次世代ミーリング新材種「PR18シリーズ」を開発

ダブル積層技術による新PVDコーティングで長寿命加工を実現 同新材種採用の縦置きエンドミル「MA90」も同時発売

 京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、自動車産業などを中心に加工現場で幅広く使用される鋼やステンレス鋼、鋳鉄加工用のミーリングの新材種として、「PR18シリーズ」を開発し、本年3月15日(水)から順次発売します。「PR18シリーズ」は、当社独自の新PVDコーティング「MEGACOAT(R) NANO EX(メガコート ナノ イーエックス)」※1により長寿命加工を実現しています。

また、「PR18シリーズ」と特殊チップ形状の組み合わせにより高品質・長寿命加工に貢献する縦置きエンドミル「MA90」も本年3月15日(水)に同時に発売しますのでお知らせいたします。

新材種「PR18シリーズ」を採用した切削チップ



 このたび発売する新材種「PR18シリーズ」は、これまでに蓄積した社内データをもとに最適な被膜組成を決定するシミュレーション技術を駆使することで、高硬度化・高靭性化の両立を実現しました。新PVDコーティング「MEGACOAT(R) NANO EX」は、耐摩耗性に優れたAlCr(アルミニウムクロム)系層と耐熱性に優れたAlTi(アルミニウムチタン)系層を主に構成することで高い耐摩耗性を実現。また、AlCr系とAlTi系のコーティング層はそれぞれに特殊ナノ積層しており、さらに両層を交互に多層積層化することで被膜の硬度と靭性を高次元で両立。被膜のクラック進展の抑制と内部応力の適正化によって、高い耐チッピング性を実現しています。これら耐摩耗性、耐チッピング性の両立によって従来品に対し2.5倍※2の加工寿命を達成しました。加工被削材は、鋼からステンレス鋼、鋳鉄まで用途に合わせて多様なレパートリーをそろえ、今春発売の新ミーリング工具や、既存ラインアップにも順次展開予定です。

 

 また、「PR18シリーズ」を採用した第1弾として、独自の特殊チップ形状により耐欠損性と低抵抗を両立させることで高品質・長寿命加工に貢献する縦置き4コーナ90°エンドミル「MA90」を同時に発売します。

 今後も、京セラは、性能・経済性・機能性を追求した製品を市場に供給していくことで、お客様の生産性向上に貢献してまいります。

※1.「MEGACOAT」は、京セラの登録商標です。

※2. 当社比較において(2023年3月時点。京セラ調べ)。


■ 新材種「PR18シリーズ」の特長

当社独自の新コーティング技術「MEGACOAT(R) NANO EX」で長寿命加工を実現

 新開発のPVDコーティング技術「MEGACOAT(R) NANO EX」は、耐摩耗性に優れたAlCr系層と耐熱性に優れたAlTi系層で構成。さらに、2種類の特殊ナノ積層を交互に多層積層化するダブル積層技術で被膜の硬度と靭性を高次元で両立しました。被膜のクラック進展抑制と内部応力の適正化によって高い耐チッピング性を実現しています。これにより従来品に対し2.5倍の加工寿命を達成しました。


■ 縦置き4コーナ90°エンドミル 「MA90」の特長

 大きな逃げ角で摩耗を抑制した特殊さらい刃形状と独自の切れ刃設計により、高い耐欠損性と低抵抗を両立させることで高品質かつ長寿命加工を実現。さらに、直線と円弧を組み合わせた外周研磨仕様で美しい仕上げ面と優れた壁面精度を持続します。

従来のエンドミルでみられた、突発欠損によるホルダの破損や、仕上げ面の悪化が早くチップ寿命が短いなどの加工課題の解決に貢献します。

新材種「PR18シリーズ」を採用したエンドミル「MA90」



◇縦置き4コーナ90°エンドミル「MA90」の製品紹介動画URL 

 https://www.youtube.com/watch?v=4A90P-fz87s


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