パソコン販売動向:春商戦総括 ~ 3月販売は対前年同月比10...

パソコン販売動向:春商戦総括 ~ 3月販売は対前年同月比10%増 ~

報道関係者各位
プレスリリース                      2008年4月15日
         ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社

図1
図1

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          パソコン販売動向:春商戦総括
         ~ 3月販売は対前年同月比10%増 ~
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ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:
東京都中野区)は、パソコンの家電量販店店頭における3月の販売動向を発表
した。

= 概要 =
・パソコン全体の前年同月比は数量ベース10%増、金額ベース1%増となり、
 好調な結果となった。
・ノートブックとデスクトップの数量構成比はそれぞれ、78%(ノート)、
 22%(デスク)となり、ノートブックの構成比が過去最高となった。
・Core 2 Duoの販売数量構成比が53%となり、高性能CPUの比率が増加した。
・搭載メモリ容量が2GB以上の数量構成比が60%となり、2GBが主流となった。

【3月販売は前年同月比10%増】
3月の店頭パソコン販売は前年比10%増と好調な結果となった。ただし今年3月は、
昨年より休日が1日多いことにより、その好影響も含まれる。休日の効果を
除いた場合の前年比は106%程度と推測される。
好調の背景としては、ひとつは企業ユーザーの店頭購入が活発化したことが
あげられる。従来、SOHOを中心に企業向けPCが家電量販店等で購入されるケース
が見られるが、この市場は昨年当初、新OS Windows Vista(TM)への切り替えを
敬遠し、需要が停滞していた。今年3月の市場は、量販店がビジネスモデルや
Windows XP搭載モデル等の販売ラインナップを増やしたことと、Vista発売から
1年が経過し、新OSを受け入れる土壌ができてきたことにより、需要が回復して
きたものと見られる。また、新生活準備でのノートブック需要が市場牽引した
ことも貢献した。

※プレスリリース末部の付帯情報「図1」をご確認ください。


【デスクトップの平均単価が下げ止まり】
例年春商戦はノートブックの構成比が高くなる時期である。もともとトレンドは
ノートブックにシフトしている中、今年の3月はノートブックの数量構成比が
77.6%と過去最高に達した。
ノートブックの平均単価は、2006年4月にデスクトップの平均単価より安く
なってから、継続して下落傾向を見せている。一方、デスクトップの平均単価は、
昨年以降下げ止まりの様相を見せ、ノートブックとの乖離が大きくなっている。
当社のマンスリー消費者パネル調査(CCI)でデスクトップ/ノートブックの
各購入者を比較すると、デスクトップ購入者のほうがスペック・機能を重視
している傾向が見られた。デスクトップの数量構成比は減少傾向であるが、
購入者の用途によって幅広い選択肢が存在し、ノートブックより差別化の
しやすい市場となっている。

※プレスリリース末部の付帯情報「図2」をご確認ください。


【搭載メモリ容量やCPUの変化】
Vista発売後、搭載メモリの大容量化とCPUのハイエンド化が進んでいる。
パソコンの処理速度に影響が大きい搭載メモリは、2GBが60%を占めて主流と
なっている(2008年3月期販売)。加えて、パソコン購入時に合わせて増設メモリ
を購入するケースも多く、周辺機器需要の伸びにも貢献している。
搭載CPUについて推移を見てみると、2005年当時7割あったローエンドCPUの
比率が4割程度に減少しているのが注目される。Vista発売前はCPUでの差別化が
困難な状況が続いていたが、Vista発売と同時に、売れ筋上位にハイエンドCPU
搭載モデルがランクインし始めた。その後、インテル社のCore 2 Duoプロセッサ
を中心に、複数コアのハイエンドCPUを搭載するモデルの構成比が増え、2008年
3月においては、58%と半分以上を占めるに至った。

●搭載メモリ容量の数量構成比
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┓
┃                  │ 2007年3月 │ 2008年3月 ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┫
┃搭載メモリ容量 1GB未満       │    43.1 │    2.0 ┃
┠──────────────────┼──────┼──────┨
┃搭載メモリ容量 1GB         │    56.6 │    38.0 ┃
┠──────────────────┼──────┼──────┨
┃搭載メモリ容量 2GB         │    0.3 │    60.0 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┛
※量販店オリジナルブランド等の販売台数を除く。

●搭載CPUコア数の数量構成比
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┓
┃                  │ 2007年3月 │ 2008年3月 ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┫
┃CPUコア数1(Celeron、Sempron系)   │    82.2 │    41.4 ┃
┠──────────────────┼──────┼──────┨
┃CPUコア数2(Core2Duo、Turion64X2他) │    17.8 │    58.1 ┃
┠──────────────────┼──────┼──────┨
┃CPUコア数4(Core2Quad)        │     0 │    0.5 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┛
※量販店オリジナルブランド等の販売台数を除く。


【2008年3月の販売数量ランキング】
2008年3月における販売数量ランキングは、「図3」のとおりである。
売れ筋モデルの1位は、ノートブック・デスクトップともに、Windows Vista
Home Premiumモデルで、搭載メモリ容量は2GB、CPUはCore 2 Duoである。
ノートブックでのトップ5モデル数量シェアは、合計41.3%になっており、
人気モデルへの集中傾向が見受けられる。
HDD容量を見てみると、ノートブックは120GBと160GBが中心であるが、デスク
トップは160GB、320GB、500GBに分散している。また、TV機能付きモデルの数量
シェアは、ノートブックが3%なのに対しデスクトップは34%と大きく乖離した。
デスクトップ市場では消費者ニーズが多岐に渡っており、機能やスペックの
選択においてばらつきが見られる。結果として多様なモデルに消費が分散して
おり、ノートブックよりバリエーションに富んだ市場であることが伺える。

※プレスリリース末部の付帯情報「図3」をご確認ください。


【2008年今後のパソコン店頭市場】
今年8月に北京五輪が開催される。当社の過去のデータから、テレビ・DVD
レコーダーなどスポーツイベントで影響を受けると思われるカテゴリーの販売
状況を見てみると、「特需」が発生するのはイベント開始前1ヶ月間という
ごく限定された期間であることが言える。一方、CRTテレビから液晶・プラズマ
テレビへの置き換え需要などから、依然としてAVカテゴリへの注目度は高い。
一部業界では、北京五輪によってAVカテゴリの購入が活性化し、パソコン市場に
ネガティヴな影響を及ぼすとのシナリオが想定されている。しかしながら、
上記のとおりAV「特需」は限定的であり、またパソコンメーカー各社とも市場
背景をにらみ様々な差別化戦略を打ち出すものと思われる。従って、Vista発売
開始2年目の2008年通年のパソコン店頭市場は、2007年並みを維持するものと
思われる。
     (マーケット・インテリジェンス部 シニアアナリスト 岩渕 真貴)


≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆる
カテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えている
のに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなど
からも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの
販売データを構築している。

※ご不明な点がありましたら、下記の連絡先までお気軽にお問い合わせ下さい。
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、
「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。

ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
経営企画室 纐纈 潤子(こうけつ じゅんこ)
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E-mail: info@gfkjpn.co.jp

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