小径高送りエンドミル※1 MFH miniの発売

多刃仕様で高能率・高送りを実現

 京セラ株式会社(社長:山口 悟郎)は、金属部品の加工に使用するフライス工具の新製品として、独自開発の新形状チップにより、高能率加工を実現する小径高送りエンドミル※1 MFH miniを開発し、本年4月15日(水)より発売しますのでお知らせいたします。

小径高送りエンドミル MFH mini
小径高送りエンドミル MFH mini

製 品 名 :エンドミル MFH mini
型番数(価格帯) :ホルダ:37型番(26,300~45,200円、税別)
チップ:4型番(1,260円、税別)
発 売 日 :2015年4月15日(水)
加 工 用 途 :平面・肩加工、等高線加工、溝加工、ポケット加工、
ランピング加工、ヘリカル加工
推 奨 被 削 材:炭素鋼、合金鋼、金型鋼、ステンレス鋼、ねずみ鋳鉄、
ダグタイル鋳鉄、Ni基耐熱合金、チタン合金
生 産 拠 点:鹿児島川内工場
販 売 目 標:1億円(初年度)

■開発背景
 高送りエンドミル(カッタ)は、金属表面を広範にわたり荒切削する際に使用される工具です。そのチップには、広い面積を、より早く、安定的に加工できる高い切削能力が求められています。当社は、これらのニーズに対応すべく、昨春に高能率高送りカッタ(MFH型)を開発しましたが、金型加工などにおいては、より細かな切削加工が求められることから、小径高送りエンドミルMFH miniの開発を進めてまいりました。

■新製品 MFH miniの概要
本製品は、新たに開発したチップと、チップを固定する専用ホルダからなる荒加工用の小径高送りエンドミルです。新たに開発した独自設計の刃先形状により、チップが被削材に接触する時(食い付き時)の衝撃を低減し、低抵抗でスムーズな切り込みを実現しました。これにより、多刃仕様の場合でもビビリの発生を抑制でき、送り量を上げることが可能となります。また、新開発のブレーカの形状により、高い切りくず排出能力を有しています。
チップ材種は、CVD※2/PVD※3コーティングチップをラインアップしています。被削材の特性に応じて、最適なコーティングチップを使用することで、優れた耐摩耗・耐欠損性を発揮します。
新製品MFH miniは、送り量の向上と優れた切りくず排出性、最適なチップラインアップにより、高能率・安定加工を実現し、お客様の生産性向上に貢献いたします。

■新製品 MFH mini の特長
1.小径高送りエンドミル用に低抵抗の新形状チップを開発
新チップは、被削材への接触時(食い付き時)の衝撃を低減するために開発した独自形状の刃先を採用することで、低抵抗でスムーズな切り込みを可能にします。
また、溝加工やポケット加工などで発生しやすい切りくずの噛み込みを抑制し、加工時の安定性を向上することで高能率加工に貢献します。

2.低抵抗の新形状チップにより、多刃仕様での高能率加工を実現
低抵抗を実現した新形状チップを採用することで、多刃仕様においても切削抵抗の低減、ビビリの抑制が図れ、送り量の向上による高能率加工を実現します。これにより、小型のマシン(BT30/BT40)においても高能率・高送り加工が可能となります。
また、両面4コーナ仕様のネガチップにより高い経済性を有しています。

3.多様な加工形態と被削材に対応
新開発GM型チップにより、金型加工などで求められる平面・肩加工や等高線加工、溝加工、ポケット加工、ランピング加工、ヘリカル加工など多様な加工に対応します。
また本製品に採用したチップ材種は、高靭性の超硬合金母材に独自のCVD/PVDコーティングを施すことで、耐摩耗・耐欠損性を高め、一般鋼・金型鋼からNi基耐熱合金をはじめとする難削材にも対応し、お客様の多様なニーズにも対応しています。



※1.小径高送りエンドミル(カッタ):1刃当たりの送り量(移動量)を高く
設定可能なエンドミルカッタ)
※2.化学蒸着法によるコーティング方法。異なる材質の膜を多層形成でき、
膜厚を厚くできる。
※3.物理蒸着法によるコーティング方法。CVD法に比べ処理温度が低いため、
コーティングによる劣化層が少 なく、抗折力が低下しにくい。

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