国内外でAIを活用した農業ソリューション「e-kakashi(イーカカシ)」を提供するグリーン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:戸上 崇、以下、グリーン)は、Centro Internacional de Agricultura Tropical(国際熱帯農業研究センター、以下 CIAT)およびUniversidad Nacional Agraria La Molina(ラ・モリーナ国立農業大学、以下 UNALM)が実施するペルーの水稲生産における病害管理プロジェクトに、当社の「e-kakashi」が採用されたことをお知らせします。

プロジェクトメンバー:CIAT提供
ペルーの水稲生産は、気候変動により不規則な降雨や高温が発生し、病害リスクが高まっています。こうした気候・環境の不確実性は、日本を含む世界各地の農業が抱える共通の課題です。農業現場では、影響を把握することに加え、具体的に収穫前に損失をいかに削減できるかが求められています。

稲の病害例:CIAT提供
e-kakashiの植物科学の知見を積んだAIが、ほ場で取得した環境データに気象情報や生育情報を加えて分析し、病害の発生リスクが高まるタイミングを予測してアラートとして生産者に届けます。これにより、生産者は適切なタイミングで栽培判断を行うことができ、病害リスクが高まる時期や収穫適期といった重要な情報を事前に把握できるようになります。データを活用することで、現場の判断をより確かなものにします。

プロジェクトメンバー:CIAT提供
また、この予測に基づく栽培管理により、必要な時期に必要な量だけ農薬を散布できるため、労働負荷とコストの削減、環境負荷の抑制につながります。さらに、収穫適期の判断にも寄与することで、品質と収量の向上を後押しし、営農の持続性向上に貢献します。
<プロジェクトの詳細>
■ペルーにおける稲作の課題と、プロジェクトの背景
ペルーの農村地域では、環境モニタリングツールを日常的に利用できる環境が十分に整っていないことに加え、ほ場や地域特性に基づくデータが不足しており、病害の発生リスクを適切に評価することが難しい状況にあります。また、生産者が病害の兆候を察知することは容易ではなく、地域ごとに異なる気象条件や栽培環境が病害発生のタイミングに影響を与えるため、判断の難しさが課題となっていました。さらに、ツールそのものを有効活用するための研修機会が十分ではないことも、課題として挙げられています。
■主な活動内容
本プロジェクトでは、環境モニタリングツールの導入、アラート設定、研修の3つを柱として活動が進められています。
まず、沿岸部・高地・低地・中央ジャングルを含む5つのパイロット地域に、e-kakashiを含む11台の環境モニタリングツールを設置し、多様な栽培環境でデータを取得できる体制を整えました。

ロケーション:CIAT提供
続いて、収集したデータを分析し、地域の気象や栽培条件に合わせたアラート設定を行っています。また、生産者や技術者を対象とした研修を通じて、データの活用方法や機器の扱い方を伝え、現場でのデジタル技術の定着を支援しています。

人材育成の取り組み:CIAT提供
グリーンは今後も、データに基づく栽培管理を支援し、気候変動下における安定的かつ持続可能な農業の実現に取り組んでまいります。
本プロジェクトに関するCIATの取り組みについては、以下の公式サイトでもご覧いただけます。
https://alliancebioversityciat.org/projects/application-technology-iot-management-diseases-rice-peru
■会社概要
商号 : グリーン株式会社
代表者 : 代表取締役 CEO 戸上 崇
所在地 : 東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル28F
設立 : 2024年4月18日
事業内容: 農業AIブレーンe-kakashiの提供、
センサーデータと生育履歴を組み合わせた高度な分析サービスの提供
資本金 : 100百万円
URL : https://www.greein.jp/




















