Interop Tokyo 2025にIOWNを利用した新たな旅行体験を提供するハイブリッドトラベルなどを出展
ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開するNTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、2025年6月11日(水)~13日(金)に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2025」に出展します。
展示ブースでは、IOWN※1とVRゴーグルを利用し、新たな旅行体験を実現するハイブリッドトラベルの動態展示などを実施します。また、各社が機器を接続してネットワークを構築するプロジェクト「ShowNet※2」へ参加します。
1.ブース出展内容について
(1) ハイブリッドトラベル
【協力: 西日本電信電話株式会社、株式会社NTTドコモ】
ハイブリッドトラベルは、IOWNが作り出す未来社会での新たな可能性として、物理的な距離に依存せず、まるでその場にいるように、自由なコミュニケーションが可能となる旅行体験をコンセプトとしています。Interop幕張会場と大阪/京橋のQUINTBRIDGE※3をAPN※4で繋ぎ、VRゴーグルを利用したQUINTBRIDGEへの疑似旅行体験をご体感いただけます。
(2) 裸眼XR相席対話技術
【協力:日本電信電話株式会社 人間情報研究所】
IOWN APNによりInterop幕張会場と大手町OPEN HUB Park※5を折り返し接続した長距離伝送(光ファイバーの長さにして約140km)のデモ展示を実施します。送信者の映像と音声は幕張から大手町を経由し受信者側の装置に伝送され、遠く離れた場所にいる人々が、明るく鮮明なホログラム状の姿で、隣に相席しているかのような体験が可能となります。また、今回は送信者側をVRのアバターにし伝送するデモも体験いただけます。
(3) CPSロボット遠隔操作
【協力: エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社】
約90km離れたデータセンター作業用ロボットを違和感のない操作感で遠隔操作をご体験いただけます。ロボットの設置拠点はデジタルツインとして3D空間上に再現されており、リアルタイムでロボットの位置や姿勢が反映されます。ロボットからのカメラ映像のみでは難しい操作を俯瞰視点で確認可能なため、容易にかつ安全な作業が可能となります。
(4) 「GPAP over MoQ」による高臨場・双方向のライブビューイング※6
【協力:ヤマハ株式会社】
「GPAP over MoQ」は、高品質・低遅延の配信プロトコル「MoQ※7」と、多様なデータ形式を統一するデータフォーマット「GPAP※8」を組み合わせることで、高い臨場感とリアルタイム性を兼ね備えた配信を実現できる技術です。今回は、実際の利用環境を想定した技術デモに加え、会期中の6月12日には、都内ライブハウスと幕張メッセを接続したライブビューイングの実施も予定しています。
(5) HDMI over APN
【協力:日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所】
4K・フルHDのHDMI信号を非圧縮のまま世界最低遅延である0.1ミリ秒以下で長距離伝送信号へ変換する技術を実現しました。この技術とAPNを組み合わせることで、離れた拠点間でも瞬間の動きと音をリアルタイムに伝送可能となります。今回、高精細な4K HDMI信号を同時に4本送信し、裸眼視聴可能な3Dモニターにて再生映像が低遅延で視聴可能であることを体験いただけます。
(6) GPU over APN
生成AI向けGPUインフラの高度化には、GPUやストレージなどリソースの効率的な活用と配置が重要です。APN経由で接続された複数拠点にリソースを分散し柔軟に活用する「GPU over APN」では、遠距離(約3000km)で離れた2拠点間での生成AI学習時間でも、単一拠点での学習時間の1.07倍にとどまったなどの実証実験の結果を展示します。
(7) 光ネットワークデジタルツイン
【協力:日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所、株式会社日立製作所】
光ネットワークデジタルツインは、オープン仕様※9の装置を接続したAPN環境において、光伝送路の詳細状態を把握し、お客さまのニーズに合ったAPNを提供するのに有効な技術です。今回、ユースケースとともに詳細な技術説明を展示します。
上記に加え、「Global InfoSec Awards」において5部門で受賞したOT・生産現場向けセキュリティソリューション「OsecT(オーセクト)」などの展示も行います。
2.「ShowNet」への参加について
NTT Comは、耐量子VPN※10に対応した内製開発の高速ソフトウェアルータ「Kamuee」を「ShowNet」に提供します。また、「Open APN※11」や「Arcstar Universal Oneイーサネット専用線サービス APN専用線プラン powered by IOWN(R)」、「Super OCN Flexible Connect」、「SDPF Cloud/Server」、「docomo business RINK(R)」、「Flexible InterConnect」、「MoQ」配信サーバを提供します。
3.Interop基調講演
タイトル:AI時代を見据えたデータセンター事業概況とドコモビジネスのインフラ戦略について
日時:6月13日(金)13:20~14:00
場所:RoomKA
講師:プラットフォームサービス本部 クラウド&ネットワークサービス部 第二サービス部門長 松林 修
内容:消費電力や発熱が激増する生成AI時代ならではのDC事業概況やトレンドを踏まえつつ、今後の循環型社会の実現に向けた発熱対応と省エネ化、脱炭素などへの取り組みについて説明します。
4.Interop Tokyo 2024開催概要
名称:Interop Tokyo 2025
期間:2024年6月11日(水)~13日(金) 10:00-18:00 ※最終日は17:00まで
場所:幕張メッセ
NTT Comブース位置:ホール4付近(4P04・4S08)
イベント公式サイト:https://www.interop.jp/
※1:IOWNとは、最先端の光技術などを使って豊かな社会を創るためのネットワーク基盤のことです。「IOWN(R)」は、日本電信電話株式会社の商標又は登録商標です。
※2:「ShowNet」とは、参加各社が約2000の製品・サービスを持ち寄り、ボランティアとして集まった約700名のエンジニアがデザインし、構築、運用までを行うネットワークです。
※3:QUINTBRIDGEとは、西日本電信電話株式会社が運営するオープンイノベーション施設です。企業・スタートアップ・自治体・大学などが自由に交流し、それぞれの思いやアセットを共有しながら共創を進め、実社会での活用をめざします。
※4:APNとは、ネットワークに接続されるあらゆるデバイスを対象としてすべての情報伝送と中継処理をフォトニクスベースへ転換し、端末・ユーザー・サービスごとに光パスを波長単位で柔軟に提供するネットワークです。
※5:「OPEN HUB Park」は、NTT Comが提供する共創ワークプレイスです。企業の皆さまと議論を進めるためのプロジェクトルームをはじめ、最先端テクノロジー、情報発信スタジオを具備しています。
※6:ライブビューイングとは、コンサートや舞台などの公演を、映画館など別会場に中継しリアルタイムで鑑賞するイベントです。
※7:「MoQ」とは、NTT Comが研究している、低遅延に音声や映像を配信するための次世代メディア転送技術です。国内企業ではNTT Comが、IETFでの国際標準化を進めています。
※8:「GPAP」とは、ヤマハ株式会社が開発した音声、映像、照明など多様なデータ形式をオーディオデータの形式に統一して記録・再生するシステムです。
※9:オープン仕様とは、異なるベンダーの通信装置とコントローラーを相互に接続するための共通のアーキテクチャとインタフェース仕様のことです。
※10:「耐量子VPN」とは、現代の暗号技術に代わり、次世代の安全な通信を実現するVPN技術です。
※11:Open APNとは、IOWN Global Forumで提案されているフォトニックネットワーキングのオープンアーキテクチャであり、さまざまな拠点間を光波長パスでダイレクトに接続することを可能としたネットワークです。同等な機能の一部が2024年3月1日に提供開始した「APN専用線プラン powered by IOWN(R)」に使われています。
【関連リンク】
・ニュース 2024年2月29日:「APN専用線プラン powered by IOWN(R)」の提供を開始
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0229.html
・2025年1月29日: 「APN専用線プラン powered by IOWN(R)」のメニューを拡大
https://www.ntt.com/about-us/information/info_20250129.html
・docomo business RINK(R)
https://www.ntt.com/business/services/rink.html
・Super OCN Flexible Connect
・SDPF Cloud/Server
https://www.ntt.com/business/sdpf/cloud.html
・Flexible InterConnect
https://www.ntt.com/business/sdpf/service/fic.html
・WideAngle OsecT
https://www.ntt.com/business/services/security/security-management/wideangle/osect.html