太陽光発電系の発電電圧を携帯電話で24時間チェック! ソーラー連携リチウムイオン蓄電装置の予防保全に対応した かんたんM2Mシステムを開発

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    2014年2月27日 10:30

     日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本 眞)は、フレキシブルなセンサシステム「Muセンサ」を利用した、機器や装置の異常をチェックし、システムダウンを事前に予防保全する「機器予防保全システム」を開発しました。

    Muセンサ システム構成

     この度、当社坂戸事業所内に設置されている自立式無線伝送システムのソーラー連携リチウムイオン蓄電装置の予防保全のため、太陽光パネルの発電電圧の監視、装置障害およびバッテリー交換時期を携帯電話に通知する接点出力の監視を大手家電メーカー協力のもとで行いました。

    フレキシブルなセンサシステムMuセンサ「機器予防保全システム」
    http://www.den-gyo.com/solution/solution10_a_c_c.html


    【製品概要】
     柔軟なインターフェースが特長のMuセンサ(※)を各種設備機器や装置に接続し、機器から出力される異常信号(接点出力情報)の検出、および電源電圧などのアナログ信号をモニタリングし、設定した閾値に異変があった際に、管理者の携帯電話にSMS(ショートメッセージサービス)でお知らせするシステム。
     通信はFOMA回線を利用するので、新たなネットワークの構築が不要で簡単に監視システムを構築でき、既存の機器に後付で取り付けられるのが最大のメリットです。設置もセンサと機器をつなぐだけと大がかりな設備が不要で、設定に必要なのは携帯電話のみと簡単に導入できるので、これまで監視できなかった機器や装置のチェックが可能となります。
    http://www.atpress.ne.jp/releases/43656/img_43656_1.png

    ※「Muセンサ」とは
    無線機、センサ、マイコンを搭載したセンサネットワークモジュールです。1台のモジュールに最大3台までのセンサを搭載可能で、温湿度、人感、照度、加速度などお客様のニーズに合わせて組合せられます。
    http://www.den-gyo.com/solution/solution10_a_d.html (動画)


    ▼Muセンサが選ばれる3つの理由
    (1) 簡単に遠隔監視が実現できる!
     遠方で発生した機器異常を把握するためには、監視ネットワークを構築しなければなりませんが、MuセンサはFOMA回線を利用するので、ネットワークの敷設工事がいらず、簡単に遠隔監視システムを構築できます。お知らせはSMSを利用するので、ランニングコストも通信費のみで運用が可能。少額の費用で手軽に導入できます。

    (2) 設置・設定が簡単にできる!
     データの送信タイミングの最適設計により、平均消費電力は0.36Wと低消費電力なので、小型太陽電池パネルと2Ahの小型鉛蓄電池で運用可能となり、商用電源が確保できない場所でも使用できます。
     また、設定は携帯電話で定型文をSMSで送るだけと、いたってシンプルな操作。わずらわしい設置やパソコンは不要で、Muセンサ本体と登録したい携帯電話のみで設定が行えます。通信先の複数登録もできるので、複数の管理者が機器異常のお知らせを受け取ることができます。
     大がかりな設備が不要で設置・設定ができ、素早くシステム運用を開始できます。

    (3) 既存機器に後付導入できる!
     Muセンサは柔軟なインターフェースで既存の機器に導入できるので、監視対象に合わせてシステムを構築できます。
     例えば、防犯カメラ機器や検査機器、試験機器などの通信機能を持たない機器や、大きな装置に別途導入されたメンテナンス機能を持たない機器の非常通報装置としての利用が可能です。既存の機器やエンドユーザーの設備を利用することなく、後付導入できます。


     当社坂戸事業所内に設置されている自立型無線伝送システム「FalconWAVE」は再生可能エネルギーを利用した無線LANカメラ映像伝送システムで、敷地内のリアルタイム映像を管理しています。
     このシステムには大手家電メーカーの太陽光パネルとリチウムイオンバッテリーを採用しており、同システムをご利用中のお客様から装置の遠隔監視ができないかとお問合せをいただきました。装置の異常をセンサで通知し、システムダウンする前に予防保全が取れれば、サービス向上につながるのではないかと考え、太陽光パネルの発電電圧をMuセンサで監視し閾値を下回った場合にお知らせする実験を行いました。

    【実験内容】
     リチウムイオン蓄電装置のインターフェースにMuセンサを接続し、太陽光パネルの発電電圧(項番1、2)および接点出力される装置障害通知(項番3)、バッテリー交換通知(項番4)を管理者の携帯電話にSMSで通知する実験を行いました。
    http://www.atpress.ne.jp/releases/43656/img_43656_2.png

    【実験結果】
     実験期間中の装置障害はなかったため、項番3、4の接点出力情報からの異常通知はありませんでした。
     太陽光パネルの発電電圧(項番1、2)は、太陽が出ている昼間と沈んだ夜間では下記のような電圧の変化が見られました。
     天気によって発電電圧量が変化していることがわかります。
     ※電圧変化は定期通知される電圧値からデータ化したものです。
    http://www.atpress.ne.jp/releases/43656/img_43656_3.png

    【解決した問題】
     これにより遠方に設置している独立電源システムの異常を迅速に把握できるようになり、機器の故障による被害を防止、機器の予防保全が可能になりました。また、高価な機器の盗難やいたずらの防犯にもつながります。
     さらに、これまで人による巡回や点検が必要であった機器の監視を無線センサネットワークで24時間チェックすることで、人件費の削減や管理のトータルコストの低減に貢献できます。


     こちらの製品は、2014年3月4日(火)~7日(金)に東京ビッグサイトにて開催される「SECURITY SHOW 2014」に出展いたします。


    【Muセンサ仕様】
    無線インターフェース:
    NTTドコモ FOMAユビキタスモジュール(別途回線契約が必要) / Wi-Fi
    ※特定小電力無線(920MHz)対応も開発中

    搭載インターフェース:ADC/I2C/SPI/UART/GPIO
    搭載センサ     :温湿度/人感/3軸加速度/マグネットセンサなど
    電源        :電池/AC電源/太陽電池
    筐体サイズ     :H291×W305×D159
    動作温度      :0~40℃
    動作湿度      :25RH~85RH(%)


    <日本電業工作(DENGYO)について>
     1947年の創立以来、日本の通信事業発展に貢献し、通信インフラの実現を支える技術・製品を数多く創出してきました。アンテナ・フィルタといったコアビジネスの研究開発はもとより、中長期的な革新技術の創出にも積極的に取り組んでいます。資本金:3億3,000万円、売上高:94億円、従業員数:266名(2011年3月期)。

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