企業間データ交換はプライベート接続へシフトする傾向 2020...

企業間データ交換はプライベート接続へシフトする傾向  2020年までにインターネットの2倍の速度で成長し、 データ量は6倍に

グローバル・インターコネクション・インデックス調査により、 企業間相互接続が世界のデジタルエコノミー経済を支える 重要基盤となることが明らかに 日本を含むアジア・パシフィックでのインターコネクション帯域総量は 2020年までに4倍の1,120Tbpsに

東京 ― エクイニクスは新しい市場調査、グローバル・インターコネクション・インデックス(Global Interconnection Index)を6月に発表し、2017年10月2日(月)から日本語版の提供を開始しました。グローバル・インターコネクション・インデックスは世界の数千のキャリアニュートラルなコロケーションデータセンター事業者とそのビジネスエコシステムへの参加者を分析するものです。今回の調査結果は、2020年までに企業間インターコネクション(相互接続)によるデータ交換量はパブリックインターネットと比較して約2倍の速度で成長し、データ量でパブリックIPトラフィックの6倍になると予測しています。


企業ビジネスモデルのデジタル化や分散型が進み、数多くの顧客、パートナー企業、サービスプロバイダーとのリアルタイム取引が不可欠となった今日、グローバル・インターコネクション・インデックスは企業IT戦略を策定するうえで有用な知見を提供します。このインデックスは、グローバルなインターコネクション帯域の成長を年次で追跡、測定、予測する基盤であり、デジタルトランスフォーメーションが進行する中で企業がその顧客、パートナー、サプライチェーンと接続する新しい方法をいかに見出しているかを示唆します。インターコネクション帯域は、分散されたIT交換点において多様な接続先やプロバイダーと直接かつプライベートな接続によって交換されるデータトラフィック総量で定義されます。


「モバイル、ソーシャル、クラウド、データ量の急激な増加などの大きな技術トレンドは、産業革命と同様の規模で、創造に向けた破壊であるディスラプションを起こしています」とエクイニクスのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)のSara Baackは述べています。「このような状況下で、顧客やパートナー企業のネットワーク接続が物理的に集中するエコシステム内にITインフラを配置し、インターコネクション(相互接続)戦略のもとでビジネスを成功させている企業が増えています。インターコネクションは、大規模なマルチクラウドの活用、ネットワーク遅延やパフォーマンス問題の改善、総合的なIT運用管理、セキュリティリスクの軽減を可能とし、グローバル規模でデジタルトランスフォーメーションを加速させています。」


今回の調査結果では、インターコネクション帯域は全世界で2020年まで年平均成長率(CAGR)45%の成長を続け、全帯域量は5,000Tbpsに達し、パブリックIP接続によるトラフィックの成長率(24%)とトラフィック量(855Tbps)を超えると予測しています(*1)。また、インターネットコネクション帯域は従来の企業間接続モデルであるMPLS(Multi Protocol Label Switching)と比較して10倍の速さで成長すると予測しています(*2)。



■インターコネクションの成長に影響を与えている主要なマクロ経済、技術、規制動向


●デジタル技術 ― リアルタイム取引の需要増加に伴い、より大きなインターコネクション帯域が必要となっています。アクセンチュアは、デジタル技術の利用は2020年までに世界の上位10か国で1.36兆ドルの追加経済効果をもたらすと予測(*3)しています。


●都市化 ― 人々の都市への移住が進むと、デジタルサービスも都市に集中させる必要が出てきます。2035年までに20億人以上が主要都市に移住し、高密度のインターコネクション網を必要とする50もの都市圏が形成されると予測(*4)されています。


●サイバーセキュリティ ― 企業はセキュリティリスクの軽減のため、パブリックインターネットを介さないプライベート接続によるデータ交換に移行し、インターコネクション(相互接続)の利用が拡大します。物理的プラットフォーム、またデジタルプラットフォームにおけるセキュリティ侵害の増加に伴い、2020年までにデジタルビジネスの60%が重大なサービス障害を経験すると予測(*5)されています。


●グローバルなデジタルサービス流通 ― デジタルサービスの流通にはインターコネクションされた都市圏網が世界規模で必要となります。マッキンゼー(*6)によると、デジタルサービスの流通は今日ではサービス輸出総額の50%を占めており、2020年までに現在の9倍となることが見込まれています。



■発表の主なポイント


インターコネクション帯域は全世界で2桁成長へ


●グローバル・インターコネクション・インデックスは、地域ごとのインターコネクション帯域の成長を示しています。インターコネクション帯域は成熟市場である米国で最も大きくなると予測されていますが、他の地域でも成長が加速しています。


表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/139424/img_139424_1.png



●グローバル・インターコネクション・インデックスは、企業とサービスプロバイダーの両方について、利用目的別にインターコネクション帯域の成長を予測しています。これまで、企業がパートナー企業や顧客に到達するための手段としてネットワークプロバイダーに接続するITモデルが一般的でしたが、今後、クラウドサービス事業者とITサービス事業者へ直接接続する企業が急増し、ITインフラは、企業が所有する集中型のデータセンターから、物理的に分散したマルチラウド環境へ移行すると想定されます。次の表は、その利用目的別の予測を示します。


表2: https://www.atpress.ne.jp/releases/139424/img_139424_2.png



●デジタル技術はすべての業界において既存のビジネスモデルに変革をもたらし、その結果、企業は情報を中心に据えた新しいビジネスモデルを構築する必要に迫られています。グローバル・インターコネクション・インデックスは、銀行と保険業界がインターコネクションの最大ユーザーになると予測し、デジタル化により顧客との取引モデルが新しい方法に変わっていくことを予測しています。通信業界は、より広い地理的カバレッジと、急増するデバイスやセンサーへの接続対応の需要から、2番目に大きなユーザーになると予測されています。3番目は、デジタル対応が迫られるクラウドおよびITサービス業界になると予測されています。


表3: https://www.atpress.ne.jp/releases/139424/img_139424_3.png



■アジア・パシフィックでは、特にインターコネクション帯域の成長が加速


●アジア・パシフィックでは、2016年から2020年までに現在の4倍以上の成長を見込み、中南米に次ぐ第2の成長地域となると予測しています。2020年までに年平均成長率は46%、インターコネクション帯域量は1,120Tbpsに達し、全世界の帯域量の約4分の1(22%)を占めると予測されています。


このインデックスではアジア・パシフィックの上位4都市についても記載があります。


表4: https://www.atpress.ne.jp/releases/139424/img_139424_4.png



●東京は香港に次ぐ2番目の成長率で、2020年まで年平均成長率45%で成長し、132Tbpsのインターコネクション帯域量に達すると予測されています。成長率では、香港が51%と最も高い成長率となり、帯域量ではシンガポールが2016年から2020年にわたり、常に同地域で最も高くなるという予測となっています。


●アジア・パシフィックの業種別では、2018年までにクラウドとITサービスが通信を上回り、インターコネクション帯域の最大ユーザーとなると予測されています。2020年までに、年平均成長率71%で成長すると予測される銀行・保険は、2016年にはわずか7%に過ぎませんが、2020年までにはインターコネクション帯域の利用で3番目に大きい業種となる見込みです


●その他の業種についても2020年までに、エネルギー・公益事業(82%)、ヘルスケア・ライフサイエンス(74%),政府・教育(69%)、ビジネス・プロフェッショナルサービス(68%)など、大きな成長が予測されています。


表5: https://www.atpress.ne.jp/releases/139424/img_139424_5.png



デジタルビジネスにおいてインターコネクション(相互接続)は非常に重要な要素であるにもかかわらず、これまで定量的に把握されることはありませんでした。グローバル・インターコネクション・インデックスは、業界で初めて、2020年までにインターコネクションの成長および利用がどのように拡大するかを予測しました。このインデックスは、企業がデジタルビジネス成功のためのインターコネクション戦略を策定するにあたり必要となる、定量的データによる洞察を提供しています。このインデックスにより、地域別、業種別、利用目的、人口動態、成熟度モデルによるインターコネクション帯域要件の多次元予測が初めて可視化されました。



■グローバル・インターコネクション・インデックスに関する業界からのコメント


●IDC、データセンター・ネットワークリサーチディレクター Brad Casemore

「インターコネクション(パブリックなインターネット接続によらない相互接続)は、デジタルビジネスにとって不可欠な要素です。グローバル・インターコネクション・インデックスは、すべての業界において、ネットワーク遅延の問題、市場投入までの期間短縮、拠点単位でのマルチクラウド統合利用などの背景により、デジタルサービスへの接続距離の課題を解決する必要性が高まっていることを示しています。」


●Aon、コアインフラストラクチャサービス担当バイスプレジデント Munu Gandhi

「グローバル・インターコネクション・インデックスでは、デジタルビジネスを可能にする重要な要素であるインターコネクションについて説明しています。インデックスが記述するように、エコシステム全体に高い信頼性と堅牢性を提供するインターコネクションこそが、企業がグローバルに成長するための新しい道を切り拓きます。」


●Servcorp、CTO Daniel Kukucka

「Servcorpは急速に事業を拡大しており、世界23カ国で155拠点を展開しています。エクイニクスが提供するインターコネクションサービスと広範なエコシステムを活用することが、デジタルトランスフォーメーションにおける当社の成功の鍵となっています。日本、オーストラリア、香港、シンガポール、米国、英国のエクイニクスのデータセンターを利用し、世界中の企業、顧客、パートナー企業と相互に接続し、競争力とイノベーションを維持しています。グローバル・インターコネクション・インデックスでは、2020年までにアジア・パシフィックのインターコネクションの需要が4倍に拡大すると予測しており、当社はエクイニクスとともに成長するデジタルエコノミーのメリットを享受しています」


●エクイニクス、アジアパシフィック プレジデント サミュエル・リー

「グローバル・インターコネクション・インデックスによると、アジア・パシフィックは2020年までにインターコネクション帯域において、アメリカおよびヨーロッパの成長率を超えると予想されています。このことは、アジア・パシフィックがアメリカやヨーロッパを抜き、地域の経済規模としては最大となるという予測に呼応しており、デジタルトランスフォーメーションの波をとらえてビジネスを拡大する、またとないチャンスが到来したと言えます」



■グローバル・インターコネクション・インデックスについて

グローバル・インターコネクション・インデックスは、世界中の地域や主要都市圏における、数千のキャリアニュートラルなコロケーションデータセンター事業者とその利用者の分析をもとに作成されました。このデータは、各地域の市場データ(マクロ経済動向、人口動態および業界傾向など)とデジタルビジネスの主要な需要牽引要因を組み合わせ、デジタルトランスフォーメーションの影響を成長予測に反映させて作成されています。詳細な調査方法論は、グローバル・インターコネクション・インデックスの索引をご参照ください。

URL: http://www.equinix.co.jp/interconnection-enables-the-digital-economy/



■関連リンク

・Interconnection Strategy Guide(英語): http://www.equinix.com/digital-edge/whitepapers/interconnection-strategy-guide/?ls=Public%20Relations&lsd=17q3_cross-vertical__index-2017______whitepapers/interconnection-strategy-guide/____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_campaign=17q3_cross-vertical__index-2017____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_source=&utm_medium=press-release&utm_content=index-2017_

・Global Interconnection Index インフォグラフィック: http://www.equinix.co.jp/resources/infographics/global-interconnection-index-asia-pacific/

・Colocation-Based Interconnection Will Serve as the 'Glue' for Advanced Digital Business Applications [Gartner Report](英語): http://www.equinix.com/digital-edge/analyst-reports/colocation-based-interconnection/?ls=Public%20Relations&lsd=17q3_cross-vertical__index-2017______analyst-reports/colocation-based-interconnection/____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_campaign=17q3_cross-vertical__index-2017____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_source=&utm_medium=press-release&utm_content=index-2017_

・Interconnection 201: Blueprints for the Interconnected Enterprise [451 Research Report](英語): http://www.equinix.com/digital-edge/analyst-reports/451-interconnection-201/?ls=Public%20Relations&lsd=17q3_cross-vertical__index-2017______analyst-reports/451-interconnection-201____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_campaign=17q3_cross-vertical__index-2017____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_source=&utm_medium=press-release&utm_content=index-2017_

・www.IOAKB.com [Interconnection Open Community Knowledgebase](英語): https://www.ioakb.com/?ls=Public%20Relations&lsd=17q3_cross-vertical__index-2017______ioakb.com/ioa/#/app/login____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_campaign=17q3_cross-vertical__index-2017____equinix-pr_____press-release_______us-en&utm_source=&utm_medium=press-release&utm_content=index-2017_



■脚注

*1. Cisco -- Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2016-2021, June 7, 2017

*2. Research and Markets -- Global MPLS Market Growth of 4.4 percent CAGR by 2021, September 2016

*3. Accenture Strategy -- Digital Density Index: Guiding Digital Transformation

*4. “Connectography” by Parag Khanna, April 19, 2016

*5. Gartner -- Special Report: Cybersecurity at the Speed of Digital Business, August 30, 2016 (ID: G00315580)

*6. McKinsey Global Institute -- Digital Globalization: The New Era of Global Flows, March 2016



■エクイニクスについて

Equinix, Inc. (Nasdaq:EQIX)は、世界で最もネットワーク密度の高いデータセンターにおいて、顧客企業、ならびにパートナー企業との間で、相互接続できる環境を提供しております。現在、アメリカ、ヨーロッパ、アジア・パシフィックにおける世界44都市において、世界の様々な企業にエクイニクス のインターコネクションプラットフォームをご利用いただいています。日本国内では東京都内10カ所、大阪市内に1カ所のIBX データセンターを運営しています。詳細は、 http://www.equinix.co.jp/ をご覧ください。



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