堀場テクノサービスが、NASAの探査機が採取した小惑星「ベン...

堀場テクノサービスが、NASAの探査機が採取した 小惑星「ベンヌ」の試料分析チームに参画

HORIBAグループで分析・サービス事業を担う株式会社堀場テクノサービス(本社:京都市南区、代表取締役社長:千原 啓生、以下 堀場テクノサービス)は、この度、北海道大学の圦本 尚義(ゆりもと ひさよし)教授らの研究チームに参画し、アメリカ航空宇宙局(以下 NASA)の小惑星探査機「オシリス・レックス」が採取した小惑星「ベンヌ」の石や砂などの試料分析を開始しました。堀場テクノサービスは、炭素・硫黄分析装置「EMIA-Step」を用いて試料に含まれる有機炭素や炭酸塩などの炭素の含有量を分析しました。

日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星「リュウグウ」と同様に、「ベンヌ」は炭素や水に富んだ小惑星だと考えられています。2つの小惑星の試料を比べることで、太陽系と生命の起源や進化のさらなる解明につながることが期待されています。


堀場テクノサービスは、はやぶさ2プロジェクトにおいても圦本教授が率いる化学分析チームで「リュウグウ」の試料分析に携わりました。それらの知見も生かした高度なサンプルハンドリング技術によって本研究にも貢献します。


堀場テクノサービスの分析ラボ「Analytical Solution Plaza」(京都市)にて、炭素・硫黄分析装置「EMIA-Step」でベンヌの試料を分析


【HORIBAの役割】

リュウグウの試料分析と同様に炭素・硫黄分析装置を用いて、試料に含まれる有機炭素や炭酸塩などの炭素の含有量を測定しました。堀場テクノサービスが担う本分析自体は2023年12月に完了し、現在は研究チーム内でリュウグウ・ベンヌの分析結果を比較するなど詳細の解析を進めています。



【炭素・硫黄分析装置】

高温の炉内で試料を燃焼させ、物質の酸化還元反応を応用することで試料の炭素や硫黄の含有量を算出します。

セラミックスや鉄鋼・非鉄金属をはじめ各種工業用材料に含まれる炭素や硫黄の測定に用いられ、材料の開発や品質管理に役立てられています。

製品詳細: https://www.horiba.com/jpn/scientific/products/detail/action/show/Product/emia-step-753/#show-more


炭素・硫黄分析装置


【堀場テクノサービス ジュニアコーポレートオフィサー

分析技術本部 本部長 駒谷 慎太郎 博士(工学)コメント】

リュウグウの試料分析に続き、太陽系や生命誕生の起源に迫るベンヌの試料分析の一翼を担うことを大変光栄に思います。NASAから依頼を受けた圦本教授に、HORIBAグループの多彩な分析装置や高度なサンプル前処理と分析技術を評価いただいたと考えています。分析・計測というイノベーションの創出に欠かせない「はかる」技術によって、人類社会の新たなる一ページを切り拓くことに微力ながら貢献してまいります。



【ご参考】

2016年9月 :オシリス・レックスが米国フロリダ州より

       ベンヌへと打ち上げられる。

2020年10月 :オシリス・レックスがベンヌに着陸し、

       表面の石や砂などの採取に成功する。

2023年9月~:オシリス・レックスが試料を納めたカプセルを地球に投下し、

       アメリカ西部ユタ州の砂漠地帯で回収される。

       NASAや関係者によって分析が進む。

2024年内  :NASAよりJAXAにも小惑星のサンプルが提供される予定である。

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