アレクシオン、低ホスファターゼ症患者の治療薬としてアスホター...

アレクシオン、低ホスファターゼ症患者の治療薬として アスホターゼ アルファの新薬承認申請を日本で提出

 2014年10月16日東京 ― アレクシオン ファーマ(アレクシオン・ファーマスーティカルズ[Nasdaq:ALXN]子会社の日本法人)は、低ホスファターゼ症(HPP)に対する標的酵素補充療法の画期的新薬(ファースト・イン・クラス)として開発中のアスホターゼ アルファの新薬承認申請(NDA)を、HPPの適応で日本の厚生労働省へ提出したことを2014年10月16日に発表しました。
 HPPは、骨破壊・変形、重度の筋力低下、けいれん発作、呼吸不全、早期死亡をもたらし得る、極めて稀な慢性進行性の遺伝性代謝性疾患です(1-5)。

 バイスプレジデント兼日本法人社長のヘルマン・ストレンガーは次のように述べています。「アスホターゼ アルファの新薬承認申請の提出は、極めてニーズが高く革新的な治療薬を日本のHPP患者さんにお届けするうえで重要な一歩です。承認されれば、アスホターゼ アルファは、この生命を脅かす深刻な疾患を有する患者さんにとって最初の治療薬となります。」

 厚生労働省への申請資料には、3つのピボタル試験であるプロスペクティブ試験とそれらの延長試験(新生児から66歳までの、日本人患者を含む71名のHPP患者を対象)から得られた頑厳性のあるデータと、ならびに乳児を対象としたレトロスペクティブな自然経過観察試験から得られたデータが含まれています。

 2014年9月に、厚生労働省はHPP患者の治療の適応でアスホターゼ アルファを希少疾病用医薬品(ODD)に指定しました。その結果、アスホターゼ アルファの新薬承認申請は優先審査が受けられ、承認されれば、指定された適応症に対する再審査期間は10年となります。


■低ホスファターゼ症(HPP)について
 低ホスファターゼ症(HPP)は、骨石灰化不全を特徴とする遺伝性、慢性および進行性の超希少代謝疾患であり、骨の破壊や変形、重篤な筋力低下、けいれん発作、呼吸不全および早期死亡に至ることがあります(4-8)。

 HPPは、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)と呼ばれる酵素の遺伝子コードの変異が原因で発症します(4,5)。

 HPPにおける遺伝子異常はあらゆる年齢層の患者さんに影響を及ぼします(4)。HPPは発症時の年齢によって分類され、若年発症型HPPは年齢18歳未満で発症の徴候がある場合と定義されます。

 HPPは、年齢を問わず、患者さんに深刻な影響を及ぼす可能性があります(4)。HPP小児患者の死亡率は高く、自然経過観察試験において5歳時の死亡率は73%と報告されています(7)。小児のHPP患者さんでは主として呼吸不全が原因で高い死亡率が認められます(1,4,8)。青年期および成人期まで生存した患者さんの場合、長期的な臨床的続発症には、再発性および治癒しない骨折、衰弱性の筋力低下、重度の疼痛、ならびに車椅子、歩行器および杖などの歩行補助器具が必要とされる状況などがあります(4,7)。


■アスホターゼ アルファについて
 アスホターゼ アルファは、酵素補充療法を標的とした極めて革新的なクラス初の治験薬で、HPPの根本的な原因である遺伝的欠損のある代謝過程を正常化することにより、HPP患者さんが生涯苦しむことになるミネラル代謝調節障害による重篤で致死的な合併症を予防・治療することを目的に開発が進められています。

 2013年、米国食品医薬品局(FDA)は、画期的治療薬にアスホターゼ アルファを指定しました。FDAによると、画期的治療薬の指定は、1つ以上の臨床的に重要なエンドポイントにおいて、ある医薬品が既存の治療薬を上回る実質的な改善を実証できることが暫定的な臨床エビデンスによって示唆される場合に、重篤または生命を脅かす疾患の治療薬開発を促進する目的で策定されています。

 2014年4月には、アレクシオンは、FDAにHPP患者さんの治療としてアスホターゼ アルファのための生物製剤認可申請(BLA)の申請を開始しました。2014年7月には、アスホターゼ アルファの販売承認申請(MAA)が行われ、欧州医薬品庁(EMA)によって迅速審査に指定されました。


■アレクシオンについて
 アレクシオンは、生活を一変させる治療薬のイノベーション、開発、商品化を通して、重篤な希少疾患を抱える患者さんへ貢献することを主眼としたバイオ製薬企業です。アレクシオンは、補体阻害領域におけるグローバルリーダーであり、慢性的な補体活性化の制御不能を原因とする衰弱性かつ致命的な2つの超希少疾患、発作性夜間血色素尿症(PNH)および非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の治療薬であるソリリス(R)(エクリズマブ)を開発し、提供しています。
 ソリリスは現在、PNHの治療薬として約50カ国でaHUSの治療薬として約40カ国で承認されています。アレクシオンは、PNHおよびaHUS以外の重篤な超希少疾患領域におけるソリリスのその他の潜在的適応の評価や、アスホターゼ アルファなど、複数の治療領域にわたる革新的なバイオテクノロジー製品候補の開発を行っています。本プレスリリースとアレクシオンに関する詳細は http://alexionpharma.jp をご覧ください。

[ALXN-G]


■セーフハーバーに関する記述について
 本プレスリリースには、低ホスファターゼ症(HPP)に対するアスホターゼ アルファの潜在的な医学的ベネフィットに関する記述など、将来予測に関する記述が含まれています。将来予測に関する記述は、諸要因による影響を受け、これらの要因により将来予測に関する記述がアレクシオンの結果および計画と異なる可能性があります。これらの要因として、HPPの治療薬としてのアスホターゼ アルファの上市に関する販売承認または重大な制限に関する規制当局の決定、十分な製造能力の手配と商業インフラの確立の遅れ、臨床試験の結果からより広く多様な患者集団でのアスホターゼ アルファの安全性と有効性に関する結果が予測できない可能性、政府機関など第三者の支払者が承認された場合のアスホターゼ アルファの使用に対して容認できる比率で償還金を支払わないかまったく支払わないリスク、アスホターゼ アルファを使用する患者数の推定とアスホターゼ アルファを使用した患者の疾病の自然史に関する所見が不正確なリスク、ならびに米国証券取引委員会にアレクシオンが提出した報告書の中で適時記載したさまざまなリスクなどがあります。このリスクにはアレクシオンの2014年3月31日を末日とするForm 10-Q四半期報告書に記載したリスクを含みますが、これらに限定されません。アレクシオンは、法律に基づき義務が生じた場合を除き、この将来予測に関する記述を見直し、本プレスリリースの発表日後に発生した事象または状況を反映する予定はありません。


■参考文献
1.Rockman-Greenberg C. Hypophosphatasia. Pediatr Endocrinol Rev. 2013; 10(suppl 2):380-388.

2.Whyte MP. Hypophosphatasia: nature’s window on alkaline phosphatase function in humans. In: Bilezikian JP, Raisz LG, Martin TJ, eds. Principles of Bone Biology. Vol 1. 3rd ed. San Diego, CA: Academic Press; 2008:1573-1598.

3.Whyte MP, Greenberg CR, Salman N, et al. Enzyme-replacement therapy in life-threatening hypophosphatasia. N Engl J Med. 2012; 366(10):904-913.

4.Seshia SS, Derbyshire G, Haworth JC, Hoogstraten J. Myopathy with hypophosphatasia. Arch Dis Child. 1990; 65(1):130-131.

5.Baumgartner-Sigl S, Haberlandt E, Mumm S, et al. Pyridoxine-responsive seizures as the first symptom of infantile hypophosphatasia caused by two novel missense mutations (c.677T >C, p.M226T; c.1112C >T, p.T371I) of the tissue-nonspecific alkaline phosphatase gene. Bone. 2007; 40(6):1655-1661.

6.Whyte MP, Leung E, Wilcox W, et al. Hypophosphatasia: a retrospective natural history study of the severe perinatal and infantile forms. Poster presented at the 2014 Pediatric Academic Societies and Asian Society for Pediatric Research Joint Meeting, Vancouver, B.C., Canada, May 5, 2014. Abstract 752416.

7.Whyte MP, Rockman-Greenberg C, Hofmann C, et al. Improved survival with asfotase alfa treatment in pediatric patients with hypophosphatasia at high risk of death. Poster presented at the American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR) 2014 Annual Meeting, Houston, September 14, 2014. Abstract 1097.

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