも不具合だと感じることがあるので、ブレーキの調整の仕方が参考になった。整備を定期的に受けようと思った。」


交通安全教室の様子



<参考資料>

・“BAAマーク”とは

BAAマークは、一般社団法人自転車協会が制定し、同協会が定める自転車安全基準に適合した製品に貼られています。BAAマークの自転車安全基準は全部で約90項目もあり、安全・安心な自転車の目印として認知されています。


BAAマーク


・講師略歴

高橋 泰仁

一般財団法人日本車両検査協会

自転車メーカーにて設計・開発に32年間携わったあと、日本車両検査協会で自転車技士に関する業務に携わる。


高橋 泰仁氏


<一般財団法人日本車両検査協会について>

自転車、ヘルメット等の安全試験、自動車の排ガスの試験等を行う中立の試験・検査機関です。さらに、自転車技士の試験、JIS認証業務も実施しています。こうした試験・検査の実施を通じて、消費者の安全と環境の向上に貢献しています。


<自転車技士制度>

自転車技士制度は、一般財団法人日本車両検査協会が自転車組立、検査及び整備に関する適正な技術と知識を有する方を自転車技士として審査・認定し、自転車技士が自転車の組立、検査及び整備を行うことにより消費者に安全な自転車を供給することを目的とするものです。

自転車技士の資格は、一般財団法人日本車両検査協会が実施する「自転車組立、検査及び整備技術審査」に合格することにより取得できます。

また、自転車技士の資格を取得した後も、自転車技士としての技術と知識の向上を図るために、5年ごとに更新することとしております。

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