キノコの女王キヌガサタケをフレッシュのまま販売 短時間で劣化...

キノコの女王キヌガサタケをフレッシュのまま販売  短時間で劣化する希少キノコの鮮度保持方法を考案

見栄えある華麗なレース模様と独特の歯応えが魅力  夏季限定、和洋の高級料理店で調理メニュー開発へ  通販サイトきのこな時間で販売予約の受け付け開始

 有機JAS菌床キノコメーカーの株式会社ハルカインターナショナル(岐阜県郡上市和良町横野919、代表取締役会長:井上 九州男、以下 ハルカ社)は、日本で初めて商用人工栽培に成功している希少キノコ、キヌガサタケをフレッシュのまま販売します。劣化が早いキヌガサタケの鮮度保持方法を考案できたためで、国内の和洋高級料理店などを販売対象にして、フレッシュ感を生かした料理メニューに活用してもらいます。


フレッシュのキヌガサタケを使った調理実例


【販売背景】

 キヌガサタケはスッポンタケの仲間で、自然界では夏季に竹林などで子実体の発生が見られます。タマゴ状に生長した幼菌から、真っ白な棒状の子実体が突然出現し、短時間のうちに伸びたあと、レースドレスのような優雅な菌膜を広げます。その希少性と優雅な姿からキノコの女王と称せられています。2018年8月、ハルカ社が国内では初めて商用人工栽培に成功しています。


自然界と同様、人工栽培のキヌガサタケは出現から半日足らずで劣化していくため、ハルカ社ではこれまで収穫後すぐに機械乾燥させて保存していました。食材として流通しているのは中国産の乾燥品で、高級中国料理のコース料理や高級フレンチ料理の食材として使われますが、ハルカ社では鮮度を重視する高級和食をターゲットにフレッシュ品の流通販路を開拓するため、様々な鮮度保持方法を試行してきてきました。劣化のスピードを減退させるために脱気包装や酸化防止の包装資材の活用などを試行してきましたが、いずれも十分な鮮度保持効果が上がりませんでした。


2023年7月、キヌガサタケの夏季一回目の収穫時期を迎えた際、来社した料理家が「水に浸けておけば、鮮度が延びるはず」としてフレッシュ品を持ち帰り、調理をしたことから、ハルカ社でも確認作業をしたところ、フレッシュ品を水に浸けて、冷蔵庫に入れて水の入れ替えをしておけば数日間は鮮度を維持できることが分かりました。これまで、キヌガサタケの魅力でもあったレースドレスのような菌膜の白さが、黄ばむことなく鮮度保持できることを確認できました。

このため、ハルカ社では収穫したフレッシュ品を、すぐに冷蔵保管して、冷蔵のまま、高級料理店などに発送します。到着したフレッシュ品はすぐに水に浸けてもらい、冷蔵庫に保管して水を替えながら数日間のうちに食材として活用してもらいます。


フレッシュのキヌガサタケ。水に浸けておけば鮮度保持が可能となりました。

鮮度保持の考案でレースドレスの純白もキープできます。


【販売概要】

 フレッシュ品の販売受付は料理店などを対象に2023年8月20日前後から開始します。10本入りセットで12,000円(送料・消費税込み)。ヤマトクール宅急便で、当面は代引き引き換えとします。今夏の発送可能時期は20日から10日間程度と、9月の中下旬の予定です。発送日の指定は出来ません。予約販売の受付はハルカ社の通販サイト、きのこな時間 https://haruka-int.shop-pro.jp/secure/?mode=inq&shop_id=PA01451070 の問い合わせフォームに必要事項を入力、送信してください。



【キヌガサタケのフレッシュ品について】

 キヌガサタケのフレッシュ品は、サクサクとした食感と独特の上品な香りが特色です。和食、洋食とも熱水で加熱すれば、冷製スープの食材をはじめ、様々な用途があります。夏季の高級和食料理の食材でもある鱧(はも)と合わせた調理や、キヌガサタケを氷水に浸けたまま、湯通しするだけの「しゃぶしゃぶ」の食材としても楽しむことができます。また、純白のレースドレスのような菌膜を生かしたビジュアル感のある高級デザートなどに人気が集まりそうです。どんな調理でも一度は湯通しや加熱をしてください。


キノコの女王と称せられる希少なキヌガサタケ


 キヌガサタケは栄養価の点でも注目されています。食品成分分析では食物繊維をはじめ、カルシウム、鉄分、マグネシウム、マンガン、亜鉛、カリウムなどミネラルが豊富とされています。また、中国産の乾燥キヌガサタケからは基準値を大幅に上回る二酸化硫黄が、日本や香港当局の食品検疫で摘発されていますが、ハルカ社のキヌガサタケは栽培や加工過程でも化学薬剤などを使用しないため、有機JAS認証を得ています。


 今回のフレッシュ品販売によって販路が拡大できる状況になれば、2024年夏季以降、栽培ほ場の拡大などを行い、需要に対応できる供給体制を整える予定です。ハルカ社は京都市役所と事業連携して、竹林の再生と竹林の価値創出に向けて京都市の竹林でキヌガサタケの栽培実証を二カ年行い、いずれも成功しています。事業実施時点では収穫したキヌガサタケの劣化が早いことから、販路を構築できないままでしたが、今回の鮮度保持の考案によって、さらなる事業展開ができることになりました。

キヌガサタケの生態は未解明な部分が多いですが、自然界では竹林での発生が多くみられるキヌガサタケは、竹と共生している可能性があり、人工栽培では培地の栄養体に竹チップの発酵物を活用しています。キヌガサタケの菌糸は他のキノコの菌糸に比べて繁殖力が旺盛で、菌糸や幼菌には様々な活用の可能性を秘めています。わずか2時間程度で長さ20cm程度に生長するキヌガサタケは、幼菌の中で精密な折り畳み構造を作りながら生長しています。特異な構造は伸縮を必要とする建築物や機械などの構造物に活用できる可能性があるとして学究の分野から研究が始まっています。



【会社概要】

商号 : 株式会社ハルカインターナショナル

代表者: 代表取締役会長 井上 九州男

所在地: 岐阜県郡上市和良町横野919

設立 : 2006年11月

URL  : https://www.haruka-int.jp/

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