ペットブームの一方で急増する飼育放棄、ロードキル 141匹の犬猫が参加、小さな命の大切さを伝える絵本エッセイ出版
MARU＆CHEE(所在地：広島県福山市、代表：山口 玲子)は、人間不信の野良猫が人間に心を開いていく様子を書き下ろした絵本エッセイ『猫が人間を選んでる』を2023年1月にAmazonからオンデマンド出版しました。
『猫が人間を選んでる』販売ページ https://onl.sc/Jr4Vmc2
おもて表紙
【ペットブームで犠牲になっている猫たち】
コロナ禍の癒しを求め、ペットを飼う人が急増しています。衰えることを知らない猫ブームで、猫が生み出す経済効果は、2022年には2兆円近くに膨れ上がると言われています。可愛い、癒されると、連日SNSを賑わせている猫ですが、その陰でお金がかかる、なつかない、などの理由での無責任な飼育放棄も増えているのも事実です。
関西大学 宮本勝浩名誉教授の研究資料
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2021/No56.pdf
環境省のデータによると、飼育放棄、迷子、所有者なしのセンター引き取りは、年間21万頭にのぼり、その8割近くが殺処分の対象になっています。殺処分に関して数字だけで見ると、以前に比べ減少傾向にあるものの、ロードキルによる猫の犠牲は、センターでの殺処分数をはるかに上回っています。具体的には19年度、全国で交通事故により命を落とした猫は約29万頭で、殺処分の10倍以上の猫がロードキルの犠牲になっています。
出典：環境省統計資料
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html
【どん底から救われ幸せになった141匹の犬猫がイラストで参加】
車に轢かれ、死を待つだけの野良猫を「ほっとけないから」保護したことで始まった猫生活は、可愛いとか癒されるなどとは程遠い毎日でした。そこに仲間の子猫が加わったことで、状況は一転します。執筆に際し、命ぎりぎりのところで保護され、家猫として第2の“猫生(ねこせい)”を生きている猫の飼い主さんに声をかけ、「101匹猫ちゃんプロジェクト」と称し、本の中に猫イラストで参加してもらいました。
総勢141匹の参加猫(うち犬は19匹)の中には、ヘソの緒がついたままごみ箱に捨てられていたり、殺処分寸前だった犬猫もいます。悲しい過去はあるけれど、人間に保護され、第2の“猫生”を全うしようとしている猫たちをイラストにし、第1章の各ページに2匹ずつ入れました。第2章は、人間と猫の理想的な姿としてパステル画「人間と猫シリーズ」です。この絵本エッセイは、2008年に出版したエッセイ「ほのぼの猫生活」の改訂版です。2008年度版では、中学生が読書感想文の題材に取り上げていた、という声が多く寄せられました。
第1章
第2章
【猫たちにも人間同様に喜怒哀楽の感情がある】
読者の方からは早速「縁を結んだ猫たちへの溢れる思いと感謝、限りある命の尊さを与えてくれる文に感動するばかりでした。」「駐車場に住みついている野良猫への気持ちが変わりました」「共感するところが多く、胸が熱くなり、涙がとまりません」という感想をいただいています。
テーマは、「命の大切さ、仲間の大切さ、諦めない」です。命の大切さについては、言うまでもありませんが、仲間がいれば、そして諦めなければ、足の障害さえも克服できる、心の傷さえ癒すことができるという事実を、元野良猫のまるちゃんの姿を通して知ってもらうことが、この本に託した思いです。人間中心の社会の中で、それぞれの運命を受け入れ、懸命に生きている猫たちにも人間同様、喜怒哀楽の感情があり、体温があり、限りある命がある、ということを、読後感として感じていただければ幸いです。
ペーパーバックなので、気軽にハンドブックとして楽しんでいただくこともできます。対象年齢は、小学生から大人までです。この本が、小さな命の輝きを読者に届けるとともに、ますます増える飼育放棄、ロードキルに歯止めをかける一助となることを願っております。
《絵本エッセイ『猫が人間を選んでる』山口 玲子著》
定価 ：1,650円(税込)
仕様 ：フルカラーペーパーバック、98ページ
発売日：2023年1月15日
ISBN ：9798373119184
寸法 ：14.81×0.61×21.01cm A5サイズ
2022年12月31日に、中国新聞webニュースで取り上げられました。
