進化生物学の視点から人間心理の本質に迫る 『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』発刊

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    2016年2月16日 13:00

     株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 清水卓智)は、2016年2月16日(火)、石川幹人著『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』(PHP新書)を発売しました。

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     きちんと実証されていないにもかかわらず、いかにも科学的な根拠が存在するかのように見せかける理論…、「疑似科学」を辞書的に説明するとこのようになる。しかし著者が疑似科学を定義すると次のようになる。「科学の装いによって信憑性を上げている巧妙な物語」。さらに「個人や社会にとって意義があるのならば、信じておくのもよい」。それが疑似科学だという。
     食しても消化吸収されず、肌には届けられない公算が大きいにもかかわらず、女性を中心に注目され、通販などで大人気のコラーゲン入り健康食品。人間は誕生したとき位置していた天体(太陽、月、諸惑星)の影響を受け、一生の運命に大きくかかわるといわれる出生時ホロスコープ。これらは疑似科学と深くかかわっているという。
     本書は、われわれにとって馴染みの深い疑似科学の事例を取り上げつつ、人間がいかに「あやしげな理論に騙されたがる存在」であるかを考察するとともに、騙されることで豊かな生き方を手に入れられるなら騙され上手になるのがよいと説く、進化生物学の視点から人間心理の本質に迫った書である。

    ≪これは疑似科学なのか――本書で扱っている事例≫
    ●抗酸化作用があるという活性水素水
    ●学校や自治体が本気で採用してしまった、放射能の除染効果があるというEM菌
    ●「気合い」で弟子が倒れるのはなぜ?「秘伝の技」の正体
    ●疑似科学としての占星術、血液型占い
    ●封印された超能力の科学
    ●金縛りの正体 etc.

    ≪著者について≫
    石川幹人(いしかわまさと)
    1959年、東京生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部教授。工学博士。
    1982年、東京工業大学理学部応用物理学科卒業。1983年、同大学院総合理工学研究科物理情報工学修士課程修了。松下電器産業(現パナソニック)にて人工知能研究プロジェクトなどに従事。政府系シンクタンクなどを経て、1997年より明治大学文学部助教授、2002年に教授。2004年より現職。2014年より同学部長。専門は認知情報論および科学基礎論。ASIOS(超常現象の懐疑的調査の会)発起人メンバー。2014年、共同研究者とともに「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」を立ち上げた。
    著書に『人はなぜだまされるのか』(講談社ブルーバックス)、『超心理学』(紀伊國屋書店)、『「超常現象」を本気で科学する』(新潮新書)などがある。

    ≪定価・判型について≫
    定価:本体800円(税別)
    判型:新書判並製/2726ページ

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