月面探査ミッションを支援する「月保険」の開発

東京海上日動火災保険株式会社(取締役社長:広瀬 伸一、以下「当社」)は、月面探査ミッションを支える「月保険(Lunar Insurance)」※を、国際宇宙保険市場の主要プレーヤーである英国Beazley PLC(CEO:Adrian Cox、以下「Beazley社」)と共同で開発しましたのでお知らせいたします。


※ 「月保険」は当社で使用している略称であり、保険の開発にあたっては「人工衛星保険」を活用しています。



1. 背景

当社は宇宙産業に携わるお客様の取り組みを支援し、産業の成長・発展に貢献することを目指して2022年2月24日に「宇宙プロジェクト」※の始動を発表しました。

宇宙産業において将来の成長市場と期待されている月面開発の分野では、官民連携による月面探査・開発の計画が進んでいます。2022年中に、世界で初めて民間企業による月面探査が計画されており、日本の宇宙事業者も参画を予定しています。

一方で、月面探査は未知のリスクと対峙するミッションであり、これまで専用の保険は存在していませんでした。当社は、民間企業による月面探査という新たな挑戦を支援するため、宇宙保険のノウハウを活用し、このたび月面探査専用の保険「月保険」を開発いたしました。


※ 2022年2月24日:「宇宙プロジェクト」の始動~宇宙ならではのリスクに挑戦し、社会課題を解決~

https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/220224_01.pdf



2. 「月保険」の開発について

当社は国際宇宙保険市場の主要プレーヤーであるBeazley社と連携し、宇宙開発事業者に対して下記の月面探査専用の保険「月保険」を提供していきます。


【保険の概要】

● 保険の対象:月面探査ローバーによる月面探査ミッション

● 補償の概要:月面探査ローバーの故障や通信トラブルにより、予定していた月面探査のミッションを達成できない場合に月面までの輸送費用や月面探査ローバーの製造費用等を補償(事業者のニーズに合わせてオーダーメイドで商品設計を行います)


当社は本保険を、世界初の民間企業による月面探査を目指す株式会社ダイモン(代表取締役:中島 紳一郎、以下「ダイモン社」)の月面探査ミッション「Project YAOKI」に提供します。当社とダイモン社は、2021年にパートナーシップ契約を締結し、Beazley社を含めた3社で月面探査ミッションに関する共同研究を進め、今回の商品開発に至りました。



3. 今後について

当社は本研究を通じて得られた月面探査に関する知見を活かして保険の開発を進め、月面探査や開発など様々なミッションを支援していきます。また、今後も宇宙分野におけるリスクの研究を続け、民間企業による宇宙分野への新たな挑戦を支援する保険商品の開発やリスクコンサルティングの提供を行っていきます。

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