タングステンスラッジの再資源化事業で業務提携 不純物を含まな...

タングステンスラッジの再資源化事業で業務提携  不純物を含まない良質で再利用しやすい回収プロセス構築

レアメタル商社の株式会社サンクト(本社:東京都江東区、代表取締役:今川 信雄、以下 サンクト)とフィルトレーション(濾過)事業を手掛ける有限会社 サンメンテナンス工機(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:深井 重貴、以下 SmK)は、タングステンスラッジの再資源化事業で業務提携を開始いたしました。
SmKが提供する精密濾過技術によって超硬工具などの製造工程で発生するスラッジを高効率に回収し、サンクトが再生原料としてリサイクルをする回収プロセスとなっております。

濾過後の加工液(右)
濾過後の加工液(右)

<サンクト レアメタル事業>
http://www.sanct.co.jp/products/recycle/


■「タングステンスラッジの再資源化事業」で業務提携の背景
超硬工具などの研削加工時には一般的に、クーラント液(加工液・油)を簡易濾過しながら循環使用します。しかし、加工時に発生したスラッジは簡易濾過では回収しきれず、加工機に付着して作業の妨げになることや、砥石やクーラント液の寿命が低下するといった問題を引き起こしておりました。
また、タングステンスラッジは粒径が小さいため、濾過には珪藻土(シリコン)やパルプが用いられますが、シリコンを多量に含むタングステンスラッジはリサイクルが困難であり、産業廃棄物などとして処理せざるを得ないケースも多くあります。
リサイクル時にシリコンを含むスラッジが敬遠される傾向にありますが、SmKの技術で回収されたスラッジは良質でリサイクルしやすく、ユーザーが現在抱えている課題を解決できるため、今回業務提携を開始する運びとなりました。


■「タングステンスラッジの再資源化事業」の特徴
1. シリコンを含まないスラッジの回収が可能
SmKの提供する精密濾過システムは、特殊な形状の不織布などを用いることで、加工液に含まれるスラッジの大部分を捕集できます。クーラント液や砥石の長寿命化に貢献するとともに、加工機械の洗浄などの手間が無くなり、作業性が大幅に向上します。回収したスラッジはシリコンを含まないため、リサイクルに適しております。

2. 大手自動車メーカーからも高評価
フィルター交換は条件次第ですが、数カ月に一度で済むといいます。直径30センチメートルのフィルターから、20~30キログラムのスラッジが回収できます。既に設備を導入したユーザーからは高評価を得ており、大手自動車メーカーなどからも受注をいただいております。

3. 希望する状態に処理加工での返却・買い取り
使用済みのフィルターから回収したスラッジは、サンクトが受入れ処理を行います。サンクトは静岡県のグループ工場などでタングステンスラッジの処理を手掛け、年間2,400トンの能力を持っており、回収したタングステンは、焙焼濃縮した中間原料や、酸化物、炭化物などユーザーの希望する状態に処理加工して返却するほか、買い取りにも応じております。


今回確立した回収プロセスは、タングステン系超硬工具だけでなく、高速度鋼(ハイス)などにも適用できるとしており、国内の資源循環に貢献する革新的プロセスとして期待されるのではないかと考えております。


■会社概要
商号  : 株式会社サンクト
代表者 : 代表取締役 今川 信雄/宍戸 哲夫
所在地 : 〒135-0007 東京都江東区新大橋3-5-1 平野ビル2階
設立  : 2003年1月8日
事業内容: アミノ酸の輸出及び国内販売
      レアメタルの輸出入、国内販売及びリサイクル
      (金属スラッジの回収・焼成事業)
      遺伝子(cDNAクローン)の輸出及び国内販売
      海外取引における貿易業務等の請負及びコンサルティング
資本金 : 1,000万円
URL   : http://www.sanct.co.jp

商号  : 有限会社 サンメンテナンス工機
代表者 : 代表取締役 深井 重貴
所在地 : 〒458-0025 愛知県名古屋市緑区鳥澄2丁目103番地
設立  : 1989年4月20日
事業内容: 放電加工に関わる周辺サービスの提供
資本金 : 1,000万円
URL   : http://www.smk-web.co.jp

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