2007年上半期 消費者調査による購入製品メーカー満足度ランキング発表
報道関係者各位
プレスリリース 2007年10月30日
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
===================================
2007年上半期 消費者調査による購入製品メーカー満足度ランキング発表
===================================
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都
中野区)は、同社が実施している時系列消費者調査(サービス名称:CCI)の
結果より、2007年上半期における主要メーカーの製品満足度ランキングを発表
しました。同社は毎月、主要家電製品の購入者を対象に購入直後の製品満足度を
集計しており、本レポートは2007年4月期~9月期調査の6回分を合算集計した
結果に基づいています。
◆結果概要
- メーカー訴求によって引き起こされた消費者期待にどれだけ応えたかが
満足度採点の「ものさし」
- 日系メーカー(松下電器・シャープ等)は機能、海外メーカー(アップル・
エレクトロラックス・ダイソン等)はデザインを中心として満足度獲得
- 全カテゴリーの満足度平均は78.31点。カテゴリー別では、機能に対する
注目度が高いデジタル一眼レフカメラが85.87で最高平均、機能が成熟して
おり、新機軸を打ち出しにくい小物家電が相対的に低い結果
◆各カテゴリー満足度ランキングTOP3
┏━━━━━━┓ ┏━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┓
┃ ※表の見方 ┃ ┃順│ 薄型テレビ │ デジタル │ デジタル ┃
┃ ┃ ┃ │ (液晶/ │ ポータブル │ コンパクト ┃
┃ カテゴリー ┃ ┃位│ プラズマ) │ オーディオ │ カメラ ┃
┣━━━━━━┫ ┣━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┫
┃ 平均満足度 ┃ ┃ │ 82.23 │ 80.04 │ 81.69 ┃
┠──────┨ ┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ メーカー名 ┃ ┃ │ シャープ │ アップル │ 松下電器 ┃
┃ 満足度指標 ┃ ┃ 1│ 83.71 │ 83.04 │ 83.24 ┃
┃(サンプル数)┃ ┃ │ (1,115) │ (1,005) │ (581) ┃
┠──────┨ ┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ メーカー名 ┃ ┃ │ 東芝 │ ソニー │富士フイルム┃
┃ 満足度指標 ┃ ┃ 2│ 83.11 │ 81.41 │ 82.91 ┃
┃(サンプル数)┃ ┃ │ (482) │ (523) │ (405) ┃
┠──────┨ ┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ メーカー名 ┃ ┃ │ ソニー │ 平均値以下 │ キヤノン ┃
┃ 満足度指標 ┃ ┃ 3│ 82.94 │ のため │ 82.79 ┃
┃(サンプル数)┃ ┃ │ (413) │ 非表示 │ (580) ┃
┗━━━━━━┛ ┗━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┛
┏━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━┯━━━━━┯━━━━━┓
┃順│ デジタル │ デスク │ ノート │ 携帯電話 │ 全自動 ┃
┃ │ 一眼レフ │ トップ │ ブック │ │ 洗濯機 ┃
┃位│ カメラ │ パソコン │ パソコン │ │ ┃
┣━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━┿━━━━━┿━━━━━┫
┃ │ 85.87 │ 78.43 │ 76.74 │ 76.92 │ 78.68 ┃
┠─┼──────┼──────┼─────┼─────┼─────┨
┃ │ ニコン │ アップル │ アップル │ カシオ │ 松下電器 ┃
┃ 1│ 87.72 │ 85.67 │ 84.09 │ 80.99 │ 80.58 ┃
┃ │ (101) │ (81) │ (127) │ (382) │ (310) ┃
┠─┼──────┼──────┼─────┼─────┼─────┨
┃ │ペンタックス│アロシステム│ 松下電器 │ 三洋電機 │ 日立 ┃
┃ 2│ 87.39 │ 82.54 │ 81.61 │ 78.84 │ 80.46 ┃
┃ │ (46) │ (63) │ (124) │ (327) │ (305) ┃
┠─┼──────┼──────┼─────┼─────┼─────┨
┃ │ キヤノン │ 日本HP │ GATEWAY │ 三菱電機 │ 東芝 ┃
┃ 3│ 85.87 │ 81.33 │ 78.64 │ 78.47 │ 78.30 ┃
┃ │ (126) │ (60) │ (44) │ (275) │ (330) ┃
┗━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━┷━━━━━┷━━━━━┛
┏━┯━━━━━━┯━━━━━━━┯━━━━━━━━━┯━━━━━━┓
┃順│ 冷蔵庫 │ 炊飯電子 │ 掃除機 │ 電子レンジ ┃
┃ │ │ ジャー │ │ ┃
┃位│ │ │ │ ┃
┣━┿━━━━━━┿━━━━━━━┿━━━━━━━━━┿━━━━━━┫
┃ │ 79.18 │ 78.06 │ 76.77 │ 78.49 ┃
┠─┼──────┼───────┼─────────┼──────┨
┃ │ 日立 │ 三洋電機 │エレクトロラックス│ シャープ ┃
┃ 1│ 80.69 │ 79.39 │ 83.75 │ 79.4 ┃
┃ │ (232) │ (131) │ (48) │ (336) ┃
┠─┼──────┼───────┼─────────┼──────┨
┃ │ 松下電器 │ 東芝 │ ダイソン │ 日立 ┃
┃ 2│ 80.18 │ 78.92 │ 83.71 │ 79.26 ┃
┃ │ (337) │ (203) │ (248) │ (190) ┃
┠─┼──────┼───────┼─────────┼──────┨
┃ │ 三菱電機 │象印マホービン│ 三菱電機 │ 平均値以下 ┃
┃ 3│ 80.17 │ 78.86 │ 79.29 │ のため ┃
┃ │ (233) │ (615) │ (196) │ 非表示 ┃
┗━┷━━━━━━┷━━━━━━━┷━━━━━━━━━┷━━━━━━┛
┏━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┓
┃順│ 空気 │ 男性用 │ 女性用 ┃
┃ │ 清浄機 │ シェーバ │ シェーバ ┃
┃位│ │ │ ┃
┣━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┫
┃ │ 77.35 │ 75.13 │ 72.79 ┃
┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ │ ダイキン │ ジレット │ 松下電器 ┃
┃ 1│ 82.53 │ 78.48 │ 74.88 ┃
┃ │ (87) │ (604) │ (539) ┃
┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ │ 三菱電機 │ 松下電器 │ 平均値以下 ┃
┃ 2│ 81.88 │ 77.09 │ のため ┃
┃ │ (64) │ (810) │ 非表示 ┃
┠─┼──────┼──────┼──────┨
┃ │ シャープ │フィリップス│ 平均値以下 ┃
┃ 3│ 80.19 │ 75.17 │ のため ┃
┃ │ (106) │ (149) │ 非表示 ┃
┗━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┛
※【満足度指標】購入製品について5段階評価で回答してもらい、以下の点数を
それぞれの回答に当て、全体の平均値を算出したもの
「非常に満足」…100点 「満足」…80点 「ふつう」…60点
「やや満足ではない」…40点 「全く満足ではない」…20点
※【サンプル数】カテゴリー延べ33,464サンプル、回収サンプル30未満の
メーカーは評価の対象外とした
※上記ランキングには、各カテゴリーの平均満足度指標を上回るメーカーのみ
表示した
◆薄型テレビ(液晶テレビ/プラズマテレビ合算)
販売台数でもトップシェア*のシャープが満足度においても首位を獲得し、
「液晶のシャープ」を裏付けた。型番別分析で最も満足度が高かった製品は
シャープの「LC-37GS10」(得点88.51;n=47)。37インチでフルHDの高機能にも
関わらず、販売価格が同サイズ・同機能の平均価格より1割安い182,000円前後と、
製品の価値に対して価格が手軽であることがトータルの満足度を押し上げたと
考えられる。
*同社小売店調査より
◆デジタルコンパクトカメラ/デジタル一眼レフカメラ
コンパクトカメラでは、「きみまろズームで運動会の息子がばっちり撮れた」
など、訴求のキーワード・そのメリットを消費者に確実に印象付けた松下電器が
満足度首位を獲得した。2位の富士フイルムについても、「顔キレイナビは
かなり使える機能」などの反応があり、デジカメ機能に対する消費者感度の
高さが伺える。デジタル一眼レフカメラにおいては、「D40」を中心とした
入門機のラインアップが「コンパクト」「軽い」「安い」「使いやすい」という
要素で高い評価を集め、ニコンが1位となった。
◆デスクトップパソコン/ノートブックパソコン
デスクトップパソコン/ノートブックパソコンともに、アップルが満足度首位を
確立。製品のオリジナル性やデザインに対する高評価に加え、「アップルだから、
はっきり言って無条件で好み」等のコメントが寄せられ、ブランドロイヤルティ
の高さが満足度に寄与していると分析。アップルはデジタルポータブル
オーディオにおいても満足度1位を獲得しており、Macユーザー以外からも上記
コメントのような支持を得られるかどうかが注目される。
デスクトップでは欲しい機能を過不足なくチョイスできるBTO方式メーカーが、
コストパフォーマンスの良さで高評価を得たのに比べ、ノートブックでは
松下電器が2位にランクイン。堅牢性や、バッテリーの持ちが良いことが
満足度につながった。
◆冷蔵庫
首位の日立製作所は「まんなか冷凍」の使い勝手が高く評価され、「冷凍・
冷蔵室の配置が気に入っている」「大きくて冷凍食品が沢山入る」という
コメントが集まった。型番別での満足度1位は松下電器の「NR-E471T」
(得点86.11;n=36)。幅60cmで約470Lの大容量というメーカー訴求に対し、
「同じスペースで容量が1.5倍になり、消費電力も少なく大満足」という
ユーザー反応が返ってきた。デジカメ同様、訴求点を消費者に届けたことが
勝因のひとつと言える。
◆掃除機
満足度首位はエレクトロラックス、次いでダイソンとなり、いずれも海外
メーカーが日系メーカーを4ポイント以上引き離し、高い評価を獲得。特に
グッドデザイン賞を獲得したエレクトロラックス「ZB271」(得点85.45;n=33)は、
「機能・デザインが良く、出しっぱなしにしておいてもインテリアになる」等、
デザインに関する支持が多い。一方のダイソンは、「評判どおりの吸引力の
強さに圧倒された」など、ほとんどの回答者から吸引力に対する満足の
コメントが得られ、「吸引力=ダイソン」という消費者期待に確実に応えた
ことが満足度評価を押し上げた。
◆電子レンジ
ヘルシオシリーズに高い満足度を得たシャープが1位。コメントからは
「スチームオーブンで健康的。パンの発酵機能なども充実している」など
加熱水蒸気ならではの「健康」機能に対する評価が見られた一方、「キーの
操作も楽」という操作性に言及する消費者も多く、台所の忙しい事情をどこまで
汲み取ったかがひとつの要因と見られる。
◆総括
満足度と実売のメーカーシェアは必ずしも連動しないが、満足度は次回購入時の
選択要素として大きな影響を及ぼす。購入直後の満足度は、購入条件(価格など)に
対して期待できる最大限のメリット(機能、操作性、デザインなど)と比較し、
どうだったかという総合評価とも言える。この「期待値」を持たせる手段の
ひとつとして広告・プロモーション・店頭などでの訴求が挙げられるが、今回の
調査では訴求メッセージとの関連性が随所で見受けられた。消費者の情報源が
多様化する中で、どのようなコンタクトポイントを通して、いかに正確に訴求
メッセージを届けるかが、今後のマーケティング戦略の重要なポイントとなると
考えられる。実売シェアについては、実際の価格設定や、店頭での推奨など
商品力以外の要因が大きく影響していることが考えられる。満足度が高いにも
関わらず、実売シェアを獲得できていない製品については、店頭での位置付けや
ブランディングを含め、商品力のアピール方法を再度検討することが有効かも
しれない。
◆調査概要
調査方法 :インターネット調査・全国有力家電量販店パネル調査
調査対象者 :1. 16歳以上の男女
2. 過去1ヶ月以内に該当する家電製品(対象品目参照)を
購入された方
サンプル数 :約60,000
(2007年9月現在 全対象品目回答延べサンプル数)
提供方法 :Web
サービススケジュール:調査対象期間 調査対象月1日から月末
調査実施期間 :調査対象月の月末から調査対象翌月上旬
データアップロード :調査対象翌月の25日前後
サービスカテゴリ :カラーテレビ(CRT/LCD/PDP)
DVDプレーヤー/レコーダー
デジタルポータブルオーディオプレーヤ
デジタルスチルカメラ(コンパクト/一眼レフ)
パソコン(デスクトップ/ノート)
携帯電話
全自動洗濯機
冷蔵庫
炊飯電子ジャー
掃除機
電子レンジ
空気清浄機
シェーバー(男性用/女性用)
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆる
カテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えている
のに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなど
からも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの
販売データを構築している。
◆製品に関するお問合せ
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
企画調査部
TEL : 03-5350-4767
Mail: marketing_R@gfkjpn.co.jp
担当: 清川
◆サービス、データご利用に関するお問合せ
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
国内営業部
TEL : 03-5350-4632
Mail: sales@gfkjpn.co.jp
担当: 秋元
※ご不明な点がありましたら、上記の連絡先までお気軽にお問い合わせ下さい。
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、
「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。