大震災時の迂闊な一斉帰宅には要注意!

東日本大震災から11年、負の教訓は「帰宅できてしまったこと」

業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う"不動産の達人"株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」では、東北地方太平洋沖地震から11年を機に、地震の際に得られた教訓を洗い出し、今後懸念される海溝型地震に備えるためのコラムを、2022年3月11日(金)にサイト内にて公開致しました。下記をご覧いただき、本件に関する取材やお問い合わせがございましたら、お気軽にご連絡ください。

東北地方太平洋沖地震における特徴的な被害

東北地方太平洋沖地震(災害名:東日本大震災、以下「3.11」)は、観測史上4番目に大きな海溝型の巨大地震でした。
特徴的な被害として、
①海溝型地震特有の巨大な津波の襲来
②長周期地震動による被害
③都心部では500万人以上の帰宅困難者が発生
などがみられました。
3.11の津波による被害は、被災3県で亡くなった方の死因の9割が津波による溺死とされるほど甚大。平時に津波による浸水が想定される範囲、浸水する深さ、安全な避難先を確認して、防寒具等を含めた持ち出し袋の準備について備えをしておくことが求められます。寒冷地や冬季では雪や凍結などで避難開始や移動が遅れること、水に濡れることで低体温症への注意が必要です。
出典:首都直下地震(都心南部直下、冬夕、風速8m/s)により想定される全壊・焼失棟数(内閣府HP)
出典:首都直下地震(都心南部直下、冬夕、風速8m/s)により想定される全壊・焼失棟数(内閣府HP)

都市部における3.11の負の教訓

都市部における3.11の負の教訓は「帰宅できてしまったこと」。
大地震時は帰宅してはいけない、首都直下地震等では、都市周縁部の木造密集地域の火災、一時滞在施設が開設されないリスクがある。
高層ビルやタワーマンションなどでは、ユッサユッサとゆっくりした揺れ方で、周期が数秒?10秒以上でゆっくりと長く揺れる、「長周期地震動」の発生が懸念されます。3.11では震源から遠く離れた大阪市内の高層ビルで、10分以上の間揺れが続き、1m以上の揺れ幅の揺れでエレベータの閉じ込めや内装材の破損などの事例もありました。高層建物の利用者・入居者は、長周期地震動で家具や什器が大きく移動してくることや、転倒することに備えて、据え付けや固定を確実にすることが求められます。
3.11の際では多数の帰宅困難者も発生しました。都心近辺に居た方で、帰宅に苦労された方は少なくないでしょう。しかし、3.11は都心での大規模な火災や家屋倒壊はなく、「帰宅できてしまった」負の教訓となりました。今後懸念される首都直下地震では、時期や風向きなどによっては木造住宅密集地域などで火災が発生、また家屋の倒壊などが懸念されます。帰宅を開始することで大被害のある地域に向かってしまい、被災する懸念や群衆なだれの発生も危惧されます。3.11を超えるような地震に見舞われた際には、一斉に帰宅を開始しないこと、安全に帰宅できることが確認されてから徒歩で帰宅を開始することが求められています。

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■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加 https://www.sakurajimusyo.com/

株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、2022年2月末日現在で55,000組を超える実績を誇る。

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