IBM iシステムの操作画面の自動読み取り画像情報認識技術を開発し アミフィアブルが論文を発表

企業動向
2025年8月1日 13:00
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アミフィアブル株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役:河村 隆一、以下 アミフィアブル)が、IBM i(旧名AS/400)システムの操作画面をAIで識別し、自動で読み取る画像情報認識技術を開発し、論文を発表しましたのでお知らせいたします。


IBM iシステム

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【発表論文の概要】

●論文タイトル

AS400-DET: Detection using Deep Learning Model for IBM i (AS/400)

(和訳:AS400-DET: IBM i(旧AS/400)向けの画面自動認識システムの提案)


●著者

アミフィアブル開発部

野村 尚新 Quan Minh Bui Thanh Tran Son T. Luu


●発表学会

7th International Conference on Image, Video and Signal Processing (IVSP 2025)


●論文リンク

AS400-DET: Detection using Deep Learning Model for IBM i (AS/400)

https://arxiv.org/pdf/2506.13032



【論文内容及び期待される効果】

IBM iは、高い信頼性とセキュリティを備えた基幹業務システムとして世界中で多くの大企業に利用されています。しかしその操作画面は独自のインターフェースが採用されているために、これまで操作テスト等の自動化は難しく、人が手作業で時間をかけて実行していました。

本研究ではIBM iシステムの自動操作および自動テストを実現させるべく当該システムの操作画面を自動的に読み取る技術開発に成功しました。約1,000枚の画面画像をWeb上より収集してアノテーションを施し深層学習モデルを構築し、それにより画面上の「文字入力欄」や「ボタン」などの位置をAIで識別できるようになりました。さらに日本語の画面にも対応しております。

今回開発した新しい画面情報認識技術は、既に導入済みの日本企業のレガシーシステムにも活用が可能です。それにより、人が手作業で行っていた操作テストを自動化することや操作支援が可能になり、テスト工数の大幅な削減が期待されます。



【今後の展望】

すでに操作画面の認識率84%、その認識に要する時間は1秒未満と高い精度を発揮しており、実用化も視野にさらなる研究を進めています。最終的には、実際の業務で使われているIBM iシステムの自動テストや操作支援への応用を目指しています。ミッションクリティカルな業務を支える機能開発として大いに期待されます。



【著者について】

野村 尚新

ヨーク大学哲学部卒業後、東北大学大学院にて修士課程修了。北陸先端科学技術大学院大学博士課程修了後、国立情報学研究所の特任研究員として論理学や自然言語処理をはじめとする様々な研究に携わる。2021年よりアミフィアブルに入社、産学連携と開発部AIチームのリードとして日々研究開発に打ち込んでいる。


Quan Minh Bui

北陸先端科学技術大学院大学博士課程修了。在学中より国立情報学研究所アシスタントを務め、某大企業との共同研究プロジェクトに携わりAIの知見を深める。2023年アミフィアブルに入社し、AIチームの中核メンバーとして野村と共に活躍中。



【アミフィアブル株式会社について】

アミフィアブルは「差別化されたAIテクノロジーから世界に新しい価値を提供する」をミッションとし、AI搭載テスト工程自動化プラットフォーム「MLET.II」の開発及び運用を手掛けています。

労働集約性の高いソフトウェア開発のテスト工程をAIテクノロジーで自動化し、2021年6月に特許を取得(特許第6902814号)した自社開発の「MLET.II」を武器に、多くの企業でソフトウェア開発の効率化及び品質向上に寄与しています。

また、「MLET.II」導入によるソフトウェア品質の向上・テスト工数の削減だけでなく、QA(品質保証)チームの立ち上げ、テスト推進のPMO、設計書や各種業務の標準化支援等、総合的な品質管理コンサルティングを提供しています。顧客のニーズに合わせ、ITコンサルタント、AIコンサルタント、エンジニアと共に様々な課題解決に取り組んでいます。


会社名: アミフィアブル株式会社

代表者: 代表取締役 河村 隆一

事業 : AI搭載テスト工程自動化プラットフォーム「MLET.II」の開発及び運用

URL  : https://www.amifiable.co.jp/

TEL  : 03-6420-0391

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