【岡山理科大学】ニワトリをアプリで遠隔飼育 生んだ卵は自宅まで届く/動物学科の毛利さん開発

岡山理科大学動物学科2年、毛利真吏央(まりお)さんがニワトリを遠隔飼育できるアプリ「Rickock」(リコック)を開発しました。餌やりなどをして育て、生んだ卵は自宅に届く仕組みです。毛利さんは「遠隔でもニワトリを世話することで生き物に対する愛着が生まれます。命の大切さや動物と人間が共生する世界の実現について考えるきっかけになれば」と話しています。
毛利さんは、高校時代に実家でニワトリを飼育していたことから、その生き物としての魅力に気づいたと言います。ところが、個人宅でニワトリを飼おうとすると、においや騒音、スペースなどが課題となることを実感。もともと温めていた起業の夢実現と合わせて、より多くの人が飼育できるようにするため考案したのが「Rickock」です。
クラウドファンディングなどで開業資金を集め、昨年12月に「毛利真吏央株式会社」を設立。今春から本格的に準備を始め、岡山市中区内に大学の友人と3人で鶏舎を建設。今年4月に試作版のアプリをリリースし、全国で約20人が利用しています。
飼育できるニワトリは3種類で、赤玉卵を産むボリスブラウン、青い卵のアローカナ、栄養価が高いウコッケイ。この中から飼いたいニワトリを選んで購入(1羽5,000円より)。実際の餌やりや鶏舎の掃除などは毛利さんやスタッフがやります。餌もオリジナル飼料3種類から選択可能。ニワトリの様子は24時間、ライブ配信される鶏舎の映像で観察できます。
試作段階の現在、飼育費は月額9,999 円(税込)。アプリの正式リリースは今年12月末になるとのことです。
毛利さんは「今、正式リリースに向けてアプリ開発と、害獣対策が取れた新鶏舎の制作を進めています。誰もが夢を抱き、実現させるための努力を惜しまなければ自分の夢は実現できます」と起業を実現させた感想を語り、将来について「ニワトリだけでなく、昆虫や魚などさまざまな横展開にも手を広げ、僕の夢である『動物と人間が共生できる世界』を実現させる1歩として成功させたい」と目を輝かせています。

























