「ボテロ展 ふくよかな魔法」名古屋市美術館にて7月16日(土...

「ボテロ展 ふくよかな魔法」名古屋市美術館にて 7月16日(土)から開催!

フェルナンド・ボテロの日本で26年ぶりの大規模展

「ボテロ展 ふくよかな魔法」を2022年7月16日(土)~9月25日(日)に、名古屋市美術館にて開催いたします。

南米コロンビア生まれの芸術家フェルナンド・ボテロ(1932-)。1950年代後半から注目を浴び始め、今日では現代を代表する美術家の一人に数えられています。

彼の手にかかると、楽器や果物、動物、さらにはあのモナ・リザさえもが、丸くふくよかな姿となって現れます。ボテロ作品のふくらみが持つ形の豊かさは、「観る者を突き動かすような官能を伝える」というボテロの言葉通り、ユーモアやアイロニーなどさまざまな要素を絡めつつ、生の喜びを湧き上がらせてくれるような魅力を持っています。

一度見たら忘れられなくなるボテロ・スタイル誕生のきっかけは、ボテロ24歳のとき。ある日、マンドリンを描こうとしたボテロは、楽器の音響孔を、実際よりも小さく、黒い点のように描き入れました。すると、その小さな孔との対比によって、マンドリンの丸いボリューム感がより際立って表れてくるのに気づきました。ボテロは、この不意に生まれた造形の豊かさに芸術的な美を見出したのです。

ボテロの作品は、各地の美術館で世界中の人々を魅了し続けています。日本で26年ぶりとなる本展は、今年で90歳を迎えたボテロ本人監修のもと、初期から近年まで、世界初公開作品を含む油彩・水彩・素描70点を紹介いたします。ふくらみの中に託したボテロの魔法を、ぜひ目の当たりにしてください。


フェルナンド・ボテロ《コロンビアの聖母》(部分) 1992年 油彩/カンヴァス


【みどころ】

★モナ・リザの横顔、世界初公開

フェルナンド・ボテロが世界に注目されるきっかけとなったのは、1963年、ニューヨークのメトロポリタン美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》が展覧されたとき、ボテロの《12歳のモナ・リザ》がニューヨーク近代美術館(MoMA)のエントランス・ホールに展示されたことです。一夜にして、ボテロの名前はニューヨーク中に知れ渡りました。「モナ・リザ」はボテロが描き続けているテーマの一つで、本展では2020年制作の《モナ・リザの横顔》が世界初公開されます。90歳を迎えた今もなお、美術家として探求し続ける気迫の伝わる一枚です。


フェルナンド・ボテロ《モナ・リザの横顔》2020年 油彩/カンヴァス


★国内では26年ぶりの大規模展

フェルナンド・ボテロの展覧会は、1995-96年の巡回展以降、実に26年ぶりに日本国内で開催される大規模絵画展となります。ボテロ本人の監修により、初期から近年までの油彩ならびに水彩・素描作品など全70点で構成される本展は、展示作品のほとんどが日本初公開という注目のラインナップです。初めてボテロ作品に触れる方にも、ボテロファンにとっても、新たな発見のある展覧会となります!


フェルナンド・ボテロ《象》 2007年 油彩/カンヴァス


★世界中で愛される、ふくよかな作品

1951年のコロンビアに始まり、ヨーロッパ、北米、南米、アジアなど世界各地でこれまで70年以上にわたり数えきれないほどの個展が開かれてきました。観る人を惹きつけてやまないのは、ふくよかでユーモア、ときに風刺を交えた独特な作風、そして作品自体の大きさにも圧倒されます。豊かで、生の喜びをも感じさせるボテロ作品の数々を、ぜひ会場でお確かめください。


フェルナンド・ボテロ《バーレッスン中のバレリーナ》 2001年 油彩/カンヴァス


★なぜ、ふくよかな絵を描き続けるのか?

ボテロのボリュームへの関心は、17歳の頃描いた作品《泣く女》(1949年)にすでに見出せます。その後、ヨーロッパ、特にイタリアで学んだ経験は、彼のボリューム感、官能性、デフォルメ表現に対する基盤を確固たるものにしました。ボテロは言います、「ボリュームを表現することで、芸術的な美を表現することを目指しているのです」、「私の作風は、私の作品の代名詞であるだけでなく、私が後世に残す遺産でもあるのです」と。



【作品紹介】

第1章 初期作品

ボテロは20歳であった1952年、コロンビア国内の展覧会で受賞した賞金でヨーロッパに渡り、そこで3年間学びます。特にイタリアでは、クワトロチェント(1400年代)の名画、そしてバーナード・ベレンソンやロベルト・ロンギといった当時の偉大な理論家たちの著述との出会いを通じ、自らの絵画の理論的基盤を形成し、発展させました。

ボテロのボリュームへの関心は17歳の時の作品《泣く女》(1949年)にすでに見出せますが、イタリアでの修行はそれを自覚的で継続的なものとしたといえるでしょう。


第2章 静物

1956年のある晩、ボテロはアトリエでマンドリンを描いていました。マンドリンの穴をとても小さく描くと、大きな輪郭と細部とのコントラストが生じ、楽器がふくらんで見えました。この時、彼は自分の仕事にとって、重要で決定的なことが起こったと感じたのです。

ボテロの様式は、かたちの官能性とボリュームの強調にあります。「ボリュームを通して、生命の高揚感が生み出されるが、デフォルメにより芸術には不均衡が生じる。それは再構築されなければならないが、一貫した様式によってのみ、デフォルメは自然となる」と、ボテロは言います。静物画はボテロが繰り返し描くテーマの一つですが、彼の様式は、これを通してこそ生まれて来るものといえるでしょう。


フェルナンド・ボテロ《黄色の花》(3点組) 2006年 油彩/カンヴァス


第3章 信仰の世界

ボテロの全ての作品においては、青年時代の記憶が創作活動の主題となっています。

宗教的なテーマへの関心は、聖職者の世界とそこにあるかたち、色彩、衣装、そしてその造形的で詩的な側面を絵画的に探究するためのものであり、ボテロはユーモアと風刺をもって人物にアプローチしています。司教、修道女、司祭、枢機卿は1930年代から40年代のボテロの故郷メデジンでは突出した地位にあり、彼らを描くことで作品には、ある種の懐かしさとともに風刺とユーモアがあふれてくるのです。こうした作品は、ときに予想外で驚きに満ち、起こりそうもない世界を表現してもいます。


フェルナンド・ボテロ《守護天使》2015年 油彩/カンヴァス


第4章 ラテンアメリカの世界

1956年、23歳のボテロはメキシコ芸術に出会いますが、このことは一つのターニングポイントとなります。自らのルーツや故郷コロンビアでの子ども時代の記憶にまなざしを向け、自作の中心的テーマとするようになったのです。同時にメキシコ芸術の大胆な色使いもボテロを触発し、彼の画面を色鮮やかなものへと変容させました。

近年ボテロは大型カンヴァスに水彩で彩色したドローイングを描くシリーズを制作していますが、そこでもラテンアメリカの世界は主題として生き生きと描写されています。


第5章 サーカス

2006年、ボテロはメキシコ南部の都市シワタネホの訪問中、ラテンアメリカの趣のある質素なサーカスに出会いました。悲しみを内に秘めた人物だけではなく、何よりもその計り知れない詩的な味わいやかたちと色の造形性が、彼を驚かせました。この出会いは、ピカソ、マティス、ルノワールをはじめとする巨匠たちの作品によって高められた、サーカスという大きな可能性を秘めるテーマへと彼の想像力の扉を開きます。サーカスの役者たちは、盛んに動いているにもかかわらずボテロ作品の人物に典型的な静けさと美学をも湛え、ダイナミックさと静寂の間を揺れる逆説的な感覚を伝えています。


フェルナンド・ボテロ《空中ブランコ乗り》 2007年 油彩/カンヴァス



第6章 変容する名画

1952年に初めて欧州へ渡航して以来、ボテロは、ベラスケス、ピエロ・デラ・フランチェスカ、ヤン・ファン・エイク、アングルなど、美術史における主要な芸術家たちへ造形的なオマージュを数多く捧げてきました。過去の巨匠たちの名作を基にした一連の作品では、ボテロ独自の様式により他の芸術家たちの作品を全く異なるものへと変容させています。「芸術とは、同じことであっても、異なる方法で表す可能性である」というボテロの言葉を、強く思い起こさせるシリーズです。



【オフィシャルサポーター】

BE:FIRST

「ボテロ展 ふくよかな魔法」のオフィシャルサポーターに、7人組ダンス&ボーカルグループ、BE:FIRSTが就任しました。「ボテロ展」テレビCMへの出演や音声ガイドにも挑戦するなど、BE:FIRSTのメンバーがボテロ展の魅力を伝えるためにサポート活動をしていきます。お楽しみに!



【音声ガイド】

ボテロの作品にかけられた“ふくよかな魔法”。そこにはたくさんの秘密が隠されています。作家本人のことばを引用しながら、彼の人生や様式、作品のテーマについて解説。幸せな魔法の世界へと一緒に旅してみましょう。


スペシャルゲスト:BE:FIRST

オフィシャルサポーターを務める彼らが、音声ガイドにも初挑戦!

BE:FIRSTの7人が作品を見て感じたこと、気になったことを語りあうことで、ボテロの作品を身近に感じることができます。スペシャルトラックでは、中学生の頃にボテロの「モナ・リザ」を自分風に描いたことがあるというSOTAさんや、小さいことから絵を描くのが好きというRYUHEIさんたちが、今回の出展作品のなかで“皆さんへお勧めしたい作品”についても語っています。


ナレーター:伊東健人

ボテロの人生や様式、作品のテーマについて解説するのは、伊東健人さん。ときに作家本人のことばを引用しながら、ボテロの“ふくよかな魔法”の世界へと誘います。

アニメの声優のほか、テレビ番組のナレーション、映画の吹き替えなど幅広く活躍される伊東さんですが、美術展の音声ガイドのナレーターを務めるのは初めてだそうです。


音声ガイド視聴方法

【会場レンタル版】

展覧会会場入口にて、専用ガイド機を気軽にレンタル!

貸出料金:お一人様1台650円(税込)

【アプリ配信版「聴く美術」(iOS/Android)】

販売価格:730円(税込)

配信期間:2022年4月29日(金・祝)~12月11日(日)(予定)

※会場レンタル版とは、BGMが一部異なります。

※お客様ご自身のスマートフォンやタブレットにアプリをダウンロードしてご利用いただく形となります。



【カタログ・グッズ】

展覧会カタログ

〔価格〕2,700円(税込)

〔サイズ〕B5変形(252mm×195mm×20mm)

展覧会カタログも「ふくよか」!

出展作品全70点のカラー図版と解説を収録した公式カタログ。

論文やコラム、年譜なども資料も充実の一冊です。


ふくよかシール

〔価格〕660円(税込)

ふくよかなボテロ作品の「ふくよかなシール」です。

様々な作品からモチーフを抜き出しました。

どの作品にいるか、ぜひ探してみてください。


アクリルキーホルダー(ブラインド)

〔価格〕各550円(税込)

人気のアクリルキーホルダーは全11種類。

中身は開けてみてのお楽しみ「ブラインドパッケージ」仕様です。

※いずれか1個が入っています。


BALLON フラワーアロマオーナメント(全3種)

〔価格〕各5,445円(税込)

アロマデザインブランドBALLONとのコラボグッズ。

花を飾るように、香りを飾るフラワーアロマオーナメント。

ボテロ展特別仕様です。


トートバッグ

〔価格〕各2,200円(税込)

作品が大きく描かれたトートバッグ。

マチ無しタイプなので、折りたたんで持ち歩くのも便利です。


カタログ・グッズ


【開催概要】

展覧会名 : ボテロ展 ふくよかな魔法

       BOTERO - MAGIC IN FULL FORM

会期   : 2022年7月16日(土)~9月25日(日)

会場   : 名古屋市美術館

       〒460-0008 名古屋市中区栄二丁目17番25号

       (芸術と科学の杜・白川公園内)

       TEL:052-212-0001 FAX:052-212-0005

       https://art-museum.city.nagoya.jp/

開館時間 : 午前9時30分~午後5時

       9月23日を除く金曜日は午後8時まで(いずれも入場は閉館の30分前まで)

休館日  : 毎週月曜日(7月18日・8月15日・9月19日は開館)、

       7月19日(火)、9月20日(火)

主催   : 名古屋市美術館、中京テレビ放送

公式サイト: https://www.ctv.co.jp/botero/

Twitter  : https://twitter.com/botero2022

Instagram : https://www.instagram.com/botero2022_official/

観覧料  : 一般1,800(1,600)円、大学・高校生1,000(800)円 ※中学生以下無料

・()内は前売及び20名以上の団体料金

・前売券は2022年5月7日(土)から7月15日(金)まで販売

・名古屋市交通局発行の「ドニチエコきっぷ」「一日乗車券」を当日利用して来館された方は当日料金から100円割引。

・障害のある方、難病患者の方は、手帳または受給者証(ミライロID可)の提示により本人と付添者2名まで、当日料金の半額でご覧いただけます。

・「名古屋市美術館常設展定期観覧券」の提示で当日料金から200円割引。

・国際芸術祭「あいち2022」現代美術展チケット(1DAYパス、フリーパスいずれも可)を持参の方は、当日料金から100円割引。

・いずれも他の割引との併用はできません。

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